タックスニュース

2014年12月 5日 金曜日

Vol.0287

<タックスニュース>

消費増税延期  平成27年度税制改正に影響大

 消費税率10%への引き上げが1年半延期となったことを受け、2015年度の税制改正作業も大きく変わる。自動車取得税(地方税)の廃止や、自治体間の税収格差の是正策など、消費再増税を前提に検討してきた制度改革が先送りされるためだ。増税延期で財政事情が一段と厳しくなることから、法人税減税をはじめ他の税制改正にも影響が及ぶ可能性がある。
 自動車取得税は、購入時に価格の3%(自家用乗用車の場合)を納めるもの。自動車業界などから消費税との「二重課税」との批判が根強く、自民、公明両党は14年度税制改正大綱で、消費税率を10%に引き上げると同時に廃止すると明記していた。取得税廃止で地方財源が目減りするため、総務省は代替措置として購入時に燃費性能に応じて課税する仕組みを検討してきたが、消費増税の先送り決定に伴い、検討も中断。取得税は16年度末まで継続される見通しだ。
 自治体間の税収格差を調整する措置も、消費税率が10%に上がると同時に新制度を導入する方向で検討を進めてきた。消費税の一部は「地方消費税」として地方財源となるが、消費の多い大都市部に集中するため、法人住民税など他税も含めて全体で税収格差を調整する措置の導入を検討してきたが、これも先送りとなる。
 一方、法人税の実効税率引き下げについては、現在35%程度の税率を「数年で20%台」に引き下げるとの政府方針は堅持する。ただ、来年度の法人実効税率の引き下げ幅については、当初、政府・与党内に「後年度で税収中立となるなら、先行減税もやむを得ない」との見方があったが、消費再増税の先送りで財政余力がなくなったことから「先行減税は困難」との声も出始めている。
 経済界には来春の賃上げの環境作りとして大幅減税を期待する声が依然として根強く、初年度にどの程度の下げ幅で決着できるかも焦点となる。


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<タックスワンポイント>

商業登記規則改正  住民票など本人確認義務付け

 架空の登記を防止するため、法務省が商業登記規則を来年2月に改正する方針であることが一部報道で明らかになった。会社の登記簿に実在しない人物や別人を取締役に仕立て、詐欺事件などに使うケースが目立っており、犯罪などの悪用を防ぐことを狙いとしている。
 これまでは会社が取締役就任の登記申請をする際、「就任承諾書」だけで登記が可能だったが、住民票など本人確認書類の提出を義務付ける。現行では、代表取締役の登記には実印の押印と印鑑証明書の提出が必要だが、それ以外の取締役や監査役は就任者が作成した就任承諾書の提出のみで容易に架空の登記ができてしまうのが実態だ。一方で本人確認書類の提出義務がなかったことで、法人設立手続きの準備がスムーズに行なえるなどのメリットがあった。
 法務省によると、投資勧誘でのトラブルなどで、被害者が返金を求めるために登記簿に記載された取締役に連絡を取ると、架空の人物だったり、全くの別人だったりするケースが相次いでいるという。
 また、現在は代表取締役が辞任する際の登記申請で求められる書類は、辞任届を提出するだけでよい。これによって会社を不正に乗っ取るために代表取締役の辞任届を偽造して登記申請する事例があった。今回の改正で代表辞任時に、実印の押印と印鑑証明書もしくは法務局に届けている会社の代表印の押印のいずれかの提出を義務付けることになった。
 さらに登記簿の役員欄には戸籍上の氏名が記録されるが、旧姓で働く女性が増えていることを踏まえ、婚姻前の旧姓も記載できるようにする。


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投稿者 税理士法人早川・平会計

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