タックスニュース

2015年7月 3日 金曜日

Vol.0314

<タックスニュース>

改正地域再生法が施行  企業の地方移転費用や雇用増に税優遇

 税優遇を設けて企業の地方移転を促す改正地域再生法が、6月19日の参院本会議で可決、成立した。東京をはじめとする都市圏に企業が集中する状況を解消し、安倍政権の政策の柱である「地方創生」につなげることが狙いだ。
 同法では、東京に本社を置く企業が地方に本社機能を移転する場合や、すでに地方拠点を置いている企業が拠点機能を拡充する場合に税優遇を受けられる。移転計画の承認を受けた企業を対象に、承認から2年以内に取得した建物や附属設備、構築物について、最大で特別償却25%または税額控除7%を認めるものだ。ただし税額控除の上限は法人税額の2割で、取得する建物などの合計額が2千万円(中小企業は1千万円)以上であることが要件となっている。
 また、一定以上雇用を増やした企業に税優遇を認める雇用促進税制でも優遇が受けられる。現行制度では、適用年度および前年度に事業主都合の離職者がいないこと、前年度に比べて給与が一定以上増加していること、雇用保険一般保険者の数が前期に比べて5人以上かつ10%以上増加していることなどを要件に、雇用増加1人あたり40万円の税額控除が受けられる。これを、地方拠点での雇用増加については1人あたり50万円に引き上げるとしている。また10%以上雇用増加の要件を満たせなくとも20万円の税額控除を認める。大都市から地方に移転させる場合は、さらに1人あたり30万円の税額控除が上乗せされる内容となっている。
 同法をめぐっては、ファスナー製造の大手「YKK」が管理部門など本社機能の一部を生産拠点のある富山県に移管する予定としており、税優遇の適用を受けることを検討しているという。
 「地方創生」関連では、地域再生法と同じ日に、第5次地方分権一括法が可決成立した。4ヘクタールを超える大規模農地を宅地や商業地に転用する際に、これまで必要だった国の許可が不要となるもの。


節税、申告、事業承継のお悩みは無料相談実施中の税理士法人早川・平会計までどうぞ


<タックスワンポイント>

平成26年分確定申告  特定支出控除の利用2千件

 個人が支出する通勤費や転居費、帰宅旅費、研修費、資格取得費などを給与所得控除に追加するかたちで所得から控除できる「特定支出控除」の平成26年分(27年確定申告)の利用者は2千人だった。
 特定支出控除は、サラリーマンの支出のうち一定のものがいわば「必要経費」と認められ、所得から控除できる制度。対象となる支出は、通勤費、転勤に伴う引っ越し費用、研修費、一定の資格取得費、単身赴任者の勤務地と自宅の往復旅費、職務と関連のある図書の購入費、職場で着用する衣服費、職務に通常必要な交際費など。図書費や衣服費、交際費は65万円が上限となる。適用されるのは、年間給与収入が1500万円以下であれば給与所得控除額の2分の1、1500万円超であれば定額125万円をそれぞれ超えた部分の金額となっている。
 平成25 年分から対象になる支出が拡充されるとともに、適用判定の基準になる支出金額が引き下げられている。これを受けて、制度改正前の5年間(20年~24 年分)は6件、9件、3件、4件、6件という利用状況だったが、25年分は1600件と急増。26年分は2千人とさらに増え、制度が多少なりとも根付いてきたことがうかがえる。
 ただし、特定支出で最も多かったのは、25年分から拡充された「資格取得費」であり、資格取得が職務上必要な職場の人でなければ現状も制度の対象者になりづらいようだ。
 また、適用できたとしても、25年分の確定申告から給与等の収入金額が1500万円を超える人の給与所得控除の額が245万円の定額に変更されているため、以前と比べてその人の負担が減ったとは言い切れない。24年以前は、収入金額が1千万円超の場合の給与所得控除額は収入金額の上昇に合わせて上限なしで増加した。しかし、25年分から245万円が上限になったことで、一定の収入がある人にとっては大きな増税となった。上限額は今後さらに引き下げられることとなっている。


相続、生前対策、事業承継のご相談は税理士法人早川・平会計までどうぞ

投稿者 税理士法人早川・平会計

カレンダー

2016年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

税理士法人 早川・平会計

〒101-0048
東京都千代田区神田司町2-10
安和司町ビル2F
JR神田駅徒歩5分・淡路町駅徒歩1分

お問い合わせ 詳しくはこちら