タックスニュース

2018年6月29日 金曜日

Vol.0455

<タックスニュース>

パナマ文書の流出後の混乱あらわ  120万件が新たに流出

 租税回避地(タックスヘイブン)を利用して租税回避をしていた顧客リストなどがパナマの法律事務所モサック・フォンセカから流出した「パナマ文書」問題に絡み、新たに約120万件の電子ファイルが流出したことが分かった。前回と同様、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した。新たに流出したファイルには、前回の流出があった2016年以降にやり取りされたメールなども含まれ、流出問題への対応に追われる事務所内の混乱があらわになっている。
 パナマ文書は、モサック・フォンセカが関わった金融取引の内容や企業名、個人名などが記載された内部文書で、取引1150万件、データにして2・6テラバイト分のデータが内部リークによって16年春に流出した。文書に記録された金融取引はケイマン諸島、英領バージンアイランドなど世界に数十カ国、数十地域あるタックスヘイブンを通じたもので、そこに架空の子会社を設立することによって大企業や富裕層が資産を国外に逃し、税負担を免れていることが文書によって明らかにされた。ロシアのプーチン大統領、英国のキャメロン首相、中国の習近平国家主席など、多くの首脳の親族や関係者が取り引きに関与していたことも判明し、アイスランドのグンロイグソン首相は同文書に記載されていたことを引き金に、辞任に追い込まれている。
 今回新たに流出したのは120万件、データにして443ギガバイトの電子メールなどで、多くは前回の流出があった16年から17年にかけて作成された文書だ。
 それによれば、情報流出を受けて内部調査を行ったところ、パナマで管理していた1万500社の法人のうち、同事務所が真の所有者を特定できたのは25%に過ぎず、全体の4分の3は管理者である事務所すら把握できていなかったことが明らかになっている。パナマ文書にはアルゼンチンのマクリ大統領の名前も記載されていたが、モサック・フォンセカは文書が流出するまで大統領の関与を知らず、顧客確認を怠っていたことを隠すために文書改ざんを検討していたことも分かった。
 パナマ文書問題を受けて、同事務所を利用する顧客は激減したとみられる。手数料の減額などを提案したものの顧客離れを止めることはできず、同事務所は今年3月に営業停止を発表している。
 なお今回新たに流出した文書では、少なくとも3人の日本人が出会い系サイトの表向きの代表者として無断で登録されていたことが判明している。


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<タックスワンポイント>

大阪北部で地震発生  被災時に使える税制を確認!

 大阪府北部で6月18日に起きた地震では、21日までに死者5人、負傷者376人、建物の一部損壊など334棟の被害を出している。まだ避難所での生活を余儀なくされている人や、避難には至らなくとも自宅や会社にダメージを受けた人もいるだろう。自然災害によって被害を受けたときは、税制上のさまざまな税負担の軽減措置や納税猶予措置を受けることができる。少しでも被災による損害を抑えるため、税制上の特例措置を確認しておきたい。
 地震で住宅や家財に損害を受けていれば、「雑損控除」か「災害減免法」か、どちらか1つの減免措置を受けることが可能だ。雑損控除は、本人か、生計を共にする親族を対象として、「損害額から保険金や損害賠償金を差し引いた金額-所得の10分の1」か「損害額のうち、被災後の取り壊しや土砂除去などにかかった費用-5万円」のうち、多いほうの金額が、所得から控除されるものだ。ただし対象となるのは「生活に必要な資産」のみで、1個または1組みの価額が30万円を超える貴金属、書画、骨董などは含まれない。
 一方、災害減免法による優遇は、所得に応じて、その年の所得税が軽減されるものだ。所得が500万円以下なら全額免除、500万円超750万円以下なら2分の1軽減、750万円超1千万円以下なら4分の1軽減となる。ただし地震で受けた損害金額が住宅や家財の2分の1以上でなければ適用できない。どちらの減免措置を選んだほうが効果が高いかは、所得や損害金額によって変わる。被災状況などを照らし合わせた上で判断したい。
 被災して家屋や設備に損失を受けたときは、全財産のおおむね20%以上の損失を受けているなどの基準を満たせば最大1年間の国税の納税猶予を受けられる。またこれとは別に、被災して資金難に陥ったことなどを理由に納税が困難になったときは、最大2年間の納税猶予を受けることができる。2つの特例を組み合わせれば、最大で3年間の猶予が可能となる。
 その他、口座からの振替納税を選択しているケースで、被災によって予定通り納税することが苦しくなった人は、税務署に相談の上で納税猶予を受けることが可能だ。すでに自動的に納税されている場合でも納税額の還付を受けられる。また申告や納税期限が間近に迫っているケースなら、所轄の税務署長に申請して承認を受けることで、地震があったときから2カ月の範囲内で期限を延長することができる。
 納期限の延長や減免措置を駆使することで、生活の立て直しは多少なりとも楽になる。今後被害がある程度確定した時点で、国税庁から被災自治体を指定した上での特例措置が発表されることも踏まえ、使える特例はしっかり使って被災のダメージを軽減したい。


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投稿者 税理士法人早川・平会計

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