タックスニュース

2009年5月29日 金曜日

Vol.0025号

<タックスニュース>

景況判断指数が最低値更新 雇用も「過剰」鮮明に

 財務省と内閣府は、平成20年12月24日、同年10~12月期の法人企業景気予測調査を発表した。大企業・全産業の景況判断指数(BSI=景気が「上昇」と答えた企業の割合から「下降」と答えた企業の割合を引いた数字)はマイナス35・7。これまでの最低値だった同年4-6月期のマイナス15・2を更新し、過去最悪となった。
 調査が行われたのは同年11月下旬。世界的な景気悪化による輸出の急激な落込みや、円高で業績悪化が予想以上に進んでいることを主因に、同年7-9月期のマイナス10・2から大幅に悪化。中堅企業・全産業の同年10-12月のBSIはマイナス33・3、中小企業・全産業はマイナス40・7だった。
 業種別でみると、国内での新車販売不振にあえぐ自動車関連の業況判断の悪さが際立っている。同年10-12月期は大企業ベースでBSIがマイナス83・6で、同年7-9月期のマイナス18・1から急速に悪化した。
 一方、同年10-12月の雇用判断のBSI(従業員が「不足気味」と回答した企業の割合から「過剰気味」と回答した「企業の割合を引いた数字」は、製造業で大企業、中堅企業、中小企業ともに「過剰気味」と回答。雇用調整の一段の加速が懸念される。
 国内の景況について大企業・全産業でマイナス63・8、中堅企業・全産業、中小企業・全産業でそれぞれマイナス65・0、マイナス66・8と、いずれも2004年4月の調査開始以来、最低の水準となった。


<タックスワンポイント>

会社が負担するゴルフクラブ入会金 税務は意外に複雑

 会社がゴルフクラブの入会金を支出した場合、その名義によって税務上の取扱いが異なるので注意が必要だ。
 法人会員として入会するのであれば、入会金は資産計上する。ただし、記名式の法人会員で、名義人である特定の役員または使用人がもっぱら法人の業務に関係なく利用しているのであれば、その役員または使用人に対する給与となる。
 また、個人会員として入会する場合は、その特定の役員または使用人への給与となる。しかし、無記名式の法人会員制度がないために個人会員として入会しており、その入会金を会社が資産計上し、さらに、入会は業務の遂行上必要であるため法人が負担すべきであると認められる場合であれば、その処理が認められる。
 資産計上した入会金は償却できないが、クラブを脱退しても入会金が返還されないのならば、その入会金は脱退した事業年度の損金となる。

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2009年5月22日 金曜日

Vol.0024号

<タックスニュース>

存在感薄い政府税調 選挙ひかえて議論低調

 政府税制調査会(香西泰会長)が4月28日に開かれた。政府税調の開催は2009年度税制改正への答申をまとめた昨年11月28日以来半年ぶり。税制をめぐってはこの間、「景気回復を前提に2011年度までに税制の抜本改正に向けた法制上の措置を講じる」とした中期プログラムの策定と、同内容を付則に盛り込んだ所得税法改正案の立法化というビッグイベントがあった。
 予定される税制抜本改正は、消費増税だけでなく、所得税の控除や税率の見直し、法人税の課税ベース拡大、税率引下げなどを含む大規模なもの。最速で2011年度に実施するとすれば、残り1年半しかなく、政府税調もいまから「抜本改正」に向けた議論を始めよう、というわけだ。
 ただ、同28日の企画会合で決まったのは、技術的な細部の詰めが必要な所得税の「給付付き税額控除」と「納税者番号制度」について、6月に先進地の欧米への海外視察を実施することだけ。
 給付付き税額控除は、肥大化が指摘されている給与所得控除や配偶者控除、特定扶養控除など所得税の各種控除制度の見直し議論の延長で出てきたテーマだ。子育て世代の支援など控除の政策的焦点を絞るには所得控除より税額控除の方が効果的とされる。しかし、税金を払っていない低所得層には控除の恩恵がないため、逆にその分を給付金として支給するもので、ドイツなどで採用されている。
 消費増税や所得税控除の見直しなど政治的にデリケートな案件には、総選挙目前ですぐには取り組めない。政府税調??「開店」はしたものの、当面は技術的な勉強に終始する日程が続きそうだ。

<タックスワンポイント>

事前確定給与が簡略化 届出記載を一部省略

 平成21年度税制改正で事前確定届出給与にかかる届出書の一部省略ができるようになった。事前確定届出給与はあらかじめ税務署に届出をしておけば損金算入が認められる。しかし、届出書の記載事項の多さなど面倒な点も多く、適用関係の評判は良くなかった。これで多少は使い勝手の良い制度になったようだ。
 事前確定届出給与は支給額の決定後、期限までに納税地の所轄税務署長に届け出る必要がある。届出の期限は?その給与に係る職務の執行を開始する日から1カ月を経過する日?その事業年度開始日の属する会計期間開始の日から4カ月を経過する日??このいずれか早い日まで。
 ところが、この届出で記載しなければならない事項は非常に多く、全9項目にもおよぶ。今回の改正で省略されたのは、付表1「事前確定届出給与対象役員の前期の給与」と付表2「他の役員の給与」の記載。5月19日現在、国税庁ホームページにはまだ従来の様式が掲載されているが、「いまから提出するなら付表1、付表2を添付しないで届け出ても問題はない」(当局)としている。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2009年5月15日 金曜日

Vol.0023号

<タックスニュース>

「酒税」めぐり自民"重鎮"勢ぞろい

 自民党財務金融部会は4月、酒類に関する小委員会を発足した。同21日の初会合で議題になったのは、大手スーパーマーケットの安売り攻勢を前にした、街の酒販業者の経営難だ。出席した議員からは「我々の支持基盤である酒の小売業者を守るため、議員立法なども検討すべきだ」といった意見が相次いだ。
 酒税は日本酒で13・8%、ビールで35・6%の税率で課税されており、年間約1兆2千億円の税収を上げる貴重な財源だ。そのため、国では徴税を円滑に行う観点から、酒類小売業者には経営を安定させる目的の保護規制が設けられていた。具体的には、30万都市の主要駅の周辺では、既存業者から50メートル離れないと販売免許を受けられない、といった細かい距離基準などだ。
 しかし、1998年の規制緩和推進3カ年計画により、酒販業者の免許規制は2003年9月をもって廃止。議員立法による激変緩和策として、販売額が急速に落ち込んでいる地域は出店規制できる措置が講じられたが、こちらも2006年8月末で失効している。
 こうした現状から、9月に任期切れとなる衆院選を控えて、政治の動きも慌ただしくなってきたわけだが、注目されるのは同小委員会の顔ぶれ。小委員長には野田毅氏、顧問に伊吹文明氏、津島雄二氏と、党税調の重鎮が顔をそろえている。ある幹部は「いずれはこの小委員会で酒税の見直し議論もしたい」と話す。酒税は第三のビールの登場を受けて2006年度税制改正で大幅に見直されたきり。税率の高いビールの販売減などの問題も依然として残っている。年末に向けて酒税の見直し論議が再び高まる可能性も出てきた。

<タックスワンポイント>

年金遅延加算金法 2階建てまで非課税扱い

 社会保険庁の記録漏れによって未払いとなっていた年金を受け取る場合、遅延加算金が上乗せられることになった。これは、このほど成立した年金遅延加算金法にもとづく措置だ。遅延加算金の対象となるのは、過去5年を超える未払い期間について支払われる年金で、国民年金や厚生年金など「2階建て」までの部分。厚生年金基金などの「3階建て」部分は対象外となる。
 遅延加算金の支払対象となる年金受給者は初年度で260万人程度と見込まれており、年額5万8千円の年金支給が15年間未払いになっていた平均的事例では約1万6千円が遅延加算金として支給される見込みだ。なお、同法にもとづいて支払われる遅延加算金はすべて非課税扱い。当初の法案では支払われる年金の種類によって課税、非課税が分かれていたが、審議の過程で修正が加えられ同法にもとづいて支払われる遅延加算金はすべて非課税扱いとされた。

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2009年5月 8日 金曜日

Vol.0022号

<タックスニュース>

景気「急降下」で増税論議「急上昇」

 政府・財務省は、4月27日に閣議決定した2009年度1次補正予算案で、同年度予算の税収見積もりの下方修正を見送った。2009年度予算は昨年12月に提出したばかり。それからわずか4カ月しかたっておらず、2008年度の税収ですら6月上旬まで確定しないなかで、「この時期の見直しはさすがに早すぎるし根拠も薄弱」とする常識的な判断が勝った模様だ。
 しかし、財務省内では予算書を印刷に回す4月17日のぎりぎりまで、税収の下方修正を議論していた。年度が始まったばかりの4月に、早くも税収見通しの下方修正が真剣に議論されること自体が、日本経済の落ち込みの激しさを物語っている。
 今回は下方修正を見送った2009年度の税収だが、状況は極めて深刻だ。2009年度当初予算案は、税収を2008年度当初比で7兆4510億円も下回る46兆1030億円に設定したが、政府が見積もりの前提とした2009年度の経済成長率は、昨年12月時点の0%から4月28日にマイナス3・3%に下方修正された。最終的には40兆円台前半に落ち込むのは必至で、新規発行額が44兆円の大台に乗った国債収入を下回る可能性も濃厚だ。
 ところで、2007年度に51兆円だった税収が急速に落ち込んだ背景には、法人税の大幅な落ち込みがある。法人税は企業の利益にかかるため振幅が大きく、2月末の累計徴収額は6・4兆円と前年同期を21%も下回った。一方で安定感があるのは消費税で同6.8兆円と0・3%しか減っていない。財務省内では「やはり消費税の安定性は際立っている」と評価する声が高まっており、消費増税の流れをさらに後押しする可能性もある。

<タックスワンポイント>

出張費にも調査の目??旅費規程もチェック

 新型インフルエンザの影響で、海外出張を禁止する企業が増えているが、国内出張は相変わらず活発だ。会社が支給する出張費は一般的に旅費規程に基づいて支給する。この出張費は、その金額が常識の範囲を逸脱していない限り、給与課税の対象とはならないが、その金額が出張の実状とかけ離れていれば、たとえ社長でもあっても、税務署は黙ってはいない。
 出張費の「常識」だが、役員を含むすべての社員においてバランスの取れた基準で計算されているかどうか。つまり、旅費規程の適正性がまず問題となる。同業種、同規模の企業が支給している金額も判断要素のひとつとなるだろう。
 ちなみに、出張の多い社員に対して、毎月一定額の旅費を支払っているケースもある。この場合、出張の実状と照らし合わせて、業務遂行に必要だと認められるならば給与課税されない。ただし、月ごとの出張回数に変動があり、支給された旅費が余ってしまう月がでてくると、その余った金額部分は企業側に源泉徴収義務が発生する可能性もある。
また、単身赴任者が出張に併せて自宅に帰省するケースもある。この場合、出張行程の前後1日程度の帰宅日であれば、出張と考えてもよさそうだ。

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2009年5月 1日 金曜日

Vol.0021号

<タックスニュース>

米国会計基準「時価評価」を整理

 アメリカの財務会計基準審議会が、時価会計を緩和する方針を打ち出した。有価証券の時価評価免除の条件について、これまであいまいだった定義を整理。現在も金融商品の市場の状態が、「通常の市場でない場合」は時価ではなく理論値で評価できるが、その定義を「市場が活発でない場合」、「取引が投げ売りである場合」と明確化した。
 定義があいまいなまま運用されていたため、投げ売り状態の金融商品でも市場価格で時価評価される傾向にあり、複雑な金融商品を大量に保有する金融機関は多額の評価損計上を余儀なくされてきた。今回の基準緩和で、投げ売り状態の有価証券でも理論値で評価できるようになり、業績の底上げにつながる。
 もう一点の緩和は、減損の範囲の限定だ。一時的ではない減損を行う場合、これまでは価値下落分の評価損を減損処理しなければならなかった。今回は主に社債などを対象に、評価損を信用リスクと流動性リスクに分け、信用リスク分のみを損益計算書に反映させるかたちとした。流動性リスクは、米国会計基準独自の「その他包括利益」として資本に直入する。つまり、自己資本への影響はこれまでと同じだが、当期損益への影響は小さくなる格好だ。
 今年3月期決算から適用されているが、どれほどの業績底上げ効果があるかはまだ未知数。日本の金融庁は「とりあえず様子見」と、追随する気配はない。米国会計基準を導入する日本企業にも適用されるが、対象となる複雑な金融商品の保有量が少なく、メリットはほとんどなさそうだ。

<タックスワンポイント>

マル経融資制度が拡充??e-Tax書類も活用可

 政府は4月15日から無担保・無保証人・低金利の「小企業等経営改善資金融資制度(マル経融資)」を拡充させた。その内容は、返済期間について運転資金は5年(据置期間6カ月)から7年(同1年)へ、設備資金は7年(同6カ月)から10年(同2年)へと延長された。融資限度額は1500万円に引き上げられている。
マル経融資では原則6カ月以上、商工会議所や商工会などから経営指導を受けなければいけないが、会計整備の状況次第では、経営指導の期間が6カ月以下に短縮される可能性もある。
 また、申込みの過程で営業確認書類として納税証明書や所得証明書などを提出する必要がある。これについて、平成21年4月1日申告分からe-Taxで申告した法人税(個人は所得税)の申告書および受信通知を印刷したものも認められるようになった。ちなみに、融資条件として「税金の完納」があり書類提出が求められるが、e-Taxで取得した「電子納税証明書」も活用できる。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

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