タックスニュース

2009年7月31日 金曜日

Vol.0034号

<タックスニュース>

民主政権なら「消費税据置き」??財源確保どうする?

 衆議院が7月21日解散され、8月18日公示、同30日投開票の選挙戦に事実上突入した。「安心社会の実現」を掲げる自民党に対し、民主党は「政権交代の実現」に向けて政策を訴えるが、財政状況が極めて厳しい状況にあるなか、財源の確保が大きな争点になりそうだ。
 7月12日の都議選敗北後の「麻生降ろし」の動きなど、党内のごたごたが続いた自民党に比べ、民主のマニフェスト(政権公約)づくりが先行している。月7万円の最低保障年金などの年金制度改革や月2万6千円の子ども手当の創設、農家に対する個別所得補償などの骨格を作り、詳細化の作業を進めている。
 一方、自民党も小泉構造改革路線による格差の拡大など、ひずみの修正を目指した「安心社会実現」のスローガンの下に、幼児教育の無償化や大学の奨学金制度の拡充などを検討している。両党の違いが明確なのは消費税をめぐる主張だ。自民は景気回復後の消費税増税を打ち出す一方で、民主は、4年間は消費税を引き上げない姿勢を示している。
 だが、民主党がマニフェストに盛り込む政策の実現には16・8兆円の財源が必要とされる。同党は無駄な事業の排除や、特別会計の積立金など「埋蔵金」の活用で財源の確保は可能としているが、自民は「政権を取るまでの政策が幻想や空想であることはやむを得ないかもしれないが、本当にできるかが問われる」(与謝野馨財務・金融相)などと批判を強める。どこまで実現可能な具体的な政策を有権者に示すことができるかが、今回の選挙で問われそうだ。

<タックスワンポイント>

モニター謝礼金は広告宣伝費

 マーケティング調査の一環として、商品モニターを募集する企業も多い。一般的なモニター調査は、感想文やアンケートを提出させる代わりに謝礼金を支払うというもの。税務上は、モニターの募集費用や提供する商品の代金、謝礼金などは広告宣伝費として処理する。感想文やアンケートの対価として支払われる謝礼金については、10%の源泉徴収を行う必要がある。
 こうした従来型のモニター調査に加えて、近年、登録制のモニター制度がある。個人がネット上のモニター募集サイトへ登録し、依頼されたアンケートなどに答えることでポイントが付与され、そのポイントで現金や商品券に交換できるというシステム。これは、企業が調査をモニター調査会社に一括して依頼するため、調査委託料と商品提供費用のみを支出する。この場合の費用は従来のモニター調査と同じく広告宣伝費。
 また、モニターに対して正規料金で商品やサービスを提供し、現金をキャッシュバックすることで謝礼とするケースもある。エステ・美容室など店舗型のサービス業で多くみられる手法だが、この場合は正規料金で売上処理を行い、その後キャッシュバック分を販売促進費として経費処理する。キャッシュバック分の金額については源泉徴収する必要はない。

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2009年7月24日 金曜日

Vol.0033号

<タックスニュース>

「タックスヘイブン」続々と租税条約締結

 財務省は国内企業やファンドが、税金逃れのために活用するタックスヘイブン(租税回避地)として知られるイギリス領バミューダとの間で「情報交換」を目的にした租税条約の締結で基本合意した。お互いの国に対して、金融機関の口座名義人や残高などを調べて情報提供するよう求めることができるようになる。またすでに租税条約を結んでいるスイスとの間でも、情報交換を可能にする改正で合意した。今後、双方の国会の批准を経て成立する。
 今回の動きは、昨年9月のリーマン・ショックをきっかけに強まったタックスヘイブン規制の一環。欧米の投資ファンドや投資銀行が、タックスヘイブンを活用して当局が把握できない規模で大量の資金運用を行い、過剰な投資行動につながって金融危機を引き起こしたとの問題意識が背景だ。
 タックスヘイブンは金融立国を国策にした欧州の中立国やカリブ海や太平洋の島国など、資源に乏しい小国が多く、これまで何度も問題を指摘されながら規制を拒んできた。しかしアメリカで、ウォール街などタックスヘイブンを活用する金融産業と関係が深かったブッシュ政権からオバマ政権への交代が起きたことで、規制論が強まり世界の流れが変わった。
 財務省幹部は「過去数百年、金融機関の顧客情報保護で金融立国を歩んできたスイスがアメリカの圧力に屈したのは大きな変化」と驚く。先進国クラブのOECD(経済協力開発機構)は約40カ国・地域をタックスヘイブンの灰色リストに指定しており、政府は残るこれらの国々とも徐々に租税条約締結を進めていく考えだ。

<タックスワンポイント>

「類似方式」業種目を大幅変更 自社株評価に注意

 このほど国税庁は平成21年度版の「類似業種比準方式価額計算上の業種目及び業種目別株価等」が発表した。上場株式の業種目は、平成21年度については121に分類されている。業種目を分類する基準には、統計基準として総務省統計局が公示している「日本標準産業分類」が利用される。この「日本標準産業分類」は同20年4月に第12回改定が施行されたため、合わせて同21年度の類似業種比準方式業種目も改定となった。そのため、同20年と異なる分類となった業種目の株価については、今回改めて発表された同20年11~12月分と、昨年公表された同時期のものとでは数値が異なるため注意が必要だ。
 内容を個別にみると、1株当たりの配当金額・利益金額・純資産価額の平均は前年に比べてアップ。これは、計算するうえでの基準年が同20年10月以前の決算期によるものであるため、景気悪化前の業績が反映されたからだ。株価は前年同月と比べるとほとんどの企業で下落。だが、パルプ・紙・紙加工品製造業など一部の業種目においては上昇している。

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2009年7月17日 金曜日

Vol.0032号

<タックスニュース>

財務省調べ「税金ムダ遣い」 女性のヨガに国費6千万円など

 財務省は、予算が適正に使われているかどうかを点検する2009年度予算執行調査の結果を公表。調査を終えた57件の事業で「無駄遣い」を指摘し、各省庁に見直しなどを要請した。
 無駄遣いの可能性のある事業を拾い上げて、過去最多の73件の調査を実施。この日までに結果が出なかった16件については調査を続け、年末に公表する予定だ。公表した57件のうち、なんらかの見直しが必要と指摘したのは21件に上った。
 たとえば、厚生労働省の「乳ガン用マンモコイル緊急整備事業」(2009年度予算額8億6600万円)。マンモコイルは乳ガン検査の精度を上げるための専用機器だが、すでにガン診療の拠点病院の8割近くで導入済み。廃止を含む見直しを求めた。
 また、女性や障害者のスポーツ参加を向上させるための文部科学省のモデル事業(6千万円)。実際に実施されていたのはシェイプアップヨガや小学生のバドミントン教室など、モデルとなる先進性が認められず、「国費の投入は不要」と結論付けた。
 毎年度の予算執行調査を通じて、各省庁の無駄の排除を目指すものの、実際にはなかなか無駄が減っていない。財務省は「事業の計画と執行に差があり、査定の際の各省の要求よりも実際は需要が少ないケースが多い」という。

<タックスワンポイント>

交際費の控除限度額で申告したら・・・

 追加経済対策の減税措置が盛り込まれた「租税特別措置法の一部を改正する法律」が成立し、「改正後の法人税申告書別表十五の様式」が公表された。追加の税制改正のなかでも話題の「中小企業の交際費課税の軽減」を受けてのもの。具体的には、資本金の額または出資金の額が1億円以下の中小法人にかかる交際費課税について、定額控除限度額が従来の400万円から600万円に引き上げられるという措置だ。平成21年4月1日以後に終了する事業年度からの適用となる。
 改正法施行日の6月10日以前にさかのぼっての適用が可能だが、関心が寄せられているのは、400万円超の交際費がある対象法人が施行日前に、400万円で申告してしまったというような場合だ。
 国税庁は、「税務署で申告書をチェックし、400万円で計算されていたら職権で減額更正する」としている。つまり、すでに400万円で申告していた場合でも、とくに納税者から何かする必要はないというわけだ。誤って以前の申告書を使ってしまった場合も同様。
 もっとも、国税庁では、「心配であれば税務署に連絡を」としている。確実に交際費課税を軽減したいなら、税務署へ一報入れておくのがベストだろう。

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2009年7月10日 金曜日

Vol.0031号

<タックスニュース>

「暫定税率」ただちに撤廃 民主政権でいよいよ現実味

 民主党が策定中の政権公約(マニフェスト)で、焦点だった道路特定財源の暫定税率の撤廃を「政権奪取後の初年度から実施」とする方向で固まった。党内では鳩山由紀夫代表が「民主党の象徴的な政策」として初年度からの実施を主張。岡田克也幹事長は「3年目からの本格実施」を進言し意見対立が続いていたが、鳩山氏の「理念論」が押し切ったかたちだ。
 道路特定財源の暫定税率は、ガソリン購入時に課される揮発油税のほか、自動車重量税や自動車取得税など5税目にかかる上乗せ税率の総称。年間収入は2・6兆円と、国・地方を合わせた税収の3%を占める。田中角栄内閣時代の1974年3月に2年間の「暫定措置」として引き上げられたが、今日まで続いてきた。
 税収が自動的に道路建設に使われるため、民主党は「道路利権の象徴」として攻撃。昨年4月に暫定税率の裏付けとなる租税特措法を一時的に失効させ、1カ月間「撤廃」に追い込んだ。
 民主党の中堅国会議員は「自民党の利権政治の象徴で、撤廃は国民との約束。絶対に引けない」と話す。ただ民主党の政権奪取が現実味を帯びるなか、財務省幹部は「ただでさえ税収の落ち込みで厳しい歳入に大きな穴が開く」と戦々恐々だ。

<タックスワンポイント>

見切り販売にみる値引き??消費税取扱いに注意!

 コンビニ最大手のセブン-イレブンが、各店舗が独自に行う「見切り販売」を不当に制限しているとして、公正取引委員会より独占禁止法違反による排除命令を受けた。「見切り販売」とは、販売期限の迫った弁当・お惣菜を値引きして販売すること。
 現在、同社のフランチャイズ契約では、各店舗が見切り販売を行う場合、本部が値引きによる損失の一部を負担している。その一方で、販売期限が過ぎた商品を廃棄した場合の損失は、その全額を店舗が負担することとされていた。そのため、店舗が見切り販売を行うことにより、セブン-イレブン本部の収益が下がってしまうという構造があった。
 今回、公正取引委員会の排除命令が出たことで、今後は見切り販売を開始する店舗の増加が見込まれるが、同社では、各店舗に対して見切り販売を行わないよう呼びかけており、廃棄による損失について、原価の15%を負担することを決定した。
 こうした値引き販売を行う場合、消費税の処理に注意が必要だ。具体的には、値引き金額に対応する消費税額を、売上げに対する消費税額から差し引くことができる。また、原価を割る価格で商品を販売した場合には、仕入れ原価に含まれる消費税額と、販売価格にかかる消費税の差額が還付される。
 ところで、自社の商品を従業員に格安で販売するケースがある。この場合、通常販売価格のおおよそ70%以下の価格で販売したり、原価割れする価格で販売したりした場合は、従業員に対して経常的な利益を与えたことになり、給与として課税対象となる。

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2009年7月 3日 金曜日

Vol.0030号

<タックスニュース>

新主税局長に古谷氏 消費増税へ向けた布陣再び??

 2009年夏の財務省定例人事で、加藤治彦・主税局長が勇退し、古谷一之・主税局審議官が後任の主税局長に昇格する見通しとなった。加藤氏は主税畑を長年務める一方、主計官や官房の政策立案を担う総合政策課長も務め、自民党の国会議員にも顔が広い。2007年7月に主税局長に就任した際は、安倍内閣による消費増税を見据えた本格布陣とうわさされた。
 しかし、その後の安倍内閣の退陣や、サブプライムローン問題を発端にした金融危機ぼっ発で消費増税は棚上げに。2011年度までに消費増税を含む税制抜本改正に着手することを定めた中期プログラムの策定と改正所得税法の附則による立法化を置き土産に、国税庁長官に就任予定。
 一方、後任の古谷氏も加藤氏に劣らぬ税のエキスパート。主計局の主査や故・宮沢喜一蔵相の秘書官も務めた。柳沢伯夫・元自民党税調会長の信頼も厚い。
ところで、つい1カ月前まで今夏の主税局人事は加藤局長の留任説がもっぱらだった。それが急きょ1年前倒しの交代となったのは、2009、2010年度が税制抜本改正の制度設計の山場に当たることを重視したため。古谷局長が今後2年間の改正作業を総覧する布陣だ。

<タックスワンポイント>

セーフティ共済で倒産防げ! 最大24カ月分の掛金を損金

 中小企業倒産防止共済制度(経営セーフティ共済)への加入企業が増えている。昨年来の景気悪化の煽りを受けて、企業倒産が相次ぐためで、平成20年度は同19年度より約1万件増加した。月々の掛金は、全額を損金に算入できるとあって、リスクヘッジに加え節税もできるという点も加入に拍車をかけているようだ。
 同共済は、取引先が倒産し売掛金などが回収できない場合、掛金総額(上限320万円)の10倍相当額または回収が困難となった売掛金などの金額(上限3200万円)のいずれか少ない金額を、無担保、無保証人、無利子で借入れできるという制度。連鎖倒産の防止が目的とあって、融資実行のスピードは非常に速く、昨年度の融資実行までの平均日数は10日だ。
 同共済の月々の掛金は、5千円から8万円の範囲内で設定でき、この掛金は全額を税法上損金算入できる。また、積み立てた掛金は解約時に、加入期間に応じて設定されている割合で返金(40カ月加入で全額返金)されるため、会社の業績が好調なときに掛金を積み立てておき、業績が悪化したときに解約することで、リスクヘッジに加えて節税、貯蓄を効率良く行うことができる。また、掛金の前払いも可能なため、決算期末に1年分前払いすることで、初年度には最大で24カ月分の掛金を損金算入できる。

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