タックスニュース

2009年8月28日 金曜日

Vol.0038号

<タックスニュース>

自民・民主「天下り廃止」公約 キャリア官僚も戦々恐々

 8月18日公示の衆院選で、自民、民主両党がそろって政権公約での天下り廃止を打ち出したことで、霞が関の中央省庁の官僚に動揺が広がっている。官僚の間では「公務員の給与水準は民間一流企業の役員に比べて低く、天下りは必要悪」「優秀な人材が確保できなくなる」など抵抗する声が強い。
 民主党が天下りの廃止を打ち出したのは、「官僚が出身省庁と関係が深い独立行政法人や特殊法人に天下ることが、補助金など税金の無駄遣いにつながっている」との問題意識があるからだ。民主党はこうした補助金の改革で6兆円の財源を捻出するとしており、天下り見直しはいわば表裏一体だ。民主党の攻勢に押されて、官僚と二人三脚で政治を進めてきた自民党も天下り廃止を打ち出した。
 キャリア官僚は40代後半から、次官や局長などに昇任する場合を除き早期退職する。指揮命令系統が通ったピラミッド型組織をつくるための「明治以来の伝統」(財務省幹部)だ。こうした早期退職者を処遇するのが天下りだった。
 自民、民主両党とも天下り廃止の代償として「定年まで働けるキャリア制度づくり」を掲げるが、役所内では「机上の空論。次官の同期が何人もいる役所で組織としての統制がとれるのか」との声がもっぱら。霞が関の士気は低下するばかりだ。

<タックスワンポイント>

増える"ご当地"再生ファンド??債務免除特例も後押し

 「中小企業再生ファンド」の設立件数が増えている。景気が上昇した平成19、20年度には年間設立件数が1件だったが、悪化に転じた同21年度には8月現在ですでに3件の設立となった。同ファンドは、過剰債務でも本業に収益力があり再生が可能な中小企業に対して投資を行う。運営は民間の投資会社や地銀など。ファンドの半分を上限に中小企業基盤整備機構が出資。多くのファンドは、投資対象がファンドのある都道府県内に限定されており、「ご当地再生ファンド」ともいわれる。
 再建支援には、中小企業再生支援協議会が当たる。同協議会支援のもと、金融機関が債権免除を行う場合、税務署が免除の妥当性を認めれば「企業再生税制」の適用が受けられる。これにより、再建企業は債務免除益の範囲内で過去の欠損金および資産評価損を損金参入でき、また免除した金融機関は債権放棄による損失分を損金参入できる。
 「強引な再建策を講じるような再生ファンドは審査で通さない」(同機構)ため、中長期的な視点に立った再建ができるのが強み。今後は、「設置はあくまで金融機関の自発によるが、現在ファンドのない都道府県への設置を目指す」(同機構)としている。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2009年8月21日 金曜日

Vol.0037号

<タックスニュース>

民主党 租税特別措置に"大ナタ"

 民主党がマニフェストで租税特別措置(租特)の見直し方針を掲げたことで、各方面に波紋が広がっている。現在ある租特は約300項目。税金を減免するものが7・5兆円、増税するものが2・3兆円で、ネットでは5・2兆円の減税となっている。
 減税額の半分近くを占める石油化学製品の原材料(ナフサ)への免税(3・8兆円)は、民主党も「廃止すればプラスチック価格の上昇で国民生活に影響が出る」として廃止は見送る方針。しかし、それ以外はすべて見直し対象になる。
 具体的には住宅ローン減税(8200億円)、企業の研究開発費の法人税控除(6500億円)、株式の配当所得(3400億円)、中小企業の投資促進税制(2600億円)、地価税の課税停止(1700億円)、土地売買の所有権移転登記などの税率軽減(1500億円)など多岐にわたる。
 住宅ローン減税の見直しは国民の反発も強そうだが、民主党内には「家を建てられるのは金持ちだけ。金持ち優遇だ」との声もあり、聖域ではない。民主党が租特を攻撃するのは、「企業など受益者の具体名が表に出ず、匿名で使われる補助金だ」との問題意識があるから。民主党が政権を握れば、今後、さまざまな業界に影響が出そうだ。

<タックスワンポイント>

シャッター商店街支援??遊休土地譲渡に特別控除

 空き店舗の目立つ商店街、いわゆるシャッター街の活性化を目的とした「商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律」が8月1日に公布された。これにより、同法の認定商店街活性化事業計画に基づき土地の譲渡が行われた場合、土地の譲渡所得から1500万円の特別控除を受けられる「特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の所得の特別控除」を適用できることになった。
 同控除の適用を受けるには、土地の譲渡を受ける商店街などが、同法による商店街活性化事業計画を行う商店街として認定される必要がある。その認定基準は、?認定計画にかかる商店街振興組合の組合員数が20人以上で、その3分の2以上が中小小売商業者である?施設の新設、改造を行う事業の場合、当該施設の敷地面積のうち、中小企業者が新設または改造する部分が3分の2以上で、当該組合員の2分の1以上が当該事業に参加する?組合員等の2分の1以上が事業に参加する??を満たす必要がある。
 また、同控除は商店街活性化支援事業にも適用される。認定を受けるには、当該計画に基づき設置される研修施設において、設置された地区の商店街振興組合などの組合員2分の1以上が参加する研修を毎年実施する必要がある。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2009年8月14日 金曜日

Vol.0036号

<タックスニュース>

「会計基準」改定で国債が売れない!?

 国際会計基準の見直し議論が、日本の国債消化に悪影響を与える懸念が強まり、財務省が対応に追われている。昨年11月にワシントンで開かれたG20金融サミットは、金融危機の再発防止策として、金融機関の会計基準の見直しを指示。国際会計基準委員会(本部・ロンドン)が年内の改定を目指して作業を進めている。焦点に浮上したのが金融商品の価値評価だ。
 銀行などは余剰資金の運用先として国債や株式など大量の金融商品を保有している。こうした金融商品の時価は相場で大きく変動するが、これまでの会計ルールでは、銀行の判断で、�取得価格(簿価)で評価してよいが満期まで売買できないもの�相場の状況をみて自由に売買できるが時価で評価しなければいけないもの�その他——の3区分に分けていた。
 銀行にとってメリットが大きかったのが�。これは、自由に売買もでき、時価が簿価の半額以下に値下がりしない限りは時価評価もしなくていいという、�と�のいいとこ取りをしたかたちだった。日本のメガバンクは預金の集まり過ぎと貸出先不足で、1行当たり20兆〜30兆円規模の余剰資金を抱えており、大半を機動的に売買できる国債で運用している。
 しかし今回の見直し案では、�の区分が廃止される見通しで、そうなると銀行は国債の時価変動を損益に計上しなければならなくなる。国債は株と違い大きな価格変動はないが、それでも銀行は保有額が大きいだけに1%の変動でも数千億円単位で損益が振れ、国債保有のインセンティブがなくなる懸念がある。
 銀行は国債残高(約770兆円)の3分の1強を保有する最大の買い手だけに、影響は小さくない。

<タックスワンポイント>

異常気象相次ぐ 簡易課税制度の緊急措置も

 7月以降、気象災害が猛威を振るっている。企業が保有する建物や機械、商品などのたな卸資産が被災した場合の評価損は、その年の所得計算上、損金に算入できる。ただし、災害に遭わなかった場合の時価との差額が上限となる。
 また、建物や機械などについて、被災前の原状回復に要した費用は修繕費として損金処理できる。加えて、被災前の効用を維持するために行う補強工事や、土砂崩れなどの防止費用も修繕費とできるが、被災資産の復旧に代えて新たに資産を購入したり、貯水池など特別な施設を設置したりした場合は資本的支出となる。
 大きな災害の場合、被災により申告や納税ができないケースも想定されるが、所管の税務署長へ届出を行うことで申告期限の延長や、納税猶予を受けられる制度がある。また、被災により会社の事務処理能力が低下した、緊急に設備投資が必要となったなどの場合には、「災害等による消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書」を提出することで、消費税の簡易課税制度の適用、不適用を変更できる。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2009年8月 7日 金曜日

Vol.0035号

<タックスニュース>

民景気判断上方修正へ エコポイント・減税バネに

 財務省の全国財務局長会議が7月29日に開かれ、11地域の4~6月期の管内経済情勢が報告された。生産の持ち直しや、経済対策効果による消費の押し上げなどで、沖縄以外の10地域で1~3月期に比べ景気判断を上方修正。全国の総括判断も前回の「悪化し、厳しさを増している」から、「厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しや下げ止まりの動きがみられる」に上方修正した。総括判断の上方修正は2004年4月以来5年3カ月ぶり。
 生産は、沖縄を除く10地域で上方修正された。各局の企業に対するヒアリングでは、「4月までは在庫調整を行ったが、5月以降は休止日を設けず、日当たり生産台数も引き上げていく」(東海・自動車関連)、「中国の内需刺激策の効果から電機向けの需要が回復している」(関東・化学)などの声が出ている。個人消費は家電のエコポイント制度や、エコカー減税などの景気対策効果で、関東や東海など5地域で上方修正。
 ただ、「消費者の節約志向がさらに強まっており、客単価も低下」(北海道・スーパー)などの声も多く、6地域は判断を据え置き。雇用も依然として厳しい情勢が続いており、全地域で「厳しい」「悪化」などの判断を据え置いた。各地域からは有効求人倍率がさらに低下し、新規求人数は減少しているとの現状が報告された。

<タックスワンポイント>

確定拠出年金 掛金限度額アップ 来年1月から施行

 7月24日、確定拠出年金の掛金非課税限度額引上げのための「確定拠出年金法施行令」改正政令案が閣議決定された。今回の改正により、確定拠出年金しか企業年金がない場合には、従業員1人当たり月4万6千円だった非課税限度額が5万1千円に、また別に企業年金がある場合には、月2万3千円だった上限が2万5500円となる。個人型の確定拠出年金も、月1万8千円だった限度額が2万3千円に引き上げられる。
 確定拠出年金とは、国民年金や企業年金といった年金に上乗せするかたちで加入する私的年金。企業が掛金を拠出する「企業型年金」と、個人で掛金を拠出する「個人型年金」がある。企業型年金は、個人での加入は不可。また、確定給付型年金などに加入しているかどうかで、加入限度額が変わる。掛金は福利厚生費などとして全額損金参入となる。
 個人型年金は逆に個人のみ加入可。自営業者や、年金を実施していない企業に勤めている人が対象。掛金は所得控除される。掛金の運用については加入者自身が指示するのが特徴で、加入者にとっては運用リスクを負うデメリットがあるが、運用次第では年金給付額が増額する可能性もある。
 施行は平成22年1月1日。今回、企業型年金において、掛金限度額内で労使折半で掛金を拠出し個人拠出分は全額を所得控除とする、いわゆる「マッチング拠出」を認める確定拠出年金法改正案が国会に提出されていた。だが衆院解散により廃案。政省令を改正し、非課税限度額の引上げのみを実施した。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

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