タックスニュース

2009年10月30日 金曜日

Vol.0047号

<タックスニュース>

環境税スピード導入も 税収減防止策として脚光

 政府内で一度はトーンダウンした環境税創設の動きが、再び高まってきた。峰崎直樹副財務相は10月20日の政府税制調査会後の会見で、「(導入時期が)今年か来年かは別にして、揮発油税などの暫定税率の廃止に合わせて将来の環境税をしっかり議論しなければならない」と発言。年末に向けた2010年度税制改正議論のなかで、テーマに位置付ける考えを初めて明らかにした。
 これは従来の政府の慎重姿勢を180度転換するものだ。財務省内には、新政権が来年度からの実施を事実上決めている揮発油税と軽油引取税の暫定税率撤廃と同時に、一部を環境税に振り替えるべきだとの声がもともとあった。しかし藤井裕久財務相は、政府税調初会合を控えた10月7日の会見で、「明日からの税調ですぐ環境税を議論するのは適切ではない」として、先送りする意向を示していた。
 それがここにきて風向きが変わったのは、同年度予算の概算要求額が95兆円を超え、税収低迷で国債の大増発が不可避な現状が明らかになったからだ。暫定税率のうち、燃料関係の揮発油税と軽油引取税だけで1・8兆円。この幾分かでも環境税に振り替え、税収減を抑えるべきだとの意見が高まった。環境税の具体的な姿は、環境省が12月までにまとめる予定。年末までに創設決定の急展開もありそうだ。

<タックスワンポイント>

振り込め詐欺に新手 被害金雑損控除はNG

 振り込め詐欺の新種として「手渡し詐欺」と呼ばれる手法が台頭しており、今年9月にはこの手渡し詐欺が33件も発生している。気になるその手口だが、まず、家族を装い「会社でトラブルがあって現金が必要になった」などと電話。ここまでは従来の振り込め詐欺と同じだが、手渡し詐欺ではATM操作を要求せず、「会社の部下(または上司、バイク便など)を向かわせるのでお金を渡してほしい」などと指示。その後、現金の受け手が自宅を訪問し、だまし取る。
 ところで、振り込め詐欺の被害に遭った場合、振り込め詐欺救済法に規定される「犯罪被害金支払制度」が利用可能。これは、振込先の犯罪利用口座に滞留金がある場合、被害額や被害人数によって按分された金額が戻ってくるもので、被害者に返還された犯罪被害金は非課税である。
 ところが、手渡し詐欺の場合は「振込先」が存在せず、同制度の対象とはならない。そのため、せめて盗難、災害などにより損害を受けた場合に一定金額の所得控除ができる「雑損控除」の対象とはならないものか、と考えたいところだが、「詐欺」による被害に同控除は適用できない。
 警視庁のまとめによると、今年9月までの振り込め詐欺認知件数は2207件で、前年度の約3分の1にまで減少している。

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2009年10月26日 月曜日

Vol.0045号

<タックスニュース>

新政府税調ネットで公開  "丸みえ"会議どう影響

 民主党政権が「税制改正の大改革」と位置付ける政府税調の初会合が10月8日、首相官邸で開かれた。「税制改正の透明化」の公約通り、当日の様子はインターネットで公開。藤井裕久財務相が当初、「すべての公開までは勘弁してほしい」としていたが、急きょ公開する方針に切り替えた。自民党税調時代は非公表だっただけに、公開化が税制改正の議論にどう影響するかも注目だ。
 一方、税制改正要望を従来の自民党税調のように引き受けてくれるのか、日本経団連など各業界団体の間には戸惑いも広がる。日本経団連は同月2日、恒例の税制改正要望を発表。例年は9月半ばに実施しているが、政権交代で今年は3週間ほど遅れた。例年は自民党税調に出していた要望書を政府税調に出すかは検討中という。
 内容は、環境税や租税特別措置の見直しには慎重姿勢を掲げ、民主党との対立点も少なくない。
 これまでは自民党税調のインナー(幹部会)に働きかけ、要望を通してきたが、今年は新政府税調に税制改正作業が一本化されたため、「新税調の幹部への面会予定は未定で当面は様子見」と、経団連幹部も戸惑いを隠せない。
 また、各省が例年8月末に予算要望と合わせて提出している税制改正要望も、政権交代で10月末に出し直しとなっている。

<タックスワンポイント>

事業承継税制「要件厳しい」??全法連アンケート

 全国法人会総連合(会長=大橋光夫氏)は先ごろ、「平成22年度税制改正に関するアンケート」の結果を発表した。アンケートには全国5108人の経営者が回答している。
 それによると、平成21年度税制改正で創設された「取引相場のない株式等にかかる相続税の納税猶予制度」(事業承継税制)については、「評価するが、要件等が厳しいので緩和すべき」と答えた経営者は3136人、全体の60・5%に上った。「大いに評価する」は972人(18・7%)、「評価できない」は265人(5・1%)、「よくわからない」が771人(14・9%)だった。
 同制度は、中小企業で一定要件を満たす事業承継が行われた場合、相続した株式の80%(発行済み株式総数の3分の2まで)に対応する相続税の納税が猶予されるもの。会計人のあいだでも「とにかく要件が厳しい」という指摘もあるが、そうした評価を裏付けるような結果となった。
 「見直すべき要件はなにか」の質問では、「雇用の8割以上を5年間維持」が2154人(19・3%)でトップだった。次いで「死亡時まで株式を保有しないと猶予税額が免除されないこと」が2149人(同率)、「後継者は同族関係者と合わせて発行済株式の過半数を保有し、かつ同族内で筆頭株主であること」が1872人(16・8%)で続いた。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2009年10月23日 金曜日

Vol.0046号

<タックスニュース>

とりあえず「扶養控除」だけ廃止 主婦を敵に回すのは怖い!?

 民主党がマニフェストに盛り込んだ所得税の扶養控除と配偶者控除の見直しをめぐって、扶養控除だけが来年4月から先行して廃止される可能性が出てきた。
 峰崎直樹副財務相が10月10日に、「扶養控除と配偶者控除は分けて考える。扶養控除は子ども手当の財源として理解を得られるのでは」と発言したのがきっかけだ。子ども手当を2010年度から始めるのに合わせ、両控除は同年度に廃止とみられていた。
 しかし選挙後、民主党は急速にトーンダウン。とくに主婦(年収103万円未満)を対象にした配偶者控除の廃止は、自民党が「主婦の狙い撃ちだ」と猛反発し、国会で大批判キャンペーンを張る動きをみせているうえ、民主党にも「全国の主婦層などから反対の声が寄せられていた」(党関係者)からだ。
 こうした状況を受けて、藤井裕久財務相も同8日の政府税調初会合後、記者団に「両控除の廃止は子ども手当とは無関係。所得税の各種控除の見直しのなかで議論する話」と先送りを示唆していた。それだけに、峰崎副財務相のアイデアは配偶者控除の難題を先送りしつつ、「扶養控除を残せば負担と給付のバランスを欠いている」とする財政規律派からの批判にも応えるウルトラCといえる。これで今年度での扶養控除廃止の可能性がぐっと高まった。

<タックスワンポイント>

マンション節税に黄信号 自販機設置で消費税還付?

 会計検査院は賃貸マンション経営で租税回避を行う手法が横行しているとし、国税庁に実態調査を要請した。これは飲料水などの自動販売機を設置して、「消費税の還付」を受けるというもの。「法に抵触しない」として一部に広まっていた節税スキームに、どうやら黄信号がともったようだ。
 マンションやアパートなど賃貸物件を経営する場合、建設にかかる消費税は還付されない。住居用賃貸物件の賃料は非課税とされ、計算の基になる売上げ消費税がないためだ。そこで、不動産税務に詳しい税理士らが、「この消費税が還付される」として喧伝してきたのが、「自販機の設置」。
具体的には、消費税の仕入税額控除の「95%ルール」を使うというもの。「95%ルール」とは、仕入税額控除の計算上、課税売上げ割合が全売上げの95%以上を占めれば、事業にかかる仕入れ消費税額の全額を控除できるという制度。初年度の賃貸経営売上げをゼロにして自販機売上げのみとすれば、自動的に課税割合は100%。そこで、「自販機の仕入れ消費税」に「賃貸経営の仕入れ消費税」、つまり建設にかかる消費税も含めた消費税全額を差し引くことができる。
 今回の会計検査院の要請を受けて国税庁は、法改正もにらんで調査する意向だ。改正内容は、?仕入税額に上限を設ける?仕入税額控除の税額調整を免税業者にも適用?単純に自販機の売上げを認めない??などが考えられる。今後の動きに注目したい。

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2009年10月 9日 金曜日

Vol.0044号

<タックスニュース>

新政府税調ついに誕生??「税制の透明化」全速力で

 政府は9月29日、新たな政府税制調査会の設置を閣議決定し、新税調が同日発足した。新税調の会長には藤井裕久財務相が就任。予算の大方針をまとめる国家戦略室の菅直人担当相と、地方税を所管する原口一博総務相が会長代行となる。税調の運営や、重要事項を取りまとめるインナーに当たる存在として内部に企画委員会を設置。トップの主査には税や金融の政策通として知られる峰崎直樹副財務相が就く態勢だ。
 民主党が目指す新税調の眼目は、「政府主導の透明な税制改正」。自民党時代に税制改正を主導したのは党税調で、なかでも少数の幹部議員が圧倒的な力を持ってきた。しかしこうした党税調の幹部議員は決定の当事者にもかかわらず、税法改正をめぐる国会での論戦で質問への答弁に立つこともない。国会で追及されることもなく、結果的に業界の声や利害を反映した「不透明な税制」(藤井財務相)をもたらしてきた。
 民主党は新税調の発足と同時に党税調を廃止し、政府に税制改正の権限を一元化させた。税調のメンバーには、各省庁の副大臣が就任する。第1回の開催は10月8日になる見通し。税調の実務面を取り仕切る峰崎副財務相は「週2回程度の開催で、猛スピードで年末の税制改正を間に合わせたい」と話している。

<タックスワンポイント>

エコカー補助金 法人なら圧縮記帳もできる

 政府の経済危機対策として実施された「環境対応車への買換え、購入に対する補助金」制度。車齢13年を超える自動車を廃車にし、平成22年度燃費基準達成車へと買い換えた場合には25万円、一定基準以上の環境性能を備えた自動車を新たに購入した場合には10万円の補助金が受けられる制度だ。同21年4月10日から同22年3月31日までに新車登録された自動車が対象となる。
 個人ならば交付された補助金は一般的に「一時所得」になると考えられる。ただし、今回の補助金は国の「環境対応車普及促進対策補助金」として交付されるもの。そのため、「国庫補助金等の総収入金額不算入の規定」の適用を受けられ、同補助金については所得金額の計算上、総収入金額に算入しなくてよい。
 また、法人の場合は原則として総収入金額に算入する。しかし、同補助金では「国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入」の規定を適用することが可能。この適用により、購入した環境対応車の帳簿価額を圧縮記帳することができる。つまり、購入した環境対応車の帳簿価額を交付された補助金額分だけ減額し、その減額した金額はその事業年度の損金に算入できる。
 ただし、これらの規定の適用を受けるには、個人、法人ともに、確定申告書に一定の記載を行うなど、いくつかの手続きが必要となることに注意したい。

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2009年10月 2日 金曜日

Vol.0043号

<タックスニュース>

鳩山新政権の予算主導権は? 財務省VS国家戦略局

 鳩山内閣が9月16日に発足。財務相には、税財政で豊富な経験を持つ大ベテランの藤井裕久氏が起用された。新財務相の下で、財務省は2009年度補正予算の見直しと、2010年度当初予算の編成作業を本格化させる。
 就任決定の知らせに財務省幹部は「落ち着くところに落ち着いて良かった」と胸をなで下ろした。藤井氏は政策に明るいだけでなく、「官僚は敵に回すのではなく、うまく使いこなすべき」との考えの持ち主。財務省の最大の懸案である財政再建にも意を尽くす姿勢をみせており、歓迎ムードが漂う。
 藤井氏が最も力を入れるのは「予算の無駄の削減」だ。麻生政権下で策定された13・9兆円の2009年度補正予算について「3~4兆円は削れる」としており、来年度予算の財源などに活用する方針。「子ども手当」などの民主党の公約を実現するには、来年度で7・1兆円の財源が必要とされ、補正予算以外でも地方や公益法人向けの補助金などの大幅な削減を目指す。
 一方、予算の骨格作りなどを担当する新設の国家戦略局の担当相・菅直人氏は政治主導の予算作りを目指すが、藤井氏は「単年度の予算編成はあくまで財務省が責任を持つ」と強調。予算編成の主導権をめぐり、火花を散らす関係になる可能性もありそうだ。

<タックスワンポイント>

「過払い利息」返還裁判始まる??地方税の徴収が狙い

 福岡・小郡市はこのほど、市県民税などの滞納者から滞納税を徴収するため、消費者金融を相手取り過払い利息の返還を求める裁判を起こすことを決定した。同市はすでに9月開催の議会に訴訟費用を計上した関連議案を提出している。消費者金融への過払い利息については、平成18年に最高裁でグレーゾーン部分の金利は認めないという判決が下って以来、滞納税を徴収するため行政が過払い金の返還請求訴訟を起こすケースが全国で相次いでいる。
 一般的に消費者金融へ金利を払い過ぎていたことが分かった場合、過払い金の返還請求権が発生する。滞納者に返還請求権があれば、消費者金融に対する債権を保有していることになるため、差し押えることが可能だ。債権は原則全額差押えなので、過払い金が滞納税額以上だった場合も部分的に差し押えるのではなく、全額差し押えてから残りを返還する。
 この滞納者へ返還される額だが、たとえ滞納税額が同じでも差し押えた自治体によって変化することも。地方自治体によっては、裁判費用を返還過払い金から差し引くことがあるためだ。小郡市は「多数の自治体で裁判費用は行政負担だったため合わせた」、また東京・福生市では「裁判費用は滞納処分費用として請求」と、自治体によって異なる処分。なお国税の場合は、「裁判費用は国で負担」となる。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

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