タックスニュース

2010年4月23日 金曜日

Vol.0071号

<タックスニュース>

増税発言どこまでホンキ?  仙谷・菅"禁忌"着手

 仙谷由人国家戦略担当相は4月13日の会見で、「いまのままの税収が続けば、大きな壁にぶち当たる。任期(満了)の1年前、半年前か分からないが、(総選挙に)打って出るとなれば、消費税、歳入改革を掲げなければ国民に失礼だ」と発言。「4年間消費税を上げない」と明言してきた鳩山由紀夫首相の方針を撤回し、増税の前倒しを検討する意向を示した。菅直人副総理兼財務相も同12日の講演で、「増税しても、使う道を間違わなければ景気が良くなる」と述べ、消費税を含めた増税論議を進める姿勢を示した。
 両大臣が増税に言及した背景には、深刻な財源不足がある。政府は6月をめどに、3年間の予算の大枠を決める中期財政フレームと、中長期的な財政再建の道筋を示す財政運営戦略をまとめるが、「マニフェストの実現を図りつつ財政健全化を目指すのは極めて困難」(財務省幹部)な情勢だ。市場は「具体的な増収策がなければ、財政健全化計画は絵に描いたもちに終わる」(大手証券)とみており、増税論議を始めるにはぎりぎりのタイミングといえる。
 だが、参院選に悪影響を及ぼすとの懸念から、政府・与党内には消費税引き上げ論への反発は強い。菅副総理兼財務相らは消費増税を打ち出すタイミングを計る構えだが、参院選マニフェストや財政運営戦略に盛り込めるか、「本気度」が問われそうだ。

<タックスワンポイント>

租特透明化法  適用額明細書の様式明らかに

 平成22年度改正に関連して、「租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律」(租特透明化法)が施行されている。租特の適用法人には新たに「適用額明細書」を作成し、提出する義務が生じるが、このほど、その適用額明細書の様式が明らかとなった。
 平成22年3月31日交付の同法施行規則によると、適用額明細書の様式は単体用の「様式第一」(写真)と連結用の「様式第二」の2種類。法人税関係特別措置(減税となるものに限る)の適用を受ける法人は、この適用額明細書に?納税地?法人名?期末現在の資本金または出資金の額?所得金額または欠損金額?租特の条項?適用額??などを記入し、申告の際に申告書とセットにして出すことになる。添付が必要になるのは、同23年4月1日以後に終了する事業年度の申告から。適用額明細書を添付しなかったり、虚偽の記載をして提出した場合、その事業年度は法人税関係特別措置を適用することはできない。
 対象となる租特は「特定の政策目的実現のために設けられた租特」で、「中小企業の軽減税率の時限的引き下げ」、「中小企業投資促進税制」など中小企業向けのものが多数存在する。法人であれば、申告書の作成は税理士に依頼しているケースがほとんどだろう。適用額明細書を作成する人間については特に定めがないため、申告書と一緒に顧問税理士が作成する流れとなりそうだ。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2010年4月16日 金曜日

Vol.0070号

<タックスニュース>

政府税調PT  NPO新税制の基本方針

 特定非営利活動法人(NPO)に対する寄付税制について、政府税制調査会の市民公益税制プロジェクトチーム(PT)は、基本方針をまとめた。現行の所得控除に加え税額控除も認め、対象NPOの認定基準を緩和するのが柱。近く政府税調に報告し、2011年度の税制改正を目指す。
 現在の税制では、寄付金から2千円を超える額を課税所得から控除できるが、低所得者にもメリットが及ぶ税額控除を併用し、寄付文化のすそ野拡大を図る。どの程度まで税額控除を認めるかは、今後の税調の議論に委ねる。
 PTでは7回にわたり有識者からのヒアリングを重ね、渡辺周総務副相や峰崎直樹財務副相らを中心に議論を続けてきた。全額税額控除の是非については、「全額だと丸ごと寄付になる。果たしてこれが税制といえるのか」(渡辺総務副相)などと、PTではネガティブな意見が大勢だった。
 ただ、鳩山由紀夫首相が、「新しい公共」円卓会議で全額控除に前向きな発言をし、PTに対しては、取りまとめ作業の1カ月前倒しを指示するなど、意欲的な姿勢を貫いている。「PTメンバーは税調メンバー。ここでの議論がほぼ反映される」(政務三役)との思いをよそに、年末までに結論がひっくり返る可能性もある。

<タックスワンポイント>

新入社員研修なら税額控除  優遇措置を見逃すな!

 超氷河期といわれる就職戦線だが、新入社員を迎え入れた企業も多く、関連税務についてあらためて確認しておきたい。まず、勤務地から遠方に居住している新入社員には「赴任手当」を支払うことがあるが、この赴任手当はそれが妥当な額ならば特に給与として課税されることはない。また、歓迎の意味を込めて「入社式」を行った場合、その費用は福利厚生費などとなる。入社後の研修に要した費用は、一定の条件をクリアしていれば、教育訓練費などとして費用処理することが可能だ。
 さらに、「人材投資促進税制」も忘れないでおきたい。同税制は、「教育訓練費」の支出があり、労務費に占める教育訓練費の割合が0・15%以上の場合に、割合に応じて税額控除が受けられるというもの。対象者は法人・個人事業にかかる使用人。入社予定の内定者は対象外なので注意が必要だ。また役員や個人事業主、使用人兼務役員、役員・個人事業主の親族も対象外だ。
 なお、入社前に行った研修は、社外の人間へ対する費用なので「交際費」としてみる向きもあるだろうが、実はこれは「会議に関連する費用」などとして交際費から除くこともできる。入社後、スムーズに業務を行えるように実施するためと捉えられるためだ。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2010年4月 9日 金曜日

Vol.0069号

<タックスニュース>

証券・保険に連結ベースの規制  破たん防止で金商法改正

 政府は金融商品取引法を改正し、証券会社や保険会社に対し連結ベースの規制・監督を導入する。証券会社の親会社も同庁の行政処分の対象に加え、証券子会社を悪用する株主を排除できる仕組みも盛り込んだ。市場を通さず相対で取引するデリバティブ(金融派生商品)取引の決済を清算機関に集中させる。
 2008年秋のリーマンショックに端を発する金融危機では、グループ企業の財務問題が本体に波及し、グループ全体の経営危機につながる事例があったことから、再発防止のため連結自己資本規制を導入する。金融危機時などに証券会社や保険会社の健全性を維持できるよう、親会社が経営支援する責任を明確にする狙いがある。
 証券会社は連結ベースの自己資本規制を導入する。総資産の額が1兆円もしくは5千億円以上の証券会社が対象となる見通し。証券子会社を持つメーカーや商社なども金融庁による行政処分の対象になる。証券子会社の経営状況が悪化した際に適切に経営支援するよう求めたり、親会社の財務状況の悪化などで子会社の経営に悪影響が及びそうな場合に業務改善命令を発動できるようになる。
 また、保険会社は財務健全性の指標となるソルベンシーマージン比率を連結ベースで算出することを義務付ける。すべての保険会社が対象だ。一方、デリバティブ取引の決済については、最も一般的なプレーン・バニラ型について清算を集中する。将来的にはほかの取引に拡大する可能性もある。

<タックスワンポイント>

仕事で転勤命令  帰省費用の非課税扱いも

 1年で1番転勤が多い春がやってきた。社命ひとつで生活ががらりと変わる社員には、会社としても引っ越し費用の負担などで補助を行いたいもの。会社が費用負担した場合、給与として課税されないか気になるところだが、転勤にともない発生した引っ越し費用などは、通勤費などと同様に非課税となる。これは、本人だけでなく家族の費用も同様。ただし、あまりに高額なものは課税対象の可能性も。
 一方、子どもの転校によって生じる入学金や、転居先で個人が借りた住宅の敷金・礼金などは、会社が負担すると給与扱いとなる。急な転勤でやむなくホテル暮らしとなる場合などは会社規定の手当を支払うこともあるが、これも住宅手当などと同様に給与として課税されてしまう。
 家庭の事情によっては、家族を残し単身赴任という場合もある。こういった際に家族の元への帰省費用を会社で負担することもあるが、これも課税の対象。ただし、この帰省費用については、質疑応答事例により「単身赴任者が職務遂行上必要な旅行に付随して帰宅のための旅行を行った場合支給される旅費について」は、「職務遂行上必要な旅行と認められ、かつ、当該旅費の額が非課税とされる旅費の範囲を著しく逸脱しない限り非課税」という指針が示されている。
 契約から受給開始までが1年という超スピード年金を扱う機関は限られているものの、富裕層の関心は高まる一方。節税狙いの契約の締め切りが目前に迫っているが、「意味がない」ことにならないよう、契約前にもう一度適用関係を確認しておきたい。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2010年4月 2日 金曜日

Vol.0068号

<タックスニュース>

保有する土地にも賞味期限!?  資産デフレが加速??

 地価の下落に歯止めがかからない。国土交通省が3月18日に発表した公示地価は住宅地、商業地とも下落率が拡大。緩やかな景気回復に向かう中、土地の資産価値が継続的に下落する「土地資産デフレ」が長期化すれば、企業や個人の投資・消費意欲の減退につながりかねない。
 資産デフレはバブル崩壊後の1990年代に顕在化した「失われた10年」の背景になった。今回は「上昇幅とその後の下落幅が限定的で、日本経済全体に大きな影響は出ない」(エコノミスト)と楽観視する声も多い。
 ただ、地価下落は企業や個人が所有する不動産の評価額や担保価値の下落につながる。2006~2007年の高値圏で土地やビル、マンションなどをローンで購入した企業や一般家庭にとっては、保有する資産の価値下落で、実質的な債務負担が拡大する。
 政府は、住宅購入資金にかかる贈与税の非課税枠拡大や、省エネ住宅の新築などにポイントをつける「住宅版エコポイント」を3月から始め、住宅市場の活性化を狙う。「結果的に地価の底上げにつながれば」(政府関係者)との狙いもあるが、「目先のバラマキ」に高い効果は期待できない。「街の魅力を高める地道な工夫が、何より将来の経済成長には重要」(アナリスト)との指摘も出ている。

<タックスワンポイント>

平成22年中に廃止される特例  国税だけで41措置

 年末の政府税制調査会では隠れ補助金として「租税特別措置(租特)」がやり玉に挙げられたのが記憶に新しいところだが、平成22年度税制改正の施行で国税41、地方税57の措置が廃止・縮減される。廃止措置の主なものとして、まず、「情報基盤強化設備等を取得した場合の特別償却または特別税額控除」がある。ただし、サーバー用オペレーティングシステムやデータベース管理ソフトといった従来の情報基盤強化税制が対象とする情報基盤強化設備の導入については、「中小企業等基盤強化税制」(適用期限=同23年3月末)に引き継がれる。
 また、「住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特別控除の上乗せ(現行1千万円)」が3月末で廃止。特別控除額2500万円を超える部分については一律20%の税率が課税される。ちなみに、同じ目的の贈与なら従来からの課税方式「暦年課税」で1500万円まで非課税(同23年中の贈与は1千万円まで)となるので、どちらを使うか個々のケースに合わせて考えたい。
 そのほか、12月末で廃止される措置としては、「上場会社等の自己の株式の公開買付けの場合のみなし配当課税の特例」、「給与所得者等が住宅資金の貸付け等を受けた場合の課税の特例」などがある。「平成13年9月30日以前に取得した上場株式等の取得費の特例」も12月末で廃止。該当する株式を持っている人は、年末までの売却も視野に入れておいたほうがいいだろう。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

カレンダー

2016年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

最近のブログ記事

税理士法人 早川・平会計

〒101-0048
東京都千代田区神田司町2-10
安和司町ビル2F
JR神田駅徒歩5分・淡路町駅徒歩1分

お問い合わせ 詳しくはこちら