タックスニュース

2010年6月25日 金曜日

Vol.0079号

<タックスニュース>

「超党派で消費税論議を!」  新首相呼びかけも野党動かず

 所信表明演説では、消費税率の引き上げを念頭に「税制の抜本改革に着手することが不可避」とは述べたが、「消費税」という税目に直接言及するまでには至らなかった菅直人首相。こうした姿勢に、自民党の谷垣禎一総裁は代表質問で「消費税隠しとのそしりを免れない」と批判した。
 その代わり、演説で各野党に呼びかけたのは、超党派による「財政健全化検討会議」の創設と、会議での建設的な議論だった。これには各野党はそろって否定的な見解を示し、理解を示したのは、財政健全化論者で知られる「たちあがれ日本」共同代表の与謝野馨氏ぐらいだった。
 菅首相は代表質問では、「(消費税率を)引き上げるとすれば、軽減税率を入れるか、いま検討している」と答弁するなど、小出しに増税議論の地ならしになるような発言を繰り返している。国政選挙を直前にして、ここまで増税に踏み込んだ総理は異例で、世論調査で6割以上の国民が消費税率の引き上げに賛成している状況を後ろ盾に、思い切った発言に踏み込んだものだ。菅首相や野田佳彦財務相は、法人税、所得税も含めた税制改革について「そう遠くない時期にひとつの方向性を示す」と発言しており、参院選後に増税議論が本格化する見通しだ。

<タックスワンポイント>

特例適用には明細書必要に  国税庁がQ&A作成

 租特透明化法の成立で平成23年4月1日以後に終了する事業年度から法人税関係の租特を適用する場合、「適用額明細書」の提出が必要になる。そこで国税庁はこのほど、この適用額明細書についてひな型を示すと共に、全7問のQ&Aを発表した。
 適用額明細書が対象とする法人税関係特別措置とは、「法人税に関する租税特別措置のうち、税額または所得の金額を減少させるもの」。具体的には、?中小企業者等の法人税率の特例?試験研究を行った場合の法人税額の特別控除?中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却――など。
 対象は法人の負担を軽くするものに限られるため、法人の負担が増加する措置、交際費の損金不算入制度などは記載する必要はない。
 また、適用額明細書を添付しなかった場合、提出忘れや記入ミスをした場合についてQ&Aでは、「添付漏れまたは適用額の記載誤りなどがあったら、できるだけ速やかに適用額明細書の再提出を」としている。出し忘れたからといって、即座に租特適用が取り消される――ということはないというわけだ。
 ちなみに、修正申告をしなければならなくなったとき、すでに適用額明細書に記載した法人税関係租特の適用額が変更になることもある。この場合は「変更後の適用額明細書の添付が必要」としているので、新たに正しいものを作り直して提出する必要がある。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2010年6月18日 金曜日

Vol.0078号

<タックスニュース>

消費税論議いよいよ動き出す!?  菅体制で積極論も――

 政府・民主党内で一斉に消費税議論がわき上がった。5月に党内の企画委員会が、次期衆院選後の消費税増税を参院選マニフェストに明記しようと傾きかけたところ、小沢幹事長が一喝して、消費税議論がいったんは下火になっていたが、小沢氏が幹事長を退いて重しが外れた格好だ。
 そもそも首相となった菅直人氏から、積極的な増税論者。官房長官の仙谷由人氏も国家戦略担当相時代に、今後3年間の予算の骨格となる中期財政フレームに、消費税率引き上げの明記を検討する考えを述べている。新財務相の野田佳彦氏も、財政再建の必要性をたびたび発言しており、消費税増税への道筋を築こうとしてきた。
 民主党政策調査会長に就任した玄葉光一郎氏も、消費税議論が下火になった後、党内で消費税増税も含めた今後の財政についての勉強会「国家財政を考える会」を立ち上げて、党内で「反小沢」の論陣を張ろうとしたほど。菅首相は、当初官僚とは対決姿勢だったが、G7などでギリシャの財政危機と各国の懸念を体感し、財政再建路線に傾いた。いまでは財務省は悲願の消費税増税への道を、菅首相の手腕に託そうとしている。菅首相と財務省の蜜月関係は当面続きそうだ。

<タックスワンポイント>

ワールドカップ開幕  海外出張ついでに試合観戦したら・・・

 サッカーW杯南アフリカ大会が開幕した。中には、仕事にカコつけて出張名目で現地観戦を狙っているビジネスマンもいるかもしれないが、この場合、旅費を上手い具合に会社の経費で落とせるのだろうか――。
 会社にとって海外出張の旅費は、一般に必要な範囲内であれば、海外渡航費として損金算入できる。「業務に必要な範囲」と認められるのは交通費や日当、宿泊費、往復の航空運賃など。ただし、海外出張が仕事だとしても「旅行会社の提供する団体旅行パック」を利用した場合や、同業者団体が観光目的として行う団体旅行と認められるものについては、原則として「業務外の旅行」と見なされてしまう。
 また出張の日程にサッカー観戦を含んでおり、その費用を会社が負担した場合には、役員または使用人への給与として取り扱う。この場合、会社から支払われた旅費についても「業務に費やした期間」と「観光に費やした期間」との比率で按分し、観光部分にかかった費用については給与として処理する。
 こうしてみると、なかなか厳しい取り扱いだが、海外渡航の目的があくまで取引先との商談など業務上のものであり、その"ついで"として観光するようなケースでは、取引先の所在地や業務を行う場所までの往復交通費に限り、その全額を損金として処理することが可能だ。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2010年6月 4日 金曜日

Vol.0076号

<タックスニュース>

消費税の増税論議ぱったり・・・  小澤幹事長の"鶴の一声"

 活発化していた消費税増税議論が、5月17日でぱったり止まってしまった。その日、民主党の小沢一郎幹事長が「少なくともわたしの周りではそういう議論はしていない。まず、最初に取り組むことはムダを省く決断を政治家がすることだ」と言い切ったからだ。
 その4日前。民主党の参院選マニフェスト企画委員会の後、出席者が「消費税を上げないと、日本の財政は危機的な状況を乗り越えられないと一致した」と発言したことが騒動の発端となった。その直後から民主党幹部が「決まったことではない」と否定的な考えを示したことで、企画委員会側は「次の総選挙後に消費税も含めた税制抜本改革を行う」とトーンを抑えた。それさえも小沢幹事長の発言で暗礁に乗り上げマニフェストの決定日は延期に。
 一方、1980年代以降の税制改正について検討していた税制調査会の専門家委員会は、当初「5月の連休前には、議論を取りまとめたい」(峰崎直樹副財務相)としていた。議論をまとめると、消費税増税になんらかの表現で触れざるを得ず、こちらも小沢幹事長の発言でストップ。「関心は低いし、まとめなくてもいいんじゃないか」と、あきらめの声も聞こえてくるほどだ。関係者は小沢幹事長の発言に神経を尖らせている。

<タックスワンポイント>

平成21年分所得税は大幅減  個人事業者の落ち込み顕著に――

 国税庁はこのほど、平成21年分の所得税の確定申告状況を発表した。回復基調にあると言われるわが国の経済だが、発表された内容を見るに、依然として厳しい状況にあることをうかがわせる結果となった。とりわけ苦しい状況にあるのが、個人事業者。申告件数こそ微減にとどまったが、所得金額、納税額ともに大幅に減少している。
 発表によると、平成21年分の所得税の申告人員は2367万4千人で、前年より1万9千人の減少。申告人員が減少に転じたのは、平成10年以来12年ぶり。うち申告納税額のあるもの(納税人員)が717万6千人(4・6%減)、所得金額が35兆3865億円(10・6%減)、申告納税額が2兆2725億円(14・2%減)となり、いずれも減少している。
 個人所得の落ち込みが顕著に表れている同21年分申告だが、とりわけ厳しい状況にあるのが個人事業者だ。同21年における事業所得者の納税人員は147万2千人で前年より11・2%減少。所得金額は5兆7179億円(11・5%減)、申告納税額は4853億円(8・1%減)と、いずれも大幅に減少した。事業所得者の申告人員が2・7%の減少にとどまっていることから、新たに赤字転落した事業者、赤字幅を拡大した事業者が相対的に増加したことが分かる。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

カレンダー

2016年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

最近のブログ記事

税理士法人 早川・平会計

〒101-0048
東京都千代田区神田司町2-10
安和司町ビル2F
JR神田駅徒歩5分・淡路町駅徒歩1分

お問い合わせ 詳しくはこちら