タックスニュース

2011年1月28日 金曜日

Vol.0108号

<タックスニュース>

まさかの与謝野氏入閣  第2次菅内閣は増税路線へ

 菅第2次改造内閣の最大のサプライズだった与謝野馨氏の入閣。野党からは「権力の亡者と言われても仕方がない」(社民党の福島瑞穂党首)など批判が相次ぎ、「たちあがれ日本」の生みの親の石原慎太郎東京都知事も「君、恥かきたまうことなかれ」と痛烈な皮肉を送った。
 同じ衆院東京1区で議席を争った海江田万里氏が就いていた経済財政担当大臣の後任に与謝野氏が就き、経済産業大臣に横滑りした海江田氏は「人生というのは不条理」と漏らし、与謝野氏の微妙な立場を浮かび上がらせた。民主党内からも「増税主義者を閣僚にするのか」と批判が噴出した。
 それでも菅直人首相が決断したのは、与謝野氏が社会保障を支えるための消費税増税を従来から訴えており、菅首相の考えに近いからだ。民主党内では、小沢一郎元代表に近い議員には消費税増税には否定的な考えが主流で、菅首相に近い議員で税財政に詳しい財政再建論者はほとんどいない。菅首相の考えに近く、閣僚経験も豊富な与謝野氏はうってつけだったのだ。
 財務省内には「これで官邸は消費税増税に向けて走り出した」と期待する向きがある。しかし、野党は一層の強硬姿勢に転じており、与謝野氏の起用で国会が紛糾し、菅内閣はむしろ自縄自縛に陥る恐れもはらんでいる。

<タックスワンポイント>

e-Tax使うと信用アップ  東京・西武信金が融資利率優遇

 西武信用金庫(東京・中野区、理事長=落合寛治氏)は、①e-Tax利用なら0・2%②税理士法33条の2の第1項の書類添付(いわゆる税理士の「書面添付制度」利用)で0・2%③会計参与の設置で0・4%、合計最大0・8%金利を優遇する融資商品「E-会計」を発表した。
 融資の金利優遇において、e-Taxの利用を主に打ち出すケースは全国でも珍しく、同金庫は「e-Taxには申告・納税がスムーズになるなどのメリットがあるが、そのひとつに自社の資金調達を加えていただければ」と意気込みを語る。
 東京都の企業制度融資「自律会計」を利用でき、かつ①~③のいずれか1項目以上を満たす法人が対象。融資期間は5年以内で、限度額は3千万円だ。資金の使途は運転・設備資金に限られる。
 都の自律会計には「直近の決算で経常利益を計上し、債務超過でないこと」という要件が含まれるので、黒字企業が前提になる。「健全で信用力のある中小企業の皆さまを支援したい。融資のご相談は親身に承る」(同金庫)。
 現在、中小企業も含めて、顧問税理士を抱える企業の多くがe-Taxの税理士代理送信を利用している。e-Tax以外の項目も税理士に関するもので、税理士による公正な融資支援に期待が高まっている。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2011年1月17日 月曜日

Vol.0107号

<タックスニュース>

"税優遇"特区を創設  設備投資50%償却の効果は?

 平成23年度税制改正大綱には、政府が新成長戦略の柱として今夏にも創設予定の「総合特区」で、成長分野の事業に取り組む企業への税制優遇策を盛り込んだ。総合特区制度は、地元の自治体や民間が描いた計画に、国が規制緩和や税制優遇などで支援して、成長分野の産業を育成させて日本全体の成長をリードさせるのが狙い。
 総合特区は国際戦略総合特区と地域活性化総合特区の2本立てで、税制優遇措置が手厚いのは国際戦略総合特区。税制優遇策の対象となるのは、国から認定を受けた地方自治体から指定を受けた法人で、①設備投資額の25~50%の特別償却②設備投資額の8~15%の税額控除③5年間の所得控除20%―のいずれかを選択できる。国税の優遇策が地方税にも反映する措置も講じる方針だ。
 一見、思い切った政策に見えるが、国際戦略総合特区は全国で5カ所程度しか指定されない見通しで、地方自治体が国に提出する計画書で税制優遇の対象を過度に広げていると「本気度を疑われる」(担当事務局)として、落選する可能性が高くなるという。そもそも財務省が見込んでいる減税額は、年間70億円程度で、法人実効税率5%引き下げによる1・2兆円に比べると微々たる額。うまく政治に花を持たせた格好だ。

<タックスワンポイント>

法定調書 提出期限が目前に  光ディスクで提出も可能

 1月31日の、法定調書の提出期限が目前に迫っている。法定調書は、税務署に提出が義務付けられている書類のこと。その目的は「適正な課税の確保を図るため」であり、税務署が調査を行う際の資料として使われている。
 その主なものとしては、「給与の源泉徴収票・特別徴収票」や、一定額以上の講演料や税理士報酬などが該当する「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」などがある。また、役員の退職手当を支払ったような場合には「退職所得の源泉徴収票・特別徴収票」の提出が必要。ただし、死亡退職に際して退職手当などを支給したのであれば、「退職手当金等受給者別支払調書」を提出することになっている。
 法定調書の提出は、支店や工場が多く法定調書を複数の税務署に提出している場合は、CD-RやDVD-Rなどの光ディスク、MOなどの光磁気ディスクを使って本店を管轄する税務署に一括提出も可能。
 そのためには、まず「支払調書等の光ディスク等による提出承認申請書」を作成し、本店管轄の税務署に提出しなければならない。その後、税務署長からの承認の通知が来れば、光ディスクなどでの提出が可能となる。
 実際に光ディスクなどで提出する際には、法定調書の種類ごとに、対象支店などの名称、所在地、管轄税務署および提出見込み件数などを適宜記載した書面を沿えて提出する。
 なお、平成26年1月1日以降は、提出すべき支払調書などの提出枚数が千枚以上であるときは、光ディスクなど、またはe-Taxによる提出が義務化される見通しだ。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2011年1月14日 金曜日

Vol.0106号

<タックスニュース>

菅首相は消費税"慎重派"!?  年頭記者会見のウラ事情・・・

 菅直人首相は年頭の記者会見で「必要な財源、消費税を含む税制改革を議論せねばならない。財源問題を含めた超党派の議論を始めたい」と述べた。菅首相は昨年末、消費税増税の方向性を年頭会見で示す意向を明らかにしていたが、結局これまでの発言の域を超えることはなかった。
 菅首相と消費税といえば、昨年の参院選公示直前の「10%発言」が必ず引き合いに出される。首相が具体的な消費税率に言及する異例の発言で、参院選は消費税一色となって、民主党の大敗を招いた。菅首相は発言を事前にごく一部の党幹部にしか根回ししておらず、財務省が背後で動いた形跡もない。むしろ、低所得者対策で批判をかわそうとした際に、救済対象とする所得層が同じ日の演説でも場所によって変わり、財務省幹部が「うちが振り付けしていれば、あんなひどいことにはならなかった」と肩を落としたほどだ。
 今回、菅首相に対しては、「予告するようになっただけでも進歩だ。それまでに説得できる」と、首相への進言をにおわせる民主党関係者がいる。ある財務省関係者は「番号制度の基本方針と取り違えているのではないか」と菅首相の勘違いで済ませようとした。実際、年頭会見で踏み込んだ発言は全くなく、今回は菅首相の前のめりを抑えることに成功したようだ。

<タックスワンポイント>

含み損抱えたゴルフ会員権  一時所得から損益通算

 昨年後半からゴルフ会員権の取引相場が下がっているという。含み損を抱えたゴルフ会員権の売買に伴う税務については、譲渡所得金額の計算に注意が必要だ。現在、ゴルフ会員権の譲渡所得は総合課税の対象。譲渡収入金額から取得費や譲渡費用などを控除して損失が出た場合、給与など他の所得と損益通算できる。
 取得費や譲渡費用など必要経費の計算だが、取得費には、ゴルフクラブに入会するために支出した「入会金」や「預託金」、第三者から購入した場合の「購入価額」や「名義書換料」となる。贈与により取得した場合でも、名義書換料を取得費として含めることができる。
 譲渡費用については、ゴルフ会員権業者に支払う手数料が該当する。「年会費」はゴルフ会員権の保有に伴う維持管理費用なので、取得費、譲渡費用のいずれにも該当しない。ミスが最も多いのが損益通算だ。給与収入が多い人はつい源泉税の還付を期待してしまうが、ゴルフ会員権の譲渡損は必ずしも源泉税還付に直結するわけではない。損益通算の順序が決まっているためだ。
 ゴルフ会員権の譲渡損失が出ても、一時所得がある場合には、まずは一時所得と損益通算する。一時所得との通算は50万円の特別控除後で、2分の1にする前の金額。譲渡したゴルフ会員権が複数の場合や短期譲渡所得と長期譲渡所得の両方がある場合でも、特別控除の金額はトータルで50万円。さらに、特別控除前の金額が50万円以下の場合は、特別控除前の金額が特別控除の金額になり、特別控除によってマイナスになることはないので注意が必要だ。
 ちなみに、ゴルフ会員権で譲渡所得の対象となるのは、プレー権が存在している場合。ゴルフ場が倒産してプレー権が消滅した会員権は損益通算の対象外だが、微妙なラインもあるので覚えておきたい。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2011年1月 7日 金曜日

Vol.0105号

<タックスニュース>

証券優遇税制は2年延長  金融庁サイドが押し切る

 平成23年度税制改正で、上場株式の配当や売却益の税率を本来の20%から10%に軽減する「証券優遇税制」の期限が、同23年末から同25年末まで2年間延長された。政府税制調査会は同23年末に廃止する方針だったが、約1300億円の減税効果がなくなるため、金融庁や国民新党が「景気回復のために株式投資に水を差すべきではない」と強く主張。野田佳彦財務相と自見庄三郎金融相が2度にわたり折衝した結果、最終盤で延長が認められた。
 同23年度税制改正では、法人税実効税率の引き下げや、相続税の最高税率引き上げと課税ベース拡大など大型改正が行われたが、「なぜか証券優遇税制が最大の懸案事項になった」(政府税調幹部)。その理由は、同15年に導入された証券優遇税制の効果を示す客観的データがなかったためだ。証券優遇税制を廃止して法人税減税の穴埋め財源にしたい財務省と、証券業界の意向を受けた金融庁の議論が堂々めぐりとなり、結局、民主党が自見金融相の所属する国民新党への政治的配慮から譲歩した。
 一方、同23年度税制大綱では証券優遇税制の同25年末の廃止について「経済金融情勢が急変しない限り、確実に実施する」とし、リーマン・ショック級の経済危機が再来しない限り、再度延長される可能性は低い。証券優遇税制廃止の代わりに、同26年1月から、個人の新規株式投資について年間100万円を上限に非課税とする「少額投資非課税制度(日本版ISA)」が導入される。日本版ISAは3年間の時限措置で、1人当たり3年間で計300万円の非課税枠が利用できる。

<タックスワンポイント>

小規模企業共済に配偶者加入も  平成23年1月スタート

 メリットてんこ盛りな小規模企業共済が、このほど一緒に働く配偶者などの"共同経営者"も加入できるようリニューアルされた。同共済は厚生年金などのない個人事業主や小規模な企業の役員の退職金用に設計されているもの。月々積み立てた掛け金に応じて、廃業時や退職時に共済金を受け取ることができる。税務上のメリットが非常に大きく、掛け金が全額損金となる上、共済金を受け取る際も一括なら退職所得、分割の場合も雑所得に算入することができる。
 また、一定期間が経過すれば解約した際も解約手当金(加入期間によって手当金の額が増減)を受け取ることができるなど、まさに至れり尽くせりといったところ。ただし、今までは加入できたのは個人事業主の場合事業主本人だけで、配偶者などの事業専従者は加入できないという難点があった。
 しかし、平成22年度税制改正によって、共同経営者にも加入資格が拡大。同23年1月1日から適用開始となった。共同経営者の要件としては、①従事する事業の個人事業主が小規模企業者であること②事業の重要な業務執行の決定に関与していること③共同経営者としての業務執行に対する報酬を受けていること④加入申し込み時点において、共同経営者であること――などがあり、それぞれそれらの事実を証明する書類を用意しなければならない。
 さらに、加入後も共同経営者が引き続き事業に従事しているかを確認するため、書類の提出が義務付けられている。なお、共同経営者として認められるのは2人までなので注意が必要だ。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

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