タックスニュース

2011年5月27日 金曜日

Vol.0124号

<タックスニュース>

平成23年度税制改正  「つなぎ」延長で持ち越し

 平成23年度税制改正法案成立の見通しが立たない。政府・与党は、東日本大震災の復興財源に充てることを視野に、同法案に盛り込まれた法人税減税の見送りなどを検討しているが、復興に向けた23年度第2次補正予算案の提出は8月以降にずれ込む見通し。23年度第1次補正予算成立後、特例公債法案すら与野党協議が進まない中で、「つなぎ法案だけ延長し、そのまま22年度税制改正になだれ込むのでは」(関係者)との見方も出ている。
 税制改正法案は、3月末で減免措置の期限が切れる税に限って3カ月延長する「つなぎ法案」が成立。期限を迎える6月末に向けた議論の再開が注目されていた。法人税5%引き下げが大きな焦点だったが、震災で、日本経団連の米倉弘昌会長が「個人的にはやめていただいて結構」と発言するなど、経済界も見送りを容認。財務省幹部も「今の法案を通した上で、法人税を凍結すれば、1兆円以上の財源になる」と強調し、法人税減税を本則で残したうえで、付則で凍結をうたう「暫定税率」方式の検討も始まった。
 しかし、2次補正編成は早々に先送りが決定。与党内では、野党の要求を受け、復旧・復興に向けた1兆円超規模の「1・5次」補正予算案を今国会に提出する案も浮上したが、野党を特例公債法案賛成に引き込むため、赤字国債を充てることを想定しており、本格的な復興財源案の議論にはほど遠い。

<タックスワンポイント>

公益法人の収益除外規定  障害者割合は事業ごとに判定

 公益法人が障害者を雇用して事業を行った場合、その事業が税法上の収益事業に該当するかどうか。その判定基準となる「従業員に占める障害者の割合」について名古屋国税局は5月、個別の事業ごとに判定すべきであることを示した。
 法人税法では、その収益事業に関わる従業員の半分以上が障害者で、その事業が障害者の雇用を目的としているなど「障害者の生活保護」のために行われている場合に限り、例外的に収益事業から除外される(法人税法施行例第5条第2項)。
 しかしこれまで、1つの公益法人が複数の医療保険業を行っているような場合に、従業員に占める割合を「医療保険業」といった業種単位で判定するのか、「個別の業種ごと」に判定するのかといった明確な指針は存在していなかった。
 業種単位で判定する理由として同国税局は、「公益性、特に社会福祉に貢献している事業に法人税を課すことは適当ではない」という制度の趣旨を挙げている。例えば、2つの事業(同業種)を行う公益法人において、一方の事業では障害者の割合が50%以上だが、もう一方の事業では障害者を雇用しておらず、事業規模は後者の方が大きいケース。この場合、仮に業種単位で割合を判定すると、従業員の半数が障害者であるという極めて公益的な事業までもが収益事業として法人税の課税対象になり、制度の趣旨に反することになる。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2011年5月20日 金曜日

Vol.0123号

<タックスニュース>

岡山 税務署員が不正還付  よりによってe-Taxを悪用!

 広島国税局は4月27日、岡山県内の税務署に勤務する署員(24)がe-Taxを悪用して所得税の確定申告で還付金を不正受給していたことを明らかにした。e-Taxは税務署を訪れなくとも自宅やオフィスから申告できることが最大の魅力だが、税務署で職員と体面しながら行う手続きとは異なるだけに、電子申告に特有の運用上の弱点を、脆くもさらけ出すことになってしまった。
 当局の発表によると、署員は平成19年~21年分の所得税の確定申告で、上場株式に係る源泉徴収税額や生命保険料、寄附金を架空計上する手口で、約5万2千円を不正に受給した。
 e-Taxでは19年分以後、所得税の確定申告書の提出については医療費の領収書や給与所得の源泉徴収票、控除証明書といった一定の添付書類の、税務署への提出・提示を省略することができるようになっている。入力フォームに源泉税額や支出額を入力して送信するだけでよい。
 これはe-Taxの普及のために、利用者の利便性向上を図ることを目的に行われているわけだが、同時に申告納税制度本来の趣旨を踏まえた、いわば〝納税者のモラル〟を前提とした特別の措置だ。それがよりによって、こうしたe-Taxならではの取り扱いを熟知している税務署員が悪用するとは、なんとも皮肉な事件といえる。利便性を追求するe-Taxの限界をさらけ出すと共に、運用上の在り方を問う結果となった。
 署員は、「株取引で370万円の損失があり、穴埋めしたかった」と話しているという。同国税局は停職6カ月の懲戒処分とし、署員は同日付で辞職している。

<タックスワンポイント>

復興名目に消費税増税案  与党は難色、野党はイケイケ!?

 政府・与党は、本格的な復興対策を盛り込んだ第2次補正予算案の編成に向けた作業に着手した。
 10兆円を超えるとされる巨額の財源確保策をめぐっては、将来の増税を担保に一時的に国債で賄う案が有力だが、増税への反発は根強く、調整は難航が予想される。
 政府・与党が検討しているのは、返済のための増税を法律で明記した「復興再生債」を発行する方式。政府内では、現在策定中の社会保障改革の財源とセットで消費税率を12年度から引き上げ、当初3年間は復興財源のために充てるという案も浮上している。
 だが、増税に反発は強い。復興の青写真を描く復興構想会議では、4月14日の第1回会合で五百旗頭真議長が「震災復興税」を提唱したのに対し、政府・与党から「負担の話は政府・国会内で議論すべき」(岡田克也民主党幹事長)との反発が噴出。その後、財源論は凍結されている。
 4月27日には、民主党税制改正プロジェクトチームの小沢鋭仁座長が野田佳彦財務相に「消費税などの話が出て、党内から懸念の声が上がっている」と慎重な論議を要請。政府・与党ともに増税論議は封印された状態だ。
 一方、自民、公明の両野党は増税に一定の理解を示すものの、自民は子ども手当などの撤回が前提という立場。みんなの党は特別会計の「埋蔵金」を財源に掲げている。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2011年5月13日 金曜日

Vol.0122号

<タックスニュース>

"財務会計士構想"消えた  関係業界から総スカン

 政府が通常国会に提出した、公認会計士に準ずる国家資格「企業財務会計士」を新設するための公認会計士法改正案が廃案になった。企業財務会計士の新設は、試験に合格しても就職できない「待機合格者」が増加する問題を解消する目的だったが、「資格の位置付けが分かりづらい」との批判をかわせなかった。
 金融庁は09年度に公認会計士制度の再改革の検討に着手。試験合格者が2年間の会計の実務経験を積めば「企業財務会計士」の資格を取得できるようにすることで、企業の採用を後押しする制度を考え出した。しかし、企業財務会計士の実態は、03年の制度改革以前に存在した、監査業務を行えない「会計士補」と同じもので、名前を変えただけで企業の採用が増えるとは思われなかった。
 そこで金融庁は、財務諸表の作成に関わった公認会計士や企業財務会計士の数を有価証券報告書に記載するよう求めることにした。しかし、この苦肉の策が企業側から「公認会計士や企業財務会計士の採用を強要するようなもの」と批判を受けたほか、税理士業界も「なぜ税理士ではだめなのか」と反発。国会審議でも新制度を後押しする動きは鈍く、待機合格者の解消や企業会計のプロを拡大するという課題への対応策は振り出しに戻ってしまった。残念なことです。

<タックスワンポイント>

パチンコ業界の消費税問題  増税で利益が目減り・・・

 現在のパチンコ業界では貸玉料金の中に消費税額が含まれる料金システムを採用している。つまり、貸玉料金が1玉4円ならば、客が支払う純粋な貸玉料金は3・81円、消費税額は0・19円という計算になる。
 ところが、貸玉を景品に交換する場合には1玉当たり4円として計算する。つまり、本来の玉の価値は税抜きの3・81円であるにもかかわらず、景品交換時には4円の価値があるものと見なされるわけだ。しかし、パチンコ店にとってみれば、貸玉料金に含まれる消費税は単なる「預かり消費税」にすぎない。この部分の金額は申告納税する必要があるため、消費税分だけ客が得をし、店側は利益を削って消費税を納める形になっているのである。
 この料金システムのまま消費税が増税されてしまうと、パチンコ店の利益はさらに目減りしてしまう。そこで、増税に対応できる料金システムの1つとして、現状の貸玉料金4円に増税分を転嫁する方法が考えられている。
 これは、例えば税率が10%に引き上げられた場合、貸玉料金を「4・2円」とする方式。現状の4円という貸玉料金に増税分の0・2円(10%増税なら正確には約0・19円)を上乗せすることで、増税分の消費税を店舗が負担することは一切ない。だが、この方式では貸玉料金に「割高感」が出てしまう上に、従来の消費税5%に対応する部分を、店舗側が利益を削って負担することになる。誰も幸せにならない消費税増税を視野に、業界の懸命な模索が続く。

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

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