タックスニュース

2012年1月27日 金曜日

Vol.0157

<タックスニュース>

消費税増税で大きな課題「販売価格に転嫁できない」  大手の"買いたたき"が原因

 税と社会保障の一体改革に伴う消費増税で、税率引き上げ分を適正に価格反映できるか焦点となった。社会保険診療が非課税の医療機関には、仕入れにかかる増税分を診療報酬に上乗せすることが決まった。一方、一般の商取引では立場の弱い中小企業が価格転嫁できないケースが続出しそうだが、十分な対応策をとるのが難しいのが現状だ。
 医療機関や福祉施設は、薬や医療機器などの仕入れには消費税がかかる一方、社会保険診療や介護保険が非課税のため、患者・利用者から消費税を受けられない。日本医師会は、国に納める消費税が本来より多い「損税」が発生しているとして、仕入れにかかる消費税を控除できる「ゼロ税率」の導入を求めた。ただ、政府は、物品ごとに税率を変える「複数税率」を導入すると、選別に恣意性が加わりかねないことから認めず、消費税の導入時などと同様に、従来通り診療報酬の上乗せで対応することとし、素案にもこの方針を明記した。
 一方、中小企業は消費税の販売価格への転嫁がさらに難しいのが実態だ。日本商工会議所などが行った調査によると、売上高1千万~1500万円以下の事業者の64%が「転嫁できなかった」と回答。売上高の小さい中小企業ほど販売価格への転嫁ができていないことも分かっている。また、今後税率が引き上げられた場合、「転嫁できないと思う」と答えた事業者は71%に上った。価格上昇による販売減が不可避で、納入先による「買いたたき」が原因と見られる。業界によっては、大手が価格転嫁をわざと見合わせて体力勝負を仕掛け、中小の淘汰を狙うケースもうわさされる。素案では、適正な価格転嫁を推進するため、公正取引委員会や中小企業庁ら関係省庁による対策本部を設置する方針も盛り込まれたが、「民間の
商取引には踏み込みづらい」(財務省幹部)のが本音で、実効性は未知数だ。


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<タックスワンポイント>

配偶者と死別、離婚した時は... 寡婦控除と寡夫控除

 夫や妻と離婚し、もしくは死別した人は、その後配偶者が存在しないことによって生活が苦しくなる場合が多いことから所得税の控除が認められている。女性の場合は寡婦、男性の場合は寡夫というが、寡夫は寡婦に比べて控除要件が厳しくなっている。控除が認められる寡婦は夫と死別、もしくは離婚して独身の状態のままでいる、または夫の生死が不明な女性で扶養親族あるいは生計を同じくする子どもがいる場合に認められる。この場合の子どもは総所得金額が38万円以下で、他人の控除対象配偶者や扶養親族になっていない場合に限られる。夫と死別してその後結婚していない、もしくは夫の生死が不明な女性で合計所得金額が500万円以下の場合は、扶養親族などの要件は関係なく所得控除が認められる。
 また寡婦に該当する人で、①夫と死別し、または離婚した後独身のままでいる、または夫の生死が明らかでない、②扶養親族の中に子どもがいる、③合計所得金額が500万円以下であること、以上の要件をすべて満たす場合は特定の寡婦として、35万円の所得控除を受けることができる。
 一方、寡夫の場合は妻と死別し、もしくは離婚した後独身のままでいる、または妻の生死が明らかでない人で、かつ他人の控除対象配偶者や扶養親族になっていない生計を同じくする総所得金額が38万円以下の子どもがいる場合に初めて27万円が控除されることになる。なお重婚の取り消しは離婚には当たらないので、寡婦または寡夫控除は適用されない。
 離婚は適法な婚姻の解消であるのに対し、重婚はその成立に瑕疵または違法性のある婚姻の解消に当たるため意味が異なるからだ。例え取り消し後に相手との間に生まれた子どもを扶養していても、重婚の取り消しである以上、所得税の控除を受けることはできない。


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2012年1月20日 金曜日

Vol.0156

<タックスニュース>

足元の揺らぐ民主を党内バラバラで攻め切れぬ自民  与野党協議のメド立たず

 1月6日の「社会保障と税の一体改革素案」の決定を受け、政府・民主党は野党側に与野党協議への参加を呼び掛けているが、自民党の谷垣禎一総裁は「野田政権はけじめをどうするか、十分考える必要がある」とあくまで慎重な態度を崩していない。民主党の小沢一郎元代表が消費増税に反対の姿勢を示すなど野田政権の足元が揺らぐ中、「民主党を分裂に追い込む絶好の機会」(自民党関係者)と捉えているためだ。公明党も反対姿勢を示しており、一体改革は今のところ膠着状態にあるが、強気に見える自民党も一枚岩とは言い難いのが実情だ。「反対ばかりでいいのか」。「協議拒否」一辺倒の谷垣執行部の姿勢に、森喜朗元首相や甘利明元経産相らベテラン議員からは疑問の声が吹き出している。
 そもそも今回の一体改革素案は、自公政権時代に成立させた所得税法付則104条にある「消費税を含む税制抜本改革を行うため、2011年度までに必要な法制上の措置を講じる」との規定の遵守をうたっている。しかも自民党は10年の参院選マニフェストで、社会保障財源確保のため消費税率を当面10%に引き上げると公約済み。中身は政府・与党の素案と似通っており、「与野党協議を拒否して国民の理解を得られるのか」(ベテラン議員)との危機感がある。
 一方で、安易に与野党協議に応じれば、「弱腰だ」との執行部批判を招くのは確実。与野党協議をめぐる党内の対立が深まる中、谷垣執行部は「行くも地獄、退くも地獄の状況」(同)。一体改革は、ともに足元からの激しい突き上げをくう野田首相と谷垣総裁の「チキンゲーム」(政府関係者)の様相を呈してきた。


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<タックスワンポイント>

生命保険料控除のココが危ない ミス続出ポイントをチェック

 生命保険と個人所得の税務を考えると、まず生命保険料控除制度が頭に浮かぶ。だが「保険」という名前が付けば、何でもかんでも控除制度の適用が受けられるわけではない。例えば、一般に「貯蓄保険」といわれている保険期間5年未満の生命保険は、生命保険料控除の対象外だ。また傷害保険や信用保険、外国の保険事業社と国外で契約した生命保険契約についても控除対象外となる。さらに、これら以外の生命保険でも「未払い部分」の保険料については控除の対象から外されるので注意が必要だ。将来の保険漏れを防ぐための「前納」は、支払期日が到来していない部分は未払い扱いとなり、生命保険料控除の対象にはならない。
 最近では、被保険者の保険事故発生時に住宅ローンの債務残高相当額の保険金が支払われる「生保付き住宅ローン」も人気がある。この種の生命保険は、住宅ローンの貸し手である金融機関が契約者、そして保険金受取人となり、住宅ローンの借り手であるマイホーム取得者が被保険者となる。こうした生保契約の保険料は実質的には住宅ローンの返済額に含まれているので、納税者の中には、「ローン返済額の一部が生命保険料控除の対象になるのでは」と考える人もいる。しかし、生命保険料控除の対象となる生命保険契約は、保険金の受取人が「保険料の負担者またはその親族」とされているため、保険金受取人が金融機関となる生保付住宅ローンについては、たとえ支払保険料の実質的負担者が被保険者であっても、生命保
険料控除の対象とはならない。
 2月16日からは平成23年分の所得税の確定申告が始まる。税務署の担当者によると生命保険に係る申告ミスが多いものとして、「生命保険契約などに基づく年金の雑所得」、「生命保険の満期返戻金などの一時所得」に関する申告漏れ、「医療費を補てんする保険金」の記載漏れなどが挙げられるという。


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2012年1月13日 金曜日

Vol.0155

<タックスニュース>

国税庁 24年度予算概算・定員機構  「共通番号制度」関係に16・8億円

 国税庁は平成24年度の「予算(案)の概算」および「定員・機構」を発表した。
それによると、24年度の国税庁予算案は総額7093億2500万円で、前年度から92億1700万円減少、割合にして対前年比98・7%となった。また、定員については995人の新規増員が認められた一方で、定員合理化数が1064人で、69人の純減となった。これにより国税庁の24年度末定員は5万6194人となる。
 国税庁は24年度予算2案のポイントについて以下の3点を挙げている。1.経済社会の複雑・国際化、IT化の進展など税務行政を取り巻く環境の変化に対応し、適正・公平な課税を実現するために必要な経費、2.東日本大震災の発生を踏まえた対応経費、3.共通番号制度の導入経費―。具体的には、納税者の申告状況など税務データ全般の管理システムに係る運用経費など情報化経費として412億8800万円(対前年度比99・8%)、e-Tax(国税電子申告・納税システム)の運用促進など納税者利便向上経費として97億1200万円(同78%)、外国調査や移転価格税制に伴う相互協議関連の費用など国際化対策経費として9億3100万円(同100・9%)、庁・局署一般経費として588億9100
万円(同97・7%)、税務署庁舎の耐震補強や耐震改修費用など職場環境整備・安全対策経費として81億5500万円を計上している。
 続いて今回新たに経費が計上されたものとして、東日本大震災復旧・復興経費に43億7700万円、共通番号制度関係経費に16億8100万円となっている。定員・機構関係については、「審理体制の充実強化」、「調査・徴収体制の充実強化」、「国際化への対応」、「社会保障・税に関わる番号制度への対応」などのための増員が認められたとしている。

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<タックスワンポイント>

ゼロクーポン債  利付債とは異なる税務処理

 ゼロクーポン債とは、国外で割引の方法によって発行される公社債のこと。定期的に利息を受け取れる「利付債」と違い、償還時に100%になるように、あらかじめ割り引かれた価格で発行される。そのため、表面上の利率がないことからゼロクーポン債と呼ばれる。
 税制面では、外国籍の利付債では、クーポンに対して20%が源泉分離課税され、償還時および途中売却の際は非課税となる。一方のゼロクーポン債では、満期まで持っていて受け取る償還差益は"雑所得"として総合課税の対象になり、満期前に中途売却したときの所得は、通常"譲渡所得"として総合課税の対象となる。ただし、ゼロクーポン債の中途売却による所得でも、売る人が有価証券の継続的取引を行っているような場合には、事業所得や雑所得になることもある。
 なお、ゼロクーポン債に似ている次の公社債を満期になる前に国内で売却したときの所得も、ゼロクーポン債と同じ取り扱いになるので覚えておきたい。①低クーポン債:原則として、利率が0・5%未満のものをいう。なお、この利率は、この公社債の発行時期、償還期限により異なる。②ストリップス債:その債権が元本の部分と利子の部分とに切り離してそれぞれ取引されるもの。③デファードペイメント債:利子の計算期間が1年を超えるものなど。④利子の利率のうち最も高いものを最も低いもので除して計算した割合が100分の150以上であるもの。これは利子を付さない期間があるものを含む。
 ゼロクーポン債は比較的低価格で購入できることで人気があるものの、証券会社によっては口座維持手数料が年間数千円程度かかることもある。そのためあまり少額ではウマミも少ないので、為替手数料などとともに、予算と相談しながら運用したい。

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2012年1月 6日 金曜日

Vol.0154

<タックスニュース>

24年度税制改正大綱  時勢に逆行? 燃料課税強化も......

 今回の税制改正大綱は、復興増税や消費税議論の影に隠れて、個人所得税や法人税、資産税いずれでも目玉となるような大きな改正は盛り込まれず、話題性の乏しいものとなりそうな雰囲気だが、その中で、自動車税やエネルギー課税など環境関連に係る税制の見直しでいくつか注目を集めている改正項目がある。
自動車税制については、近年国内での新車販売台数が伸び悩んでいることから自動車業界団体などが、「自動車の取得、所有に係る過重な税負担が原因だ」などとして、自動車取得税および自動車重量税の廃止を政府・与党に強く求めていた。そのため、大綱の策定作業でも税制調査会内でその存廃をめぐって活発な議論が繰り広げられたが、結局は厳しい昨今の財政事情を背景に、エコカー減税の延長・拡充などに留まり、抜本的な見直しは見送られた。
 もう一つ、環境関連で今後大きな議論を巻き起こしそうな税制として「地球温暖化対策のための税」が設けられたことが挙げられる。これはエネルギー課税の重要改正として23年度税制改正法案に喫緊の課題として盛り込まれたものだが、ご存知のとおり、ねじれ国会の下で23年度改正法案は成立に至らず、このたび24年度改正で引き続き実現を目指して盛り込まれている。
 大綱では、「広く薄く負担を求めることで、特定の分野や産業に過重な負担となることを避け、課税の公平性を確保する」とし、そして「導入に当たっては急激な負担増とならないよう、税率を段階的に引き上げる」とこの明らかな増税改正についてまるで、いい訳のような表現に終始している。しかし、福島第一原発での深刻な放射能漏れ事故を契機に、国のエネルギー政策に関しては原子力からの脱却も一部叫ばれている中で、代替エネルギーの一つと見られる化石燃料に対しての増税は有識者からも否定的な意見も出ているところだ。

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<タックスワンポイント>

再建支援の勘所  寄付金課税を回避

 経営危機に陥った子会社の倒産防止や整理のために、損失負担や債権放棄、無利息貸し付け等を行うケースがある。このような損失負担等でも、その経済的利益の供与について経済合理性が認められる場合には、寄付金には該当しないものとして損金算入が認められるが、気になるのはどのような場合に「経済的合理性」があると認められるか。この場合、「再建支援をしなければ今後より大きな損失を被ることが明らかな場合」や、「子会社等の倒産を回避するためにやむを得ず行うもので合理的な再建計画に基づく場合」など、再建支援に相当な理由があると認められる場合を指す。
 しかし、そもそも子会社等が経営危機に陥っていると認められなければ、せっかくの支援も寄付金課税の対象となってしまう。子会社等が「経営危機に陥っている」場合とは、一般的には、債務超過の状態にあることなどから資金繰りが切迫しているような場合が考えられるが、債務超過状態にあっても自力再建が可能な場合には、その支援は経済合理性がないと判断されてしまうので要注意だ。
 ただし、中には債務超過の状態にない債務者に対して債権放棄等をした場合でも、子会社等の営業状態や債権放棄等に至った事情からみて経済的合理性があると認められる場合もある。営業に必要な登録や認可等の条件として法令で一定の財産的基礎を満たすこととされている業種の場合、赤字決算のままでは登録等が取り消され、営業継続が不可能となって倒産に至ることになるが、これを回避するために財務体質改善が必要な場合。また事業譲渡による子会社の整理等に際して、譲受者側から赤字の圧縮を強く求められている場合などもこれに当たる。

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