タックスニュース

2012年6月29日 金曜日

Vol.0177

<タックスニュース>

省庁版の事業仕分けで厳しい指摘  国税庁の広報・啓発活動も標的に

 各省庁の事業の無駄を外部有識者が洗い出す省庁版の事業仕分け「行政事業レビュー・公開プロセス」が6月上旬から約2週間行われた。行政の無駄を削減し、国民に消費増税に対する理解を求める狙いもある。無駄削減の財政効果は限定的になりそうだが、仕分け人からは事業の効率性などについて厳しい指摘が相次いだ。
 従来は仕分けの対象事業と仕分け人を内閣府の行政刷新会議が選んでいた。しかし、今回は対象事業と仕分け人の半数を当該の省庁が選んだことや評価結果が同数の場合は、担当省庁の副大臣らがとりまとめを行う形をとったことなどから、「どこまで厳しく判定できるのだろうか」(野党幹部)と疑問の声が上がっていた。
 しかし、実際の仕分けでは有識者から厳しい指摘が上がり、廃止や抜本的改善と判定される事業も相次いだ。
 国税庁が納税を呼び掛ける広報・啓発活動については仕分け人から、「事業の効果をきちんと検証せず、前年と同じ事業だからと継続するのは問題」などとの批判が上がり、抜本的改善が必要と判定された。また、文部科学省が行う留学生の派遣や受け入れを支援する事業についても抜本的改善が必要と判定された。特に日本人留学生を対象に3カ月未満の短期留学を支援する制度は、「欧州の学生は自分で稼いで留学している」などと、国費を投じて留学を支援することへの批判もあった。
 各省庁は仕分けの結果を来年度の概算要求に反映させていく。ある経済官庁幹部は「今回の仕分けで行政の無駄に対する視線がますます厳しくなっていることを痛感した。判定結果をしっかりとふまえ予算要求をまとめていく」と語る。


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<タックスワンポイント>

退職後に支払う給与  源泉徴収どうなる

 退職した社員に給与を支払うことがある。退職後に支給時期が到来する給与がある場合や、在職中の給与の追加支給をする場合など。このように退職した社員に給与を支払う場合、それが「給与所得」なのか「退職所得」なのか、慎重に判断する必要がある。
 サラリーマンの退職金は「老後の生活保障」という位置づけであるため、税制上で手厚く優遇されている。課税対象となる退職所得は、退職手当から退職所得控除額を引いた額の2分の1。
こうなると、何とか「退職金扱い」にしてあげたいところだが、それが在職者に支払うものと同性質のものであれば、「退職に基因して支払われるもの」にはならないため退職所得には該当しない。このため源泉徴収は「給与等」として行うことになる。
 もうひとつ気になるのが給与所得者の扶養控除等申告書の取り扱いだ。扶養控除等申告書は、その給与所得者が提出の際に経由した会社を退職したときに、その効力を失うものとされている。従って、退職後に支給期が到来する給与等を支払う場合には、原則として扶養控除等申告書の提出がないものとして取り扱い、給与所得の源泉徴収税額表の「乙欄」で源泉徴収をすることになる。
 ただし、退職した年中に給与等の支給をする場合、その退職者が再就職先などを経由して扶養控除等申告書を提出していないことが明らかであれば、退職後も給与所得者の扶養控除等申告書が引き続き効力を有するものとして、給与所得の源泉徴収税額表の「甲欄」で源泉徴収してもよいこととされているので覚えておきたい。


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2012年6月22日 金曜日

Vol.0176

<タックスニュース>

「簡易な給付措置」「軽減税率」どちらを導入?  3党間の修正協議、結論先送り

 民主、自民、公明の3党間で続く消費税増税法案の修正協議。焦点となっている低所得者対策では、消費税が10%になる15年10月時点で、減税と現金給付を組み合わせた「簡素な給付措置」か、食料品など特定の品目の税率を低く抑える「軽減税率」のどちらを導入するかは今回の協議で決めず、結論を先送りする公算が大きくなった。
 給付付き税額控除を求める民主党と、軽減税率導入を求める自民党の間で大きな意見の隔たりが生じている低所得者対策。このため水面下の調整で両党は、軽減税率は将来的に消費税率が10%を超えた段階での検討課題とすることで認識を一致させた。公明党も民自両党が合意すれば、最終的に異議は唱えない見通しだ。
 一方、低所得者を対象に現金を配る「簡素な給付措置」は、14年4月の消費税率8%引き上げの段階で導入することで、3党の意見はほぼ一致している。しかし、規模や対象については、自民党が89年の消費税導入時や97年の5%引き上げ時を参考に1年限りの給付を主張するのに対して、公明党は対象のさらなる拡充や複数年の実施を要望するなど、自公間で意見の隔たりが生じている。
 そもそも低所得者対策は「公明党対策で考え出されているため、公明党案に近くなる可能性が大きい」(財務省幹部)とみられている。公明党は法案採決前に規模や対象を具体化するよう求めたが、民主党は8%への引き上げ時の予算編成までに検討するとして自民党への配慮をにじませた。


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<タックスワンポイント>

住民税でも増税を実感  6月徴収分から年少扶養控除が廃止

 16歳未満の年少扶養控除(33万円)と同時に、16歳以上19歳未満の扶養親族に対する特定扶養控除の12万円の上乗せ部分も廃止となる。これらはいずれも平成22年度税制改正で廃止が決まったもので、控除の廃止による税負担の増加分は「子ども手当」(平成24年4月からは「児童手当」)の創設や高校授業料の実質無料化のための財源にするとされていた。所得税ではすでに平成23年分から、対象年齢の扶養親族1人につき38万円の控除が廃止されており、特定扶養控除として1人につき25万円を上乗せする部分の控除も廃止されている。
 当初、扶養する子ども1人につき月額2万6千円を支給するとしていた「子ども手当」と引き換えるかたちで、控除の廃止による実質増税を受け入れた納税者だったが、肝心の「子ども手当」は従前の「児童手当」に逆戻りしたため、結果としては税負担だけが増えたことになる。住民税は税率が一律10%のため、課税最低限を上回る所得がある場合には、16歳未満の子ども1人につき年額3万3千円、16歳以上19歳未満の特定扶養親族の場合は1人につき年額1万2千円、税負担が増えることになる。
 「子ども手当」は「児童手当」に逆戻りし、支給規模も従前のままに据え置かれた状態だが、増税だけは予定通り実施されたかたちだ。政権交代後、政府・与党は所得税・住民税課税について「控除から手当へ」の転換を図っていくとしていたが、結果としては「控除も手当もなし」という現実だけが残ったといえるだろう。税の専門家である税理士らの職業会計人からは、「最初からこれ(控除の廃止による実質増税)だけが狙いで、子ども手当などは絵に描いた餅に過ぎず、誰も本気で実現しようなどとは思っていなかったのだろう」「子育て支援を掲げて政権を取ったはずの政党だが、実際には子育て世帯の税負担を増やしただけ。やり方が巧妙な分、確信犯といえる」などといった、現政権に対する批判的な声も少なくはない。


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2012年6月15日 金曜日

Vol.0175

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民主・自民 増税慎重派の動きが活発化 法案の成否は両党の修正協議しだい

 消費増税法案の採決が大詰めを迎える中、民主・自民両党内で増税慎重派の動きが活発になっている。与野党協議が決着すれば、今国会中の法案成立が視野に入るだけに、「増税阻止」に向けた両執行部に対する揺さぶりは今後ますます強まりそうだ。
 「民主党に荷担しては、選挙は戦えない」自民党の「消費増税を考える会」は5日、大島理森副総裁に対し、消費増税法案への対応を協議するための全議員・選挙区支部長懇談会を開くよう申し入れた。
 申し入れ書に名を連ねたのは、中川秀直元幹事長や塩崎恭久元官房長官ら20人。修正協議に待ったをかけることで、法案成立に前のめりな谷垣執行部に方針転換を迫る狙いだ。
足下に不安要素を抱えているのは、野田民主党政権も同様だ。5日には荒井聡元国家戦略担当相が、関西電力大飯原発の再稼働に慎重な判断を求める党所属議員117人の署名を野田首相に提出した。
 署名には、小沢一郎元代表や鳩山由紀夫元首相ら民主党内の増税慎重派が並んでおり、野田首相が消費増税と並ぶ重要課題に掲げる大飯原発の再稼働に反対の声を上げることで、政権への圧力を強める思惑があるとみられる。
 消費増税法案をめぐっては、公明党が「社会保障の全体像が示されておらず、現時点では賛成できない」と批判するなど、自民党を除く野党のほとんどが反対姿勢を鮮明にしている。法案の成否は、民主、自民の修正協議がまとまるかどうかの一点にかかっている。
 それだけに両党内の増税慎重派の危機感は強く、修正協議の陣頭に立つ野田首相と谷垣総裁は国会会期末に向け綱渡りの調整を強いられそうだ。


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<タックスワンポイント>

金融・証券税制について質問主意書 10%軽減税率の撤廃は「確実に実施」

 上場株式等の配当・譲渡所得の金額に関して10%軽減税率が適用されているが、平成26年1月1日には20%の本則税率に戻ることが23年度税制改正大綱で示されている。これについて政府は、野党議員が提出した質問主意書に対する回答で、改めて「確実に実施する」と述べた。
 政府は答弁書で、「金融所得間の課税方式の均衡化と損益通算範囲の拡大を柱とする金融所得課税の一体化に向けた取り組みを進める」として、20%の本則税率にする措置について「経済金融情勢が急変しない限り、確実に実施する」と、23年度税制改正大綱の文言を引用することで、10%軽減税率の撤廃に向けて確実に進んでいく姿勢を強調した。
 なお、10%の軽減税率が株式市場等にどれくらいの影響を与えたかについては、「目的の達成状況を定量的に示すことは困難」として具体的な数字を示さなかった。
上場株式等の配当・譲渡所得の金額に対する軽減税率は、「貯蓄から投資へ」という政策課題をふまえ、平成15年度税制改正で5年間の特例措置として導入された。株式市場を活性化させるなどの理由から、19年度改正、21年度改正でさらに適用を延長。23年度改正では「景気回復に万全を期すため」として2年間延長したうえで26年1月から20%の税率にすることも盛り込んでいた。


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2012年6月 8日 金曜日

Vol.0174

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政府税調 給付付き税額控除の論点洗い出し 「所得の完全把握が大きな課題」

 政府税制調査会(首相の諮問機関、会長=安住淳財務相)は5月28日、有識者で構成する専門家委員会(委員長・神野直彦東京大名誉教授)を1年半ぶりに再開した。政府が低所得者対策として導入を進めている給付付き税額控除の論点の洗い出しを行うなど、増税に向けた低所得者対策の議論がようやく動き出すことになった。
 給付付き税額控除は、税金還付と現金給付を組み合わせた制度で、15年10月の税率10%への引き上げ時に導入される予定だ。同制度では、所得を正確に把握する必要があることから、同時にマイナンバー制を導入させるために本格導入は番号制が定着する2017年ごろになる見通し。
 論点の一つになるのが、所得把握の難しさだ。日本は源泉徴収が基本のため、番号制度ができても2カ所から給料をもらったり、金融資産を持っていたりする人の所得を完全に把握することは難しい。委員会でも「多くの人に申告納税に切り替えてもらう必要がある」との意見が出た。
 一方、低所得者対策は、生活保護など社会保障政策で実施されており、「あえて給付付き税額控除を実施する必要はないのでは」などと給付付き税額控除制度の不要論も出た。野党が低所得者対策として導入を求める声が上がっている食料品など生活必需品の税率を下げる軽減税率は「(諮問で)両制度を対比することにはなっていないので、(専門委で)大きく取り上げることはない」(神野委員長)と述べた。


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山林の相続税で納税猶予 税制改正で創設された特例

 山林を相続等で譲り受けた後継者が林業経営を続けられなくなるケースは多い。相続税額が林業での収益に見合ったものではなく、過大な負担になってしまうためだ。経営規模を縮小せざるを得ない人や、林業経営を廃止してしまう人も出ている。こうした状況を解消するため、平成24年度税制改正では山林を譲り受けた際の相続税について、一定の条件が整えば納税が猶予される特例が創設された。24年4月1日以後に相続または遺贈で取得した山林に掛かる相続税に適用される。
 まず、山林を持っている人は「山林経営の規模の拡大の目標」「目標を達成するために必要な作業路網(森林内にある公道、林道、作業道などのこと)の整備」などについてまとめた「森林経営計画」の認定を受けたうえ、計画に従って山林経営を続ける。また、所有する山林を取得することが見込まれる推定相続人(後継者)について農林水産大臣の確認を受ける。その山林保有者が死亡した後も、後継者は引き続き森林経営計画に従って山林経営を行う。このような条件を満たせば、その後継者が納付すべき相続税のうち、山林の価額の80%に対応する相続税が猶予される。
 ただ、これはあくまでも猶予であり、場合によっては猶予期限が到来することもある。例えば、森林経営計画の認定が取り消されたり継続して認定を受けられなかったりした場合、区域内で伐採、造林、作業路網の整備のいずれも行わない年があった場合、山林経営を廃止した場合、山林所得に掛かる収入金額がゼロになる年分があった場合――などだ。
 これらのケースでは、猶予されている相続税の全部または一部、そして利子税を併せて納付しなければならない。一方で、後継者が山林経営を続けたまま死亡した場合、死亡時に納税猶予されている相続税の全部の納付が免除される。


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2012年6月 1日 金曜日

Vol.0173

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フィッチ・レーティングス 日本国債格下げ  停滞する財政再建への不信感

 消費増税法案をめぐる国会審議が続く最中、英米系の格付け会社「フィッチ・レーティングス」が22日、日本国債を格下げした。なかなか進まない日本の財政再建への不信感が背景にあり、停滞している消費増税法案などの審議に対しても警鐘を鳴らした。
 野田佳彦首相は23日の衆院社会保障と税の一体改革特別委員会で格下げの感想を問われ、「民間会社の評価に逐一コメントしない」としながらも、「財政健全化に関わる法案の審議について市場も警戒感を持ち、国際社会も非常に注目していることを心の中に抑えて議論しなければならない」と述べ、かさねて消費増税法案の成立の重要性を強調した。
 しかし、法案成立のために協力が不可欠な自民党からは、意外な提案も飛び出した。自民党の茂木敏充政調会長は23日の特別委員会で、国と地方の基礎的政収支(プライマリーバランス)の赤字を、2015年度までに国内総生産(GDP)比で10年度の半分にする政府の財政健全化目標の先送りを提案した。茂木氏は「消費増税して、すぐ財政再建を進めると経済の腰折れを起こしかねない」と理由を説明したが、野田首相は「市場の警戒感が強まっている時に変更することはいいのだろうか」とこれを拒否した。
 健全化目標の達成は消費増税が前提だが、民主党内では小沢一郎元代表に近いグループなどは反対姿勢を崩さず、法案の成立はいまだ不透明だ。「法案が成立しなければ日本の財政への不信感が一挙に高まり、国債が暴落しかねないと格下げの動きを強調して法案成立の重要性を訴えるべき」(政府関係者)との声すらある。


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<タックスワンポイント>

役員退職金に異変!  2分の1課税廃止に

 使用人が役員に昇格した際に、退職金を支給するケースがある。退職金は、原則として実際に退職した時に会社の損金に算入すべきものだが、このように実質的には退職しない者への退職金であっても、それが退職給与規定に基づいて支払われる「使用人期間の退職給与」ということであれば、その支給年度において損金に算入することができる。
 これは、常勤役員から非常勤役員に、また、取締役が監査役になるなどの分掌変更があった場合に会社が支給する役員退職金も同様。ただし、この場合は分掌変更後の報酬がおおむね50パーセント以上減少するケースに限られる。
 ところで平成24年度税制改正では、役員退職金に関する2分の1課税が廃止されているので注意が必要。退職所得については、長期間にわたる勤務の対価(給与)がまとめて後払いされるものであることや、退職後の生活保障的な所得であること等を考慮し、退職所得控除額を控除した残額の2分の1を所得金額とする「2分の1課税」の対象とされている。
 一般的に、短期間勤務で支給される退職金については退職所得控除により課税されることは少ないが、中には2分の1課税を前提に、短期間のみ在職することが当初から予定されている法人役員等が、給与の受け取りを繰り延べて高額な退職金を受け取ることにより、税負担を回避するという事例が多く指摘されている。このように、役員と一般従業員の退職金はかなり異なる事情にあることを踏まえ、勤続年数5年以内の法人役員等の退職所得については2分の1課税が廃止されることになった。役員退職金の2分の1課税の廃止は、平成25年分以後の所得税からの適用となる。


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