タックスニュース

2012年7月27日 金曜日

Vol.0181

<タックスニュース>

一体改革関連8法案審議入り  低所得者対策は議論進まず

 消費増税を柱とする税と社会保障の一体改革関連8法案が参院で特別委員会が始まり、本格的な審議に入った。政府は与党内に離党者が相次ぐなど政権基盤が揺らぐ一方、3党合意を結んだ自民・公明は、民主党の掲げる最低保障年金の撤回を求めるなど攻勢を強めており、与野党の板挟みにあっている。このため、消費増税を参院で成立させるためには、与野党に譲歩することが不可欠な情勢で、三党で意見の割れている低所得者対策などの議論は深まらない公算が大きい。
 低所得者対策は、15年10月の10%への引き上げ後、政府・民主党は減税と現金給付を組み合わせた「給付付き税額控除」の導入を予定していたが、三党合意では自民、公明両党の主張を受け入れ、食料品など生活必需品の税率を下げる「軽減税率」も選択肢として検討することになった。
 14年4月の8%への引き上げ時は対所得者対策として、対象者に現金を配る「簡素な給付」を実施することで三党は合意。ただ、対象範囲などについては、主張が異なっており「対象は今後の検討課題だ」(安住淳財務相)としている。
 与党内では野党に配慮を示す政府の姿勢に反発は根強く、離党者が続出している。党内の反発を和らげる狙いもあり、野田首相は「今の制度改正にプラスして改善されるなら、議論はあってしかるべき」と述べ、「三党合意は重い」との認識を示しながらも再修正に含みを持たせている。


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<タックスワンポイント>

損金算入できる税金  源泉所得税どうする?

 会社はさまざまな税金を納めているが、税金の中には損金に算入できるものもある。税法では損金不算入となる税金を限定列挙しており、それ以外のものは損金に算入できる。
 損金不算入とされているのは、法人税、都道府県民税、市町村民税、延滞税、各種加算税、過怠税、罰金、科料、過料など。また損金算入できるのは、事業税、利子税、固定資産税、登録免許税、自動車取得税、印紙税など。
 ところで、利子や配当は源泉所得税を差し引かれた金額が受取金額となるが、この源泉所得税については、損金算入してもしなくてもよいこととされている。それでは法人にとってどちらが有利なのだろうか。これについては、「損金算入しない」方が有利と考えてよい。損金算入とした場合、法人税額から源泉所得税額を税額控除できなくなるからだ。
 例えば1万円の受取利息が発生した場合、20%(所得税15%+住民税5%)が源泉徴収されるため、所得税1500円、住民税500円が引かれて手取りは8千円となる。この源泉所得税を損金算入しないで法人税を計算すると(住民税はもともと損金不算入扱い)、税率を30%とした場合、法人税は3千円(1万円×30%)。しかし、源泉徴収によって1500円を先払いしているため、納付税額は1500円となる。
 一方、源泉所得税を損金算入する場合、収入金額1万円から源泉所得税1500円を引いた8500円に税率をかけることになり、法人税は2550円。先ほどの3千円と比べるとこちらの方が低いが、源泉徴収されている1500円と合わせると4050円の負担になる。どちらが有利かは一目瞭然。必ず損金不算入扱いとし、税額控除を受けるようにしたい。


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2012年7月20日 金曜日

Vol.0180

<タックスニュース>

消費増税法案が参院で審議入り  民主党内で採決の先延ばし策が浮上

 消費増税を柱とする税と社会保障の一体改革関連法案は、参院本会議で趣旨説明が行われ審議入りした。順調に進めば、8月上旬に法案採決の環境が整う見通しだ。ただ、衆院採決で、大量の造反議員を出した民主党内には、「8月末まで採決を遅らせるべき」と執行部を中心に採決の先延ばし案が浮上。審議が進んでも採決だけが宙に浮く可能性も出てきた。
 審議入りした11日、野田佳彦首相は答弁で「社会保障の充実、安定化と財政健全化の同時達成への第一歩だ。一体改革は待ったなしだ」と述べ、法案の早期成立に向け与野党の協力を求めた。
 ただ、自民党には衆院採決に造反した民主党議員の処分が甘いなどの不満がくすぶっているほか、民主党内にも鳩山由紀夫元首相が「党を統治できないような状況で、国を統治できるのか」と批判を強めているほか、消費増税関連法案の衆院採決で反対した議員が主体となって法案成立阻止を目指す勉強会「消費税研究会」を設立するなど、参院の審議も波乱含みの展開になりそうだ。
 こうした動きに対して、首相は11日、最低保障年金など09年の衆院選マニフェストの主要政策について「撤回していない」と本会議で表明し「一体改革の意義について意思統一を固める」と述べた。また、同日のテレビ番組に出演した民主党の城島光力国対委員長は「(採決は)お盆後も考えられる」と早くも8月中旬以降にずれ込む可能性を示唆している。


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<タックスワンポイント>

いざ会社設立へ!  登記前に損益出たら?

 昔に比べると、いまは法人の設立がかなり容易になっている。経営戦略の一環として別会社を設立するなど、複数の会社を同時に経営している社長さんは数知れず。また、昔からの夢を叶えるために入念な準備をしてやっと会社設立に漕ぎ着けたというベンチャー組も続々と増えている。
 ところで、実際に会社を設立するにはそれなりの準備も必要で、相当の時間もかかるため、中には設立登記前に損益が発生してしまうケースもある。
 こうした設立登記前に発生した損益については取り扱いに要注意。たとえ設立登記前に発生した損益でも、「設立期間がその設立に通常要する期間を超えて長期にわたる場合または当該法人が個人事業を引き継いで設立されたものである場合」を除き、新会社設立第1期の事業年度の損益に含めることが出来ることとされている。
 ここでいう、「設立期間がその設立に通常要する期間」とは、一般的には1カ月以内。1カ月を超える場合でも、合理的な理由があれば税務署への説得力次第では可能かもしれない。
 なお、「設立第1期の事業年度開始の日」は、あくまで設立登記の日となる。このため、減価償却費の償却限度額や、交際費の損金算入限度額の計算は、設立登記の日から年度末までの月数で計算すること。
 また、いわゆる「法人成り」の場合は、設立後最初の事業年度の所得金額に含めて申告することはできない。設立期間が短期であった場合でも、また、対外的な通知等をした場合であっても、設立前の損益は個人事業の損益として計算し、法人設立後の損益とすることはできないので注意が必要だ。


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2012年7月13日 金曜日

Vol.0179

<タックスニュース>

「5年で19億円」の復旧・復興費増額へ  補正予算膨張のけん制の狙いも

 政府は「5年で19兆円」としている東日本大震災からの復旧・復興費用を増額する方向で検討に入った。安住淳財務相が3日、閣議後記者会見で「2012年後半から2013年にかけ、5年で19兆円の枠を超えざるを得ない。新たな財源調達をどうするか考えないといけない」と述べ、増額の検討を表明した。しかし、2011年度予算での復興費の使い残しも多く、今後予算の使い道の選定についてはより慎重さが求められそうだ。
 そもそも19兆円枠の拡大は11年度決算で1.2兆円の剰余金が生じたことがきっかけだ。与野党からは剰余金を活用し、景気対策の補正予算編成を求める声が高まるとみられるが、政府は「復興財源に優先的に活用する」という姿勢を示し、財源確保に課題がある中で補正予算がいたずらに膨れ上がることをけん制する狙いもあるようだ。
 2012年度当初予算までに約18兆円を政府は計上しているが、被災地の復興計画策定や作業の遅れなどで12年度以降に繰り越されたり、不要とされた予算も多い。しかし、予算の残りは少なくなっているのが実情で、安住財務相は「地元から復興計画が出てきたり、福島の問題でどのような予算措置をしないとならないかということがある」と指摘する。東京電力福島第1原発事故に伴う除染費用など、復興関連費用に今後さらに資金が必要なのかを算定することは至難の業だが、被災地に必要な資金が届かない事態は避けるべく政府は復興予算の見直しを進める。
 ただ、復興増税や政府保有株式売却などで賄う復興財源は、19兆円のうち約7割は復興債という借金で賄う。今後さらに復興費用が膨らめば、追加財源確保が課題になる。


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<タックスワンポイント>

債権を解消するには  回収不能なら損金に

 貸した金をなかなか返してもらえないというのはよくある話。景気低迷の折、相手方の事情もよくわかるだけに強くも出られず、金銭債権を何年越しで抱え続けている会社は少なくない。税務上、法人の金銭債権について一定の事実が生じた場合には、貸倒損失として損金の額に算入することができる。
 一定の事実とは、①金銭債権が切り捨てられた場合②金銭債権の減額が回収不能となった場合③一定期間取引停止後弁済がない場合――など。
 ①には、会社更生法や会社法、民事再生法等の規定により切り捨てられる金額、債権者集会の協議決定や行政機関・金融機関などのあっせんによる協議で合理的基準によって切り捨てられる金額、また、債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その金銭債権の弁済を受けることができない場合に、その債務者に対して書面で明らかにした債務免除額なども含まれる。
 ②は、「回収不能」の判断がポイントになる。債務者の資産状況、支払能力等から見てその全額が回収できないことが明らかになった場合は、その明らかになった事業年度において貸し倒れとして損金に算入することができる。ただし、担保があるときはその担保を処分した後でなければ損金経理はできないので注意が必要だ。
 また③の「一定期間取引停止後弁済がない場合」とは、継続的な取引を行っていた債務者の資産状況や支払能力等が悪化したために取引を停止し、その取引停止の時と最後の弁済の時などのうち最も遅い時から1年以上経過したときを指す。ただし、その売掛債権について担保物のある場合は除くので注意が必要だ。
 ただし、損金にできるのは、会社で貸している場合と個人が事業として貸している場合のみで、個人的に友人に貸したお金については、貸倒になっても経費にはならないので念のため。


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2012年7月 6日 金曜日

Vol.0178

<タックスニュース>

税率アップ優先で低所得者対策は先送り どうなる「給付付き税額控除」と「軽減税率」

 消費増税関連法案が26日に衆議院を通過したことで、これまで足りない分を国債などの借金で補ってきた社会保障の財源を、税でまかなっていくことに一定の道筋がついた。一方、法案採決のために民主・自民・公明の三党合意を優先したことで税率引き上げが優先され、各党間で意見の隔たりの大きい低所得者対策や、所得・相続税の最高税率引き上げなどは先送りされた形だ。
 最大の焦点だった低所得者対策は、低所得者に現金を給付する「簡素な給付措置」の実施を税率8%になる14年4月から実施する。一方、15年10月の10%への引き上げ時に導入する本格的な対策は、政府案の減税と現金給付を組み合わせた「給付付き税額控除」と自民・公明両党が主張した食料品などの生活必需品の税率を下げる「軽減税率」のいずれかを検討することになった。
 給付付き税額控除は所得を正確に把握する必要があり、15年の共通番号制度の本格稼働が前提となるが、自民党は「株の配当など、金融資産は共通番号制度で把握できない」と反発。これに対して軽減税率は生活必需品が対象となるため、「高所得者も対象になり、低所得者対策にならない」と民主党が導入に反対している。
簡素な給付措置は8%への引き上げ時から実施することで一致しているものの、具体的な対象範囲や規模は決まっていない。規模や対象を消費税導入時や5%への引き上げ時と同程度にしたい政府・民主党、自民党と拡大を求める公明党とで隔たりがあるだけでなく、民主党内にも増税反対派を中心に対象や規模の拡大を求める声が根強く、調整は難しそうだ。
 一方、低所得者ほど消費増税の負担が重くなる「逆進性」への不満を緩和するため、政府案には所得税と相続税の最高税率を引き上げることが盛り込まれたが、三党の足並みがそろわず、年末の13年度改正に持ち込まれることになった。
 政府・民主党案では、現在最高税率40%の所得税を、課税対象の所得が「5千万円超」に45%を適用し、相続税も最高税率を現行の50%から55%に引き上げ、遺産のうちから課税対象から除外できる基礎控除を縮小する方針だった。しかし、所得税について公明党はさらなる引き上げを主張。自民党はそもそも高所得者への課税強化は「経済の活力をそぐ」として反発している。


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<タックスワンポイント>

入管法改正で在留管理制度が変わる 7月9日以降に気を付けたいポイント

 外国人に働いてもらう場合、在留管理制度についての知識をある程度持っておかなければならない。特に、外国人雇用に必要な手続きが簡素化される改正入国管理法が7月9日に施行されることによって、現場では混乱が起こることも考えられるので注意したい。
 外国人が日本を離れた後に再来日する予定の場合、出国前にあらかじめ「再入国許可」を受ける必要がある。改正入管法による新しい在留管理制度では、出国後1年以内に日本に戻るならば原則的に再入国許可が不要になる「みなし再入国許可制度」がスタートする。外国人に1年以内の短期出張をさせるケースで手続きが省略できるわけだ。ただし、海外での仕事が予定していた期間よりも長く掛かり、在留期間が1年を超える場合、在留資格は失効する。
 また、主な就労資格について、在留期間の上限が最長3年から5年に延長される。当初から3カ月以内の在留が予定されている就労資格者の事務手続きを軽減するため、新たに3カ月の在留期間も設けられる。期間が延長されたことで更新期限を忘れないよう注意が必要だ。
 新制度では「外国人登録証明書」が廃止され、偽変造防止のためのICチップが搭載された「在留カード」が外国人に配布される。外国人を採用する会社は、就労制限や資格外活動の許可の有無などがこの1枚で確認できるようになる。なお、7月9日以降も、在留カードが交付されるまでの一定の期間は、外国人登録証明書が在留カード同様に取り扱われる。
 法務省入国管理局のホームページでは、改正在留管理制度について26言語で紹介している。雇用側が確認するだけではなく、外国人を雇用している事業所や技能実習生を受け入れている事業所は、このサイトからダウンロードできる資料を外国人に配布して社内研修をしておきたい。


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