タックスニュース

2012年8月31日 金曜日

Vol.0185

<タックスニュース>

増税により更に国民負担率増加  財政健全化の道筋、いまだ見えず

 消費増税法案が成立した。消費増税を柱とする税と社会保障の一体改革で、増税や社会保障負担が増えるだけで、年金制度など将来への不安が解消されないままなら、消費者の財布のひもは固くなるばかりだ。また、増税を見越した歳出拡大を求める動きさえあり、先進国で最悪の水準にある日本の財政健全化の道筋は、まだはっきりと見えてこないのが現状だ。
 消費税は食料品などの生活必需品だけではなく、ガスや水道、交通機関などの幅広い商品・サービスにかかる。大和総研の試算では夫婦どちらか一方が働き、小学生の子供が2人いる4人家族の場合、年収500万円程度で2016年の家計負担は、11年に比べて年間30万円超の増加となる見込み。
 収入に占める社会保障費や税負担などの割合を示す国民負担率は日本が39.9%(12年度)で、増税や保険料の引き上げで負担率は数ポイント上がる。米国よりは高いが、ドイツなど欧州諸国よりはまだ低い水準だ。
 今回の改革では増税が先行し、社会保障改革は先送りされた。少子高齢化で保険料などを負担する世代が減り、年金などの給付を受ける人たちが増えれば、給付を支えるための負担は重くなる。将来への不安が解消されないまま増税などの負担が増えれば、消費者の財布のひもはさらに固くなり、景気に悪影響を及ぼしかねない。


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<タックスワンポイント>

使っていない産業機械  除却損できるかも?

 高額の産業用機械が数年で型落ちとなってしまった――。
 産業用機械の値段はピンキリだが、特殊機能を備えた最新の機械となると高額なものが多く、それだけに「型落ち」のショックは相当なものだ。
 このほかにも、商品の仕様が変わって古い機械が使えなくなったり、不況で商品の生産が中止になったりと、高額な機械が何らかの理由で使えなくなってしまうケースは少なくない。
 一般に、不用になった機械は廃棄処分するのが普通だが、産業用機械は廃棄するにも相当な費用がかかるため、やむなくオフィスや工場の片隅に放置している会社も多い。
 こうしたケースでは、「有姿除却」という方法があるので覚えておきたい。これは、使用停止した固定資産を廃棄していなくても、現状有姿のまま除却損を計上できるという制度。対象資産の帳簿価額からその処分見込価額を控除した金額を除却損として計上できる。不用な固定資産を処分できずに抱え込んでいる会社にとっては有難い制度である。
 ただし、有姿除却後も時々使用していたとして税務調査で否認されたり、「今後使用する可能性がないことを立証できない」として色メガネで見られるケースもあるので要注意。
 実際には廃棄していないモノを帳簿上「廃棄した」ことにするのだから、それなりの体裁を整える努力が必要になる。稟議書などによる会社としての判断資料や、第三者による診断結果を準備しておくのも一案だが、その機械の核となる部分を破砕して物理的に使用不可能にしてしまうという手もある。説明責任を果たせるよう、準備は入念にしておきたい。


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2012年8月24日 金曜日

Vol.0184

<タックスニュース>

消費税増税法案、参院本会議で可決  実施前の景気浮揚策が焦点

 消費税増税法案が10日、参院本会議で可決、成立した。14年4月に8%、15年10月に10%へと2段階での税率引き上げが決まり、実現すれば17年ぶりの消費税増税となる。ただ、実際に増税を実施するかどうかは、税率引き上げの半年前に、政府が景気情勢などから総合判断することになっており、「景気の壁」が増税に立ちはだかる可能性もある。年末から2013年前半にかけ、増税準備のための景気浮揚策が焦点となるが、野田佳彦首相が約束した「近いうち」の解散・総選挙も絡み、与野党の駆け引きになりそうだ。
 解散・総選挙を少しでも遅らせ、あわよくば年明け解散を期する民主党が描くのは、2012年秋に経済対策を策定し、10月の臨時国会に補正予算を提出する筋書き。自民、公明両党と連携する形で経済対策を組めれば、国会審議には1カ月以上を要するため、そのまま年末の予算編成になだれ込むことも視野に入ってくる。民主党自身にとっても、経済対策を掲げて衆院選に臨むことができる。問題は、早期解散を求める自民党を巻き込めるかどうか。そのためには、公共事業など自民党にとっても選挙対策になるよう予算規模を膨らませる必要がある。自民党を思いとどまらせる役割を期待される公明党に配慮するためには社会保障関係の予算措置も不可欠。
 こうした予算規模拡大を心配してか、財務省からは「景気はいい。いま対策を打っても、増税判断の来秋まで効果は持続しない」とけん制する声が上がっている。
 消費増税法が成立した矢先に大規模な経済対策となれば、やっと一歩を記した財政再建の道筋がまた霞んでいくことになりかねない。今後の財政運営の行方を占う上でも重要な局面となりそうだ。


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<タックスワンポイント>

出向社員への給与  較差補てん金は損金?

 関連会社に出向――。サラリーマンの世界ではそんなに珍しいことではない。慣習としての人事交流のほか、大きなプロジェクト要員としての派遣や特殊技術の習得または指導などの理由で、自社の社員を出向というかたちで関連会社に送り出すのはよくある話だ。
 このような出向社員に対する給与は出向先法人が負担するのが一般的だが、その場合でも支給のスタイルとしては、出向元法人が出向先法人から「給与負担金」を受け入れ、出向社員に対しては出向元法人から給与を支給するケースが多いようだ。この場合、出向先法人の給与水準が低いと、受け入れた給与負担金が出向元法人における給与以下となり、結果的に出向元法人が両社の給与較差分の負担をすることになる。
 このように、出向元法人が出向社員に対して給与の較差補てん金を支給した場合、税務上の取り扱いはどうなるのだろうか。較差補てん金の性格は給与であっても、その社員が勤務しているのは出向先法人であるため、給与として損金に算入してよいものかどうか考えてしまいがち。しかし、出向者と出向元法人との雇用契約は出向期間中であっても依然として維持されていることから、出向元法人が支給した給与の較差補てん金は損金に算入される。
 なお、出向先法人が経営不振等で出向者に賞与を支給することができないため、出向元法人が代わりにその出向者に賞与を支給する場合や、出向先法人が海外にあることから、出向元法人が留守宅手当を支給する場合も「較差補てん金」として取り扱われる。
 ただし、過去には較差補てん金として、認められなかった事例もあるため、顧問税理士とよくご相談されることをお勧めする。


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2012年8月10日 金曜日

Vol.0183

<タックスニュース>

2013年度予算編成  財務省主導から抜け出せるか

 野田首相肝いりの成長戦略「日本再生戦略」の決定を受けて、民主党が13年度予算編成に向けた準備を始めた。再生戦略で打ち出した「エネルギー・環境」、「健康」、「農林漁業」の重点施策に優先的に予算配分をする方針を打ち出している。また、概算要求段階から各省庁の政策的経費を一律削減する手法から脱却し、省庁横断的に歳出を削減しつつ、財源を確保することを目指している。財務省主導と批判されがちな予算編成から脱却し、政治主導をアピールする狙いだが、「かけ声倒れ」に終わる可能性もあり、政治主導が実現するかは不透明な面もある。
 再生戦略の最終案には政治主導の予算編成を印象づけたい民主党の意向を受ける形で、概算要求段階から、省庁の枠を超えた予算の組み替えや、社会保障分野などについても聖域なく歳出全般を見直すことが盛り込まれた。前原誠司政調会長は「政策分野、施策ごとにメリハリのついた配分を目指し、その実効性を担保するために横割り査定の機能を強化する」と意気込んでいる。
 ただ、再生戦略の重点分野に予算を手厚く配分しようにも財源面で課題がある。1兆円規模で社会保障費の自然増が見込まれることや、再生戦略の重点枠の規模を昨年並みの約1兆円にするには、12年度以上に歳出削減をすることが必要となる。省庁横断的な予算組み替えで十分な財源が確保できるかは、「民主党政権のこれまでの予算編成で、予算の組み替えで大規模な財源捻出は実現しなかった。一筋縄ではいかない」(政府幹部)と懐疑的な見方もある。結局省庁の政策的経費を一律で削減する従来手法で落ち着く可能性も残っている。


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<タックスワンポイント>

戦略的な休眠会社  維持する条件とは

 長引く景気低迷による経営不振や事業再編などにより子会社の事業を整理するケースは少なくない。しかし、こうした会社の中には、折をみて復活させることを目的に登記は残したままにしておく――など復活を前提に会社を休眠させるケースも多い。
 会社を休眠させるには、税務署や都道府県税事務所、市町村役所への届け出が必要となるが、復活を視野に入れた「とりあえずの休眠」という場合には、休眠中であってもやっておかなければならない手続きがいくつかある。
 一つ目が税務申告。休眠状態とはあくまで「企業活動を停止している」というだけのこと。法人としての登記が残っている以上は、当然申告も必要になる。これは法人住民税の均等割なども同様だが、自治体によって取り扱いが違うので窓口で確認する必要がある。
 また、青色申告制度や欠損金がある場合の繰り越し控除の適用は、申告を続けていないと受けることができなくなってしまうので注意が必要だ。
 二つ目は「役員の改選」。休眠中も定款に決められている期間ごとに役員および監査役の改選をする必要がある。これをしなければ、選任懈怠(かいたい)として過料が加えられてしまう。
 ところで、休眠会社は最後に登記があった日から12年が経過すると、法務大臣の判断により「みなし解散」とされてしまう(会社法第472条)。12年を過ぎて2カ月以内に本店所在地を管轄する登記所へ「事業を廃止していない」という届出書を出すよう、官報に公告される。その間に届出書が出されなければ、みなし解散とされてしまうので十分な注意が必要だ。


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2012年8月 3日 金曜日

Vol.0182

<タックスニュース>

安住財務相  震災復興費の上積みに「新たな税負担なし」

 安住淳財務相は20日の参院特別委員会で、現在「5年間で19兆円」と見込んでいる東日本大震災の復興費を上積みしていくにあたり、「新たな税負担には頼らない」との考えを示した。今後、被災地のほか、全国的な防災対策に必要な予算要望を受け付け、復興費増額と同時に、財源確保策を2012年冬までに取りまとめる方針だ。
 復興増税は、所得税や法人税、住民税を最長25年間にわたり臨時増税し、復興に必要な予算の約半分を確保する。復興費は既に約18兆円を予算計上。19兆円の枠は残り少なくなっており、安住財務相は増額する考えを表明していた。
 復興枠増額に際して、増額分に見合う新たな財源確保が必要になるが、安住財務相の発言は、政府保有の日本たばこ(JT)株や日本郵政株の売却を中心に捻出する考えを示したものだ。
 消費増税を控え、いかに復興のためとはいえ、当面はそれ以外の増税は難しいというのが現実だ。一方、消費増税に3党合意した自民、公明両党は「国土強靭化」などを掲げ、公共事業増額を求めており、政府・民主党も無視するわけにはいかない。
 「公共事業に対する国民の反発は強いが、復興や防災を目的とした公共事業ならば通りやすくなる」との計算の下、今後、復興・防災と公共事業はない交ぜになりながら、増額に拍車がかかる可能性が高い。その際、一段の復興増税が否定されたことで、公共事業増加にも一定の歯止めになりそうだ。


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<タックスワンポイント>

青色申告が取り消し!  気になる欠損金繰越控除

 青色申告の取り消し、いわゆる"アオトリ"の憂き目に遭う会社が増える中、青色申告を要件とする欠損金繰越控除の取り扱いに関心が寄せられている。
 欠損金繰越控除は、黒字申告となった事業年度開始の日の前9年以内に開始した事業年度に赤字があれば、その赤字を繰り越して黒字と相殺できるというもの。ただし、この規定が適用できるのは、赤字となった事業年度において青色申告書を提出し、かつ、その後も連続して確定申告書を提出した場合に限られる。
 ここで気になるのが、何らかの事情で青色申告を取り消されてしまった場合、その取り消された事業年度の法人税申告で、欠損金繰越控除を適用できるかという問題だ。
 欠損金繰越控除は「青色申告の特典」というイメージが強いため、青色申告が取り消されてしまったら、その事業年度から欠損金繰越控除は適用できないと捉えがちだがこれは間違い。
 欠損金繰越控除の適用にあたって青色申告である必要があるのは、繰り越そうとしている赤字を出した事業年度についてのみだ。つまり、欠損金繰越控除を適用する事業年度が白色申告であっても欠損金繰越控除は適用できるというわけ。
 ちなみに、繰越欠損金がその事業年度開始の日前9年以内に開始した事業年度のうち2以上の事業年度において生じている場合には、最も古い事業年度において生じたものから順次損金算入していくことになる。
 なお、平成13年4月1日前に開始した各事業年度において生じた欠損金額については、繰越期間は5年。同13年4月1日以後に開始した事業年度から同20年4月1日前に終了した事業年度において生じた欠損金額については7年となる。


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