タックスニュース

2013年8月30日 金曜日

Vol.0231

<タックスニュース>

政府税調 消費増税「予定通りに」の意見相次ぐ  首相の判断への影響はあるのか?

 中長期的な税制のあり方を議論する政府税制調査会は、新メンバーになって2度目の会合を財務省で開いた。来年4月に予定される消費税率5%から8%への引き上げについて、委員からは予定通り実施するべきとの意見が相次いだ。安倍晋三首相は消費税率引き上げについて、種々の経済指標を参考に秋に最終判断することを表明しているが、首相の諮問機関である政府税調の考えが、増税の判断に影響を及ぼすか注目される。
 消費増税法には、景気悪化時に増税を停止できる「景気条項」が存在するため、景気の腰折れを防ぐため、内閣官房参与の浜田宏一・米エール大名誉教授ら政府内からも増税慎重論が出ている。会合で、吉川洋委員(東大教授)は「(消費税を3%から5%に引き上げた)97年に日本経済が厳しい状況に陥ったことを増税慎重論(の根拠)に挙げるが、マイナス成長の最大の原因はアジア通貨危機や金融機関の破たんに発する金融危機だ」と、予定通りの税率引き上げを主張。新浪剛史特別委員(ローソン代表取締役CEO)は「(小売業の)われわれは大変つらい立場だが、消費税は予定通り上げるべきだ」と述べた。
 ただ、政府税調の主なテーマは、安倍首相が諮問した、グローバル企業が税率の低い国の制度を利用して納税を逃れる「租税回避」問題だ。このほか、通常国会で成立した共通番号制度関連法(マイナンバー法)で、国民所得の把握による税分野での活用策についても議題になる。会議終了後、記者会見した中里実会長(東大教授)は、政府税調として消費税引き上げに関して方向性をまとめるかを問われ「特定の方針を示すことは、首相の諮問にもなかったのでそういう判断は求められていない」と否定的な見解を示した。


節税、申告、事業承継のお悩みは無料相談実施中の税理士法人早川・平会計までどうぞ


<タックスワンポイント>

海外支店に勤務  居住者? 非居住者?

 経済取引の国際化に伴い、海外で働く日本人が増えてきた。日本企業の海外支店などで働く社員を抱える会社が注意しておきたいのが、こうした海外勤務者に支払う給与の課税関係。その社員が税務上の「居住者」か「非居住者」とでは源泉徴収が違ってくるためだ。
 所得税法では、国内に住所があり、または、現在まで引き続き1年以上居所を有する個人を「居住者」とし、居住者以外の個人を「非居住者」と規定している。
 住所とは、個人の生活の本拠のこと。そして生活の本拠かどうかは、客観的事実によって判断する。つまり住所がどこにあるかは、その人の生活の中心がどこかで判定することになる。
 日本企業の海外支店などに勤務するサラリーマンは、一般的には国内に住所がない者と推定され、所得税法上の「非居住者」に該当する。
 非居住者が受け取る給与は、たとえその給与が日本の本社から支払われていても、勤務地が外国であれば原則として日本の所得税の課税はない。
 しかし、同じように海外支店などに勤務するサラリーマンでも、役員となると少し事情が異なってくる。海外支店などに勤務する役員に支払う給与は、日本国内で生じたものと見なされ、支払い時に20%の所得税を源泉徴収する必要がでてくるのだ。
 なお、ここで言う「役員」には、例えば取締役支店長など使用人として常時勤務している役員は含まれないので要注意。
 また、役員給与に対する課税の取り扱いについては、多数の国と租税条約を結んでおり、租税条約に異なる取り扱いがあるときは、その取り扱いが優先することになっている。


相続、生前対策、事業承継のご相談は税理士法人早川・平会計までどうぞ

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2013年8月23日 金曜日

Vol.0230

<タックスニュース>

政府 中期財政計画に歳入出明記せず  財政再建に各国の懸念強まる可能性

 政府が8月上旬に策定する中期財政計画に歳入や歳出の数値を盛り込まない方向になったことで、日本の財政再建に懸念が強まる可能性が出てきた。かねて日本は国際会議の場で「信頼に足る」財政健全化の計画を求められており、9月5~6日の主要20カ国・地域首脳会合(G20サミット)でこの中期財政計画を説明する予定だが、各国の理解を得られるかは不透明だ。
 政府は、2015年度までに国・地方の基礎的財政収支(PB)赤字の国内総生産(GDP)比を10年度の水準から半減し、20年度に黒字化する財政健全化目標を掲げている。中期財政計画は、将来の経済状況や財政見通しを明らかにしながら、目標達成に向けた具体像を示すもので、民主党政権時代の「中期財政フレーム」では「歳出71兆円」「新規国債発行44兆円」の枠を設けてきた。
 6月の英国でのG8サミットでは、財政再建を重視するドイツのメルケル首相が「日本には大きな財政赤字がある。どう解決していくのか」と問題視し、安倍晋三首相が「(今年8月に)財政健全化目標達成のための中期財政計画を具体化していく」と理解を求める一幕があった。日本には、中期財政計画策定を理由に財政再建について具体的な説明を後回しにしてきた経緯があるのだ。
 PB削減の根拠に乏しく、歳出抑制による財政規律も確保できない中期財政計画では、国際的な信用を失い、国債金利の急騰や株価下落で日本経済が混乱する恐れもある。政府は具体的で説得力ある中期財政計画を示す必要がある。


節税、申告、事業承継のお悩みは無料相談実施中の税理士法人早川・平会計までどうぞ


<タックスワンポイント>

観光兼ねて海外出張  「旅費」判定に注意

 グローバル化が進み、中小企業の間でも海外出張が一般化してきた。国内出張と比べると経費もそれなりにかかるが、業務上必要なものであり、かつ、通常必要と認められる金額である場合には、「旅費」として損金算入が認められている。
 しかし、その海外出張に業務遂行上必要とは認められない部分がある場合や、必要な支出でも異常に高額な場合には、その認められない部分や高額な部分が、海外出張に行った役員や従業員への給与として取り扱われるので注意が必要。
 それでは、仕事と観光を兼ねて行った海外出張にかかった旅費は、具体的にどう扱ったらよいのだろうか。業務遂行上必要と認められる旅行と認められない旅行とを併せて行った場合、その海外渡航にかかった旅費を、「業務遂行上必要と認められる旅行の期間」と「認められない旅行の期間」との比等により按分し、業務遂行上必要と認められない旅行にかかる部分の金額については、渡航者に対する「給与」として扱う必要がある。
 ただし、海外渡航の直接の動機が特定の取引先との商談や契約締結など業務遂行のためであり、その海外渡航を機会に観光を併せて行うものである場合には、その往復の旅費については「業務遂行上必要と認められるもの」とし、その海外渡航に際して支給する旅費の額から控除した残額について按分計算の対象とすることになる。仕事のついでにちょっと観光、というのはよくある話。とくに海外出張ともなれば仕事の合間にご当地グルメや観光などを楽しみたくなるものだが、税務上では海外出張にかかった費用について「仕事」と「観光」をキッチリ分けて取り扱うことになるので注意が必要だ。


相続、生前対策、事業承継のご相談は税理士法人早川・平会計までどうぞ

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

2013年8月 2日 金曜日

Vol.0229

<タックスニュース>

OECD 多国籍企業の課税逃れ防止に新ルール  G20で15項目の行動計画を報告

 7月19~20日にモスクワで開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に、経済協力開発機構(OECD)が多国籍企業による課税逃れ防止のための新たなルール作りに関する15項目の行動計画を報告した。行動計画をもとに、OECDが1~2年半かけて協議して勧告を出し、各国は勧告に基づき関連法や租税条約を改正する。
 米アップルやスターバックスなど多国籍企業がタックスヘイブン(租税回避地)などの法人税率の低い国を経由する取引で税金を低く抑えていることに、先進各国は危機感を強めている。6月に英国で開かれた主要8カ国首脳会議(G8サミット)でも課税逃れ防止が議題に上り、国際ルール作りを推進することで合意した。
 行動計画は、インターネットを使って国際取引する電子商取引課税、特許権やブランド権を税率の低い国にある別会社に安く売却する移転価格税制、外国子会社合算税制の強化、租税条約乱用の防止など15項目。
 例えば電子商取引では、税率の低い国に本社を置く企業が、他国の顧客に対しインターネットを通じて音楽を配信した場合、配信先の国に支店やサーバーがなければその国は配信元の企業に課税できない。これを消費の面に注目して、配信先の国で課税することができるかを検討する。
 また、移転価格税制では、特許やブランド権などの無形資産を税率の低い国の子会社に安く移転することで、特許使用料などの利益を低税率の国に集める手法に対処する。譲渡額が不当に安くないかを判断するため、類似取引での売却額と比較するといった手法を検討する。
 OECD租税委員会に項目ごとに作業部会を設けて議論し、最終的にOECDが勧告を出す。G20メンバーでOECD非加盟の中国、インド、ブラジルなど8カ国にも議論に加わるよう呼び掛けている。経済規模が大きな新興国も議論に引き込むことで、実効性のあるルール作りを行う狙いだ。


節税、申告、事業承継のお悩みは無料相談実施中の税理士法人早川・平会計までどうぞ


<タックスワンポイント>

経費になる税金  損金算入時期に注意

 会社が納める税金は法人税だけではない。業種や取引の内容によって実にさまざまな種類の税金を納めており、実に多額の「税金」という名の経費が発生している。
 ところで、会社が納めるこうした税金の多くは、法人税の計算上、損金に算入することができる。税額を計算するのに税金を控除するというのも妙な話だが、利益が出ている会社にとって損金算入できる経費が増えるのはありがたい話。引けるものはどんどん引いて税負担を軽減したい。
 ただし、損金に算入できる時期は税金の種類によって異なるので注意が必要だ。
 例えば事業税や事業所税、酒税などの申告納税方式の税金は、申告書を提出した事業年度の損金に算入する。ただし申告期限未到来の事業税等を未払金に計上した場合には、その損金経理をした事業年度の損金に算入することになる。
 また不動産取得税や固定資産税、自動車税といった賦課課税方式の税金については、その賦課決定のあった事業年度の損金に算入する。
 ただし納期の開始日の事業年度または実際に納付した事業年度において損金経理をした場合には、その損金経理をした事業年度の損金となる。
 利子税や地方税の納期限の延長に係る延滞金については、納付した事業年度の損金となる。ただし、未納税額を損金経理により未払金に計上したときは、その損金経理をした事業年度の損金となる。
 このほかゴルフ場利用税や軽油引取税などの特別徴収方式の税金については、納入申告書を提出した事業年度の損金となる。
 法人税や法人住民税、加算税等はこうした損金経理の対象外だが、それ以外の会社が納める税金の多くは損金算入が可能。まずは損金算入時期をしっかり確認して、ミスのないよう税負担軽減に努めたい。


相続、生前対策、事業承継のご相談は税理士法人早川・平会計までどうぞ

投稿者 税理士法人早川・平会計 | 記事URL

カレンダー

2016年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

最近のブログ記事

税理士法人 早川・平会計

〒101-0048
東京都千代田区神田司町2-10
安和司町ビル2F
JR神田駅徒歩5分・淡路町駅徒歩1分

お問い合わせ 詳しくはこちら