タックスニュース

2013年9月27日 金曜日

Vol.0235

<タックスニュース>

法人税実効税率引き下げの是非  麻生VS甘利 政権内で議論浮上

 来年4月に予定される消費税率引き上げに向けた景気対策として、法人税の実効税率引き下げの議論が政権内で浮上してきた。経済成長重視で経済産業省との距離が近い甘利明経済再生担当相は実効税率引き下げに前向きである一方、財政規律重視の麻生太郎財務相や自民党税制調査会の幹部は、消費税を引き上げておいて企業に減税するのは国民の理解が得られないと難色を示す。これまで政府・与党は成長戦略の柱として、企業の設備投資を促進する法人税減税を検討してきたが、法人税率そのものの引き下げも論点の1つになってきた。
 甘利氏は9月末までにまとめる景気対策に関して「法人税の減税を含めていろいろな議論がある」と法人税の実効税率引き下げも含めて検討する考えを示す。一方、麻生氏は「消費税を上げて、企業の法人税を下げるのは世間に通る話か」と否定的だ。現在、増税後の景気対策の議論を進める自民党税調の野田毅会長は「そもそも検討課題の1つとして取り上げることはない」と党税調では扱わない考えだ。
 法人税の実効税率は現在35.64%で、東日本大震災の復興財源確保のために臨時増税し、14年度までは約38%になっている。1%下げると約4000億円の税収減につながり、仮に諸外国並みの法人税率25%に下げると約4兆円の減収だ。消費税1%で約2兆7000億円の税収で、法人税率を10%引き下げれば、消費税約1.5%分が失われることになる。
 政府は税収など借金以外の歳入で政策経費をどれだけまかなえるかを示す「基礎的財政収支」の赤字を15年度までに10年度比で半減し、20年度までにゼロにする目標を掲げる。そのまま法人税率を引き下げれば、財政健全化の目標達成は不可能で、代替財源の確保が必要だ。


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<タックスワンポイント>

中小企業を税で支援  最新優遇税制アレコレ

 大企業に比べ資金力に乏しく景気に左右されやすい中小企業だが、その分税制面からの支援は手厚い。今年の税制改正でも中小企業へのフォローが目立った。
 例えば雇用促進税制。これは、一定要件をクリアした場合に、当期中に増加した雇用者1人当たり一定額の税額控除ができる制度。法人税額の10%が限度だが、中小企業については20%が限度となる。平成25年度税制改正では、この税額控除額が「1人当たり40万円」に引き上げられた(改正前は20万円)。同25年4月1日から同26年3月31日までの間に開始する事業年度に適用となる。の20%を限度)ができるという制度。平成25年4月1日から同27年3月31日までの間に対象設備を取得等して指定事業の用に供した場合に適用となる。
 交際費の特例も拡充した。法人が支出した交際費は原則として損金不算入とされているが、資本金1億円以下の中小企業については、定額控除限度額までの交際費のうち90%相当額について損金算入が認められていた。改正により、この定額控除限度額が800万円に引き上げられた上(改正前は600万円)、その全額が損金算入できることとなった。
 いずれの特例も、資本金1億円以下の中小企業が対象。「商業・サービス業・農林水産業を営む中小企業等の支援措置」の税額控除については、資本金3千万円以下の中小企業が対象となる。適用要件をチェックした上で積極的に活用したい。


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2013年9月20日 金曜日

Vol.0234

<タックスニュース>

安倍首相 消費税率引き上げ決断へ  10月1日に最終判断

 来年4月の消費税率の引き上げをめぐり、自民党税制調査会(野田毅会長)は9日に全議員対象の会合を開いた。政府は8月末に消費税率引き上げの判断材料とするため、有識者60人から6日間かけて意見聴取を行った。有識者ヒアリングは世間の注目度も高く、政府主導で消費税議論が進むことに対して自民党内では不満が高まった。自民、民主、公明の3党合意を経て、すでに法律で決まっている消費税の増税に関して、党税調は当初、全議員を対象にした会合は開かない方針だったが、石破茂幹事長が指示をして急遽、開催が決まった。
 冒頭、野田会長は「わが党がどういう公約をして選挙を戦い、今日に至ったかを確認したい」とあいさつし、消費税の増税は既定路線だとの認識を示し、出席者をけん制した。議員からは「増税既定路線だとの認識を示し、出席者をけん制した。議員からは「増税は3党合意で決めたこと。きちんとやるべきだ」「東京五輪開催が決まり、景気先折れの懸念はなくなった」などの意見が出された。17人の議員が発言したものの、いずれも予定通りの増税実施を求めた。財務省幹部は「増税反対や延期論者が1人もいなくてよかった」と胸をなで下ろす。
 安倍晋三首相は翌10日に自民党の高市早苗政調会長から党内議論の状況報告を受け、「全国で体感した景況感を判断材料の一つにさせてもらう」と述べた。首相は同日、増税後の景気腰折れを防ぐために、今月中に成長戦略第2弾などを含めた新たな経済対策をまとめるように指示。10月1日には8月の失業率・有効求人倍率や9月の企業短期経済観測調査(日銀短観)が発表され、これらの景気指標が最後の判断材料になる。首相はこれらの数字をみて10月1日にも消費税引き上げの最終決断をするが、予定通り実施の見方が広がっている。


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<タックスワンポイント>

生産機械を買い換えたい  新投資促進税制に注目

 企業の設備投資は景気回復のバロメーター。製造用の機械を買い換えたり、工場を拡張したりする行為は、取引が増加して企業の経営状態が上向いている証ともいえる。
 平成25年度税制改正では、生産等設備の更新を促進して生産性の向上を図るとともに、国内における設備投資需要を喚起する狙いで、企業の設備投資を税制面からバックアップする制度が新たに設けられた。
 「生産等設備投資促進税制」は、国内において設備投資を増加させた企業が新たに取得した機械・装置について、30%の特別償却または3%の税額控除ができる制度(法人税額の20%が限度)。
 平成25年4月1日から同27年3月31までの間に開始する事業年度に適用できる期間限定措置だ。
 ここでいう「生産等設備」とは、その企業の製造業その他の事業の用に直接供される減価償却資産(無形固定資産および生物を除く)で構成されるもの。なお、本店、寄宿舎等の建物や、事務用器具備品、乗用自動車、福利厚生施設等は該当しない。
 これから設備投資を検討している会社にとっては渡りに船といったところだが、この特例が適用できるのは、(1)国内における生産等設備への年間総投資額が減価償却費を超えていること、(2)国内における生産等設備への年間総投資額が前年度と比較して10%超増加していること―の2要件を満たした事業年度に限られる。
 景気が緩やかに回復し、ここ数年低迷していた経済取引が活況を取り戻してきたといわれている。実際に受注が増え、事業拡大に向けたテコ入れを検討している企業にとっては注目したい特例だ。


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2013年9月13日 金曜日

Vol.0233

<タックスニュース>

"裏金"を支払った  税金はこちら持ち

 事業関係者への賄賂、ライバル会社に関する情報提供者への謝礼など、ビジネスシーンでは「裏金」が動くケースが少なくない。
 相手先を明らかにできない支出であっても、会社の口座から出ている以上は何らかの経理処理が必要になるわけだが、税務上では「使途秘匿金」と位置づけて一定のペナルティを設けている。
 法人の経費として損金に算入できないだけでなく、その裏金の支出額の40%相当額が通常の法人税のほかに課税されてしまう。本来なら裏金を受けとった側に課すべき税金を、支出した会社側に負担してもらうというわけだ。ペナルティを払うことで相手先を追及されないのであれば、会社としては甘んじて受け入れるだろう。
 ちなみに「使途秘匿金」の定義は、法人が支出した金銭(金銭以外の資産の引き渡しを含む)で、その支出した相手先や目的・内容が明らかにされていないもの。
 相手先を明らかにできないような支出は違法な支出につながりやすく、公正な取引を阻害する恐れがあるということで、極力抑制する必要があるという政策的見地からペナルティ課税が設けられた。このため赤字法人であってもペナルティの課税対象となる。
 ただし、相手方の氏名などを明らかにしないことに相当の理由がある場合は、使途秘匿金には含まれない。ここでいう「相当の理由」とは、例えば、不特定多数の者との取引で、その取引の性格上、相手方の住所・氏名が分からないケース。また、小口の金品の贈与あるいは不特定多数の顧客を相手とする事業者への支払のように、相手方の住所・氏名まで帳簿書類に記載しないことが通例となっている支出なども含まれる。


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<タックスワンポイント>

税制改正要望出揃う  消費増税時の軽減税率と自動車税が2大テーマに

 2014年度の税制改正に向けた各省の税制要望が出揃った。今年は政府の成長戦略に合わせる形で、投資減税の部分については与党税制調査会の税制改正議論がすでにスタートしている。年末にかけては、自動車税や消費増税時の軽減税率が中心テーマになるものと見られるが、いずれも消費増税を前提にした議論であり、安倍晋三首相が10月上旬に最終判断するという消費増税の決定いかんでは、根底が覆る可能性もある。
 地方税である自動車取得税は13年度の与党税制改正大綱で、消費税が10%に引き上げられた段階での廃止が盛り込まれた。総務省は自動車取得税廃止に伴う代替財源として、同じ地方税で自動車所有者が毎年納める自動車税や軽自動車税の増税を検討している。これに対して、軽自動車の生産販売がメーンのスズキの鈴木修会長は「軽自動車は所得が比較的少ない人が生活や商売のために利用している。軽自動車の部品を生産している中小企業にも影響が及ぶ」として、反発している。
 経済産業省は、国際水準より高いとして、法人税の実効税率の引き下げを要望している。法人税は12年度から引き下げられ35・64%になったが、東日本大震災の復興財源のために臨時増税され来年度までは約38%。法人税は約3割の企業しか納めていないことから、財務省は雇用や設備投資が伸びるという減税効果には懐疑的だ。また、法人税率1%引き下げで4000億円程度の税収減になることから、実現性は低いとみられる。
 消費税10%への引き上げの際には食料品などの税率を低く抑える「軽減税率」導入について、年末の与党税調の議論で結論を得るとしているが、10%への引き上げは15年10月の予定なので、議論が先延ばしになる可能性もある。


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2013年9月 6日 金曜日

Vol.0232

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設備投資減税  耐震・省エネ分野の検討開始

 政府・与党は、秋に打ち出す設備投資減税策のなかで、公共性の強い施設の耐震改修や、工場でエネルギー効率の高い設備を導入した場合の減税策の検討を始めた。耐震や省エネといった、企業や国民にも理解を得やすい分野での優遇策を打ち出すことで、減税の実効性を高める狙いがある。
 具体的には、今後5年間に実施する駅舎などの施設の耐震補強計画を鉄道会社に策定させ、1日の乗降客が1万人以上の駅や1日1万人以上を輸送する路線の高架橋などは、2017年度までに耐震補強工事をすることを努力義務化する。工事をした場合には固定資産税などを優遇することを検討する。規模の大きいホテルやデパート、病院などで大規模な地震が発生した際、スプリンクラー設備が正常に作動するように新たな耐震基準を作り、改修を促進する。
 不特定多数の人が利用する病院やホテル、高齢者や障害者が利用する老人ホームや障害者施設については、バリアフリー改修を促すように、所管行政庁が行政指導を行うように通知する。その際には、改修促進のために税制の優遇策を検討する。
 省エネ分野では、ビルや工場などの建物において省エネ法による基準に適合するように、LEDなどの省エネ設備の導入を促す取り組みを行う。省エネ改修を促進のために税制優遇策を検討する一方、行政指導に従わない場合は重課税も検討する。
 これらの施策は、すでにある法律や政省令を念頭に置いて打ち出したものが大半。今後は9月末までに与党税制調査会が議論し、具体化していくが、新たに法律などを作らずに、事業者に対して指示や指導を徹底させることで、設備投資を促す形だ。


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<タックスワンポイント>

時間かけて会社づくり  登記前の損益に注意

 昔からの夢を叶えて会社設立、経営戦略の一環として別会社を設立、個人事業から一念発起して法人成り―。理由や目的はさまざまだが、毎年多くの会社が誕生している。昔に比べて法人設立が容易になっていることも「気軽な会社設立」を後押ししているようだ。
 とはいえ、実際に会社を設立するには入念な下準備も必要で、稼働に漕ぎ着けるまでにはそれなりに時間もかかる。このため、中には設立登記前に損益が発生してしまうケースもあるようだ。このような損益は税務上どのように取り扱ったらよいのだろうか。
 たとえ設立登記前に発生した損益でも、「設立期間がその設立に通常要する期間を超えて長期にわたる場合または当該法人が個人事業を引き継いで設立されたものである場合」を除き、新会社設立第1期の事業年度の損益に含めることが出来ることとされている。
 ここでいう、「設立期間がその設立に通常要する期間」とは、一般的には1カ月以内。1カ月を超える場合でも、合理的な理由があれば税務署への説得力次第では可能かもしれない。なお、「設立第1期の事業年度開始の日」は、あくまで設立登記の日となる。このため、減価償却費の償却限度額や、交際費の損金算入限度額の計算は、設立登記の日から年度末までの月数で計算すること。また、いわゆる「法人成り」の場合は、設立後最初の事業年度の所得金額に含めて申告することはできない。設立期間が短期であった場合でも、また、対外的な通知等をした場合であっても、設立前の損益は個人事業の損益として計算し、法人設立後の損益とすることはできないので注意が必要だ。


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