タックスニュース

2015年4月17日 金曜日

Vol.0304

<タックスニュース>

残業代ゼロ法案閣議決定  「朝型勤務」の企業が増加?

 政府は4月3日、労働基準法に関わる労働関連法の改正案を閣議決定した。労働時間ではなく成果によって賃金が決められる「高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ法案)」で、高度な技術や知識を持つ専門職の、一定以上の年収(1075万円以上)の人が対象の新制度だ。一部の年収の人に対しては、「企業は残業代を支払う義務はない」と国が明確に言い渡したかたちだ。政府は来春の施行を目指す。
 現在、労働基準法では1日の労働時間について「休憩時間を除いて8時間」と定めており、労働組合と協定(三六協定)を結んだときに限り、従業員に残業をさせることができる。そしてその超えた時間には割増賃金の支払いが義務付けられている。
 賃金は労働時間に対する対価だが、経団連をはじめ財界では功績度に対する対価と考える人も多い。政府はこの「残業代ゼロ法案」を成長戦略の柱として据えており、「有能な人材の能力が最大限発揮できる環境が提供される」としている。
 同案が施行されれば、企業は大きな経費削減ができるというメリットがあるが、成果主義に走る企業が増えることや、サービス残業が横行して、うつ病や過労死が増加することが危惧されている。
 無償で残業させるという動きの一方で、社員の健康維持や職場環境の整備から残業禁止に積極的に取り組む企業も増えているようだ。長時間労働を禁止することで、業務効率化や社員のプライベートの充実など、さまざまな相乗効果が期待できるという。
 たとえば、伊藤忠商事では、20時以降の残業を原則禁止し、残業は翌日の「朝型勤務」に転換している。朝5~8時の時間帯の時間帯に割増賃金を支給しており、さらにその間に始業すれば朝食が提供されるという。その他、子育て世代を対象に週の1日を5時半退社にする企業や、夏場を限定にサマータイム制を導入する企業などもある。残業代ゼロ制度を活用して利益を上げるか、そもそも残業のない企業体質をつくるか、経営者に選択が迫られそうだ。


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<タックスワンポイント>

ふるさと納税、自分の控除上限はいくら?  総務省が目安を公表

 ふるさと納税を利用して寄付すれば税金が控除されるのは知っている。でも実際自分が寄付をした場合、どれくらいまで税金が控除されるのだろうか――総務省が4月3日に開設した「ふるさと納税ポータルサイト」では、年収や配偶者、子どもの人数などによって変動する、ふるさと納税をしたときに全額が控除される寄付金額の目安を公表している。
 ふるさと納税制度は、故郷や応援したい自治体に寄付をすると、寄付金額から2000円の手数料を引いた額が、今自分が住んでいる自治体に納める所得税と住民税から控除される制度。ただし控除される額には限度があり、上限を超えた寄付金額については自己負担となる。
 平成27年度税制改正では、今年1月1日からの寄付について、控除上限額が個人住民税所得割額の約1割から約2割に引き上げられた。さらに4月1日以降の寄付については、給与所得者など確定申告をする必要がない人は、5つまでの自治体への寄付なら確定申告が不要になる。これらの改正を受けて、さらなる利用拡大が見込まれることから、総務省は今回改めて条件ごとに全額が控除される寄付金額の目安をまとめた。
 寄付をした場合の控除上限額は、本人の年収のほか、配偶者がいるかいないか、いる場合は配偶者控除の対象となる年収141万円未満かなどによって変動する。また子どもがいる場合、大学生か、高校生か、中学生以下かでも変わってくる。例えば、年収700万円で、専業主婦の配偶者と2人の子ども(大学生と高校生)がいる会社員の場合、全額控除される寄付金額は7万5千円となり、前年までの約2倍となる。
 今回公表された目安金額は給与所得者のケースなので、事業者や年金生活者の場合は異なるので注意が必要だ。また寄付額のうち2千円は必ず自己負担となる。ポータルサイトでは、自分の年収や家族構成を記入することで控除上限額を計算してくれるシミュレーターも用意しているので活用したい。


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2015年4月10日 金曜日

Vol.0303

<タックスニュース>

タックスヘイブン対策税制が緩和  法人税率「20%未満」に

 租税回避地(タックスヘイブン)を利用した企業の税逃れを防ぐ「タックスヘイブン対策税制」の発動基準が、現在の「20%以下」から2015年度には「20%未満」に緩和される。イギリスの法人税率が今年4月から20%に引き下げられたことに対応して、進出する企業に影響が出ないようにすることが狙いだ。
 タックスヘイブン対策税制は、税率の低い国や地域に実体のない会社をつくる企業に対して、過度な節税を防ぐことを目的とし、1978年に創設された。現在は、法人税率が20%以下の国に実体のない子会社を作ったと判定されると課税される。海外子会社の所得は通常、日本では課税されないが、この税制が適用されると日本での課税対象になり、日本の税率で課税される。
 イギリスが法人税率を21%から20%に引き下げると進出企業はタックスヘイブン対策税制の適用対象になる。特に、保険を売買するイギリスのロイズ市場に参加する企業への影響が大きいと判断し、適用基準を緩和することになった。


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<タックスワンポイント>

研究開発税制が改正  連携強化で変革促す

 3月31日、2015年度税制改正法案の関連法が成立した。これによって法人税改革や17年4月の消費再増税などが確定したことになる。4月1日からさっそく適用されている新税制も多くあり、改正「研究開発税制」もその一つだ。
 研究開発税制は、民間企業の技術研究への投資に税優遇を設けて、技術革新の加速を促すことを目的として1967(昭和42)年に創設。同税制には、①試験研究費が過去3年平均より増加した場合に使える「増加型」、②試験研究費の対売上比率が10%を超えた場合に使える「高水準型」、③試験研究費総額に対して使える「総額型」――の3種類があり、控除額はそれぞれ増加型が「試験研究費の増加額×5~30%の控除率」、高水準型が「売上高の10%を超える部分の試験研究費×控除率」、そして総額型が「試験研究費の総額×8~10%(中小企業は12%)」となっている。また総額型のうち、自社だけではなく他社や大学、民間研究所の技術などを組み合わせて革新的なビジネスモデルや製品を開発する「オープンイノベーション(OI)」型については12%の控除率を認めている。このうち、OI型を含む総額型に、上乗せ措置として増加型か高水準型のうちいずれかを加えて利用できるものだ。
 15年度税制改正では、他社・他機関との連携によって技術開発を行うOI型が大幅に拡充された。政府は、欧米などに比べて日本企業が自前で研究を完結させてしまう傾向が強いことを問題視し、税優遇を強化することでOI型への変革を促す狙いだ。
 改正されたOI型は総額型から独立分離し、これまでの「総額型+増加型または高水準型」にさらに別枠で上乗せできるようになった。控除率もこれまで12%だったところを、企業間の共同研究で20%、大学・特別試験研究機関などの共同・委託研究については30%へと大幅に引き上げ、さらにOI型の研究対象費に、大企業が中小・ベンチャー企業の持つ技術を使用する際などに支払う知的財産権使用料が追加された。大企業が中小企業の知的財産を500万円で利用した場合、これまでは最大50万円の税額控除だったところが、改正後は2倍の100万円が控除されることになるわけだ。
 また、控除上限は、総額型とOI型を別枠化した上で、合わせて30%を維持する。控除しきれなかった額を翌年に繰り越せる繰越控除制度は廃止されている。
OI型の税優遇を大幅に強化することで、武器となる技術を持つ中小企業と、その技術を必要とする大企業との連携が今後増えていくことを政府は期待している


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2015年4月 3日 金曜日

Vol.0302

<タックスニュース>

世帯あたり年間7万4千円  消費増税による負担増
 
 昨年4月の消費増税による家庭の負担増は昨年1年間で7万4221円にのぼることが日本生活協同組合連合会(日本生協連)の調べでわかった。
 生協組合員が1年間の家計簿を基に回答。家賃や学校教育費といった非課税取引を除いた消費支出をベースにして税額負担の推移がまとめられた。有効回答を寄せたのは608世帯。
 生協組合員1世帯あたりの26年の年間消費税額は24万893円。前年の16万6672円と比べて7万4221円も負担が増加したことになる。また、消費支出に占める消費税負担の割合は前年の3.65%から5.18%、収入に占める割合は前年の2.46%から3.6%へと大幅アップした。
 収入に占める税負担の割合を所得階層別にみると、各階層とも前年比で増えている。特に負担が大きく増えたのが、「収入400万円未満」の世帯の1.96ポイント増(3.48%→5.44%)。この調査で最も収入の高い層として設定した「収入1千万円以上」の世帯の1.02ポイント(1.92%→2.94%)とのひらきは大きいものだった。低所得世帯ほど負担率が高い傾向が鮮明となった。


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<タックスワンポイント>

2015年度税制改正  住宅購入意欲を喚起する見直し

 昨年4月の消費増税以降、駆け込み需要の反動減からの立ち直りは政府の予想を超えて遅れている。その影響は、消費税額が高額になる住宅購入でより顕著なものとなっている。2017年4月には10%への再増税が予定されているため、さらなる住宅需要の落ち込みも予想されるなか、政府は低迷する住宅購入需要を喚起するため、15年度税制改正で住宅に関連するさまざまなてこ入れを図る。
 その代表的なものが、マイホーム購入者の金利負担を軽減する「住宅ローン減税」の延長だ。同制度では、住宅ローンを組んで、居住用の住宅を取得すると、ローン残高か住宅の取得対価のいずれか少ないほうの金額の1%が、10年間にわたって所得税から控除される。また所得税から控除しきれない場合は住民税からも年13.65万円まで控除される。控除額は、耐震性や保存性に優れた長期優良住宅・低炭素住宅などは10年間で最大5千万円、それ以外の住宅は10年間で最大4千万円となっている。現行では17年末までの時限措置だったが、15年度税制改正では同制度を19年6月末まで1年半延長する。17年4月に行われる予定の消費再増税後の住宅需要の落ち込みに備える狙いだ。
 住宅ローン減税の恩恵を十分に享受できない低所得者層向けの施策としては、住宅を取得した人に一定金額を給付する「すまい給付金」があるが、こちらも現行は17年末までに引き渡されて入居完了した住宅が対象となっているところを、19年6月末まで1年半延長する。
 住宅購入意欲を刺激するため、一括贈与の非課税特例も拡充される。子や孫などへの住宅取得資金の一括贈与を、最大3000万円までを非課税とし、期限を19年6月末まで延長する。経済的な理由から住宅購入に踏み切れない若年層を後押ししたい思惑だ。
 ほかに住宅関連では、「空き家」にかかる固定資産税の特例が見直されそうだ。現行制度では、廃屋であろうと、家屋が建っている敷地は「住宅用地」と見なされ、敷地200㎡以下の住宅用地の課税標準額は更地(固定資産税評価額)の6分の1となる。国はこの制度が空き家放置の主因になっているとみて、15年度税制改正で、倒壊の危険性があるなど自治体が認定した「特定空き家」については、優遇措置の対象から除外する。再活用のあてがないなどの理由で空き家を放置してきた所有者にとっては、自治体に「特定空き家」だと指定されてしまうと固定資産税額が6倍に跳ね上がることになるので注意が必要だ。


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