タックスニュース

2016年1月29日 金曜日

Vol.0339

<タックスニュース>

都市農地の政策 転換  税負担軽減で保全へ

 政府は、市街地で行う農業を安定的に維持するための案をまとめ、自民党に示した。2016年春に策定する「都市農業振興計画」の素案となるもので、都市農地の位置付けを「宅地化」から「保全」へ舵を切り、バブル時期以降続いてきた農地政策を大きく転換させるものとなった。
 政府案では、「都市農地の安定的な担い手の確保」、「農地として維持」を軸に据え、所有者の固定資産税や相続税負担を軽減するとしている。また新たに農業を始める人への補助金の創設や、農地の貸借促進、企業の参入支援なども検討する。
 4月にも閣議決定し、17年度の予算や税制改正に反映させていきたい考えだ。
 都市農地は、バブル経済の影響による地価高騰や宅地需要の高まりを受け、1991年以降、課税強化がされてきた。首都圏などでは宅地並みの固定資産税を課せられることから、宅地に転用する人が増え、2013年度での都市農地は約8万ヘクタールと、20年でほぼ2分の1まで減少してきた。
 しかし、人口減により宅地需要が減り、災害時の避難場所としての農地の必要性も認識されてきたことから、政府は都市農地を従来の「宅地化すべきもの」から「保全すべきもの」へと考え方を転換することとなった。


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<タックスワンポイント>

ユニーク給付事業で活路  若者の地元離れ

 地方の自治体にとって、若者の地元離れは深刻な状況だ。
 長崎県のデータをみてみると、2013年の出生数は30年前に比べて半減していることが明らかになっている。1983年に県内で2万1656人だった出生数は、30年後の13年に1万1565人と減少している。
 日本創成会議・人口減少問題検討分科会(座長:増田寛也東京大学大学院客員教授)が14年5月に発表したデータは地方都市に衝撃を与えた。地方から都市部への人口移動がこのまま進むと仮定すると、20~39歳の女性の人口が10年から40年にかけて半分以下になる自治体数は全自治体の約半数に達する見通しで、多くの地域が消滅する恐れが高いと指摘したからだ。
 そこで、地元離れを少しでも防ぎ、新たに若者を迎え入れることに力を入れる自治体も現れている。ユニークな給付事業をいくつかを紹介したい。
 香川県琴平町は、40歳未満の新婚夫婦が町内の民間賃貸住宅に居住すると、家賃を月1万円、2年間補助する「新婚さんいらっしゃい事業」を行っている。
 岩手県一関市の「縁結び支援事業」は、サポートセンターに会員登録し、支援員の仲介で結婚した夫婦に祝い金10万円を支給。市内で結婚式や披露宴を行えば、さらに10万円加算される。
 高齢化によって、農業従事者が不足している自治体も多い。富山県高岡市は経営の不安定な就農初期段階の青年就農者を支援。新規就農者の経営が安定するまでの最長5年間、年間150万円を給付する制度を設けている。
 同窓会に参加するだけで補助金を得られる自治体もある。北海道秩父別町は、町内で開催される同窓会に要する経費の一部を補助している。補助金額は「出席人数に1000円を乗じて得た額」とし、最大3万円を支給している。


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2016年1月22日 金曜日

Vol.0338

<タックスニュース>

軽減税率の財源検討、選挙後に先送り  野党追及も議論深まらず

 消費税の軽減税率の財源をめぐって国会で激しい論戦が続いている。夏の参院選をにらみ、民主党など野党が安倍政権との対決色を強めているためだ。しかし、政権側は財源についての具体的な検討を参院選後に先送りする方針を固めており、議論は深まっていない。
 軽減税率の導入に必要な財源は1兆円。このうち確保できているのは、医療・介護・保育などの自己負担総額に上限を設ける「総合合算制度」の導入見送りで得られる4000億円のみ。政府・与党は2016年度末までに軽減税率に必要な安定財源を確保する方針を掲げており、残り6000億円については見通しが立っていない。
 民主党は軽減税率のために社会保障財源が削られる可能性があるとして連日追及している。しかし、安倍晋三首相は「必要な社会保障費を切ることはしない。6000億円の安定的な財源はしっかり確保していく」と抽象的な答弁を繰り返すばかり。「現時点では具体的な措置内容が念頭にあるわけではない」とも語り、今後検討していく方針を示している。
 これに関し、首相は16年度予算案で見積もった一般会計の税収は安倍政権誕生前の12年度予算案より21兆円増加していることから、税収増の一部を安定財源とみなす考えを示唆した。月内に経済財政諮問会議を開き、議論を始める方針だ。
 また、安定財源の候補として新たな増税や歳出カットも検討される見通しだ。ただ、国民に痛みを求めることになるため、具体的な検討は参院選後に先送りする方針だ。参院選前の明示を求める民主党などを尻目に、政府高官は「1年かけてゆっくり考えればいい」と語った。


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<タックスワンポイント>

三世代同居リフォーム  税額控除が可能に

 総務省統計局の資料によると、築25年以上の住宅は全体の52%を占めるという。その内、木造住宅の割合は59%であり(2010年時点)、国土交通省の定義する木造住宅の耐用年数が22年であることを考慮すると、全面的な建て替え、もしくは大規模なリフォームを必要とする住宅が相当数に及ぶことが推測される。またライフスタイルの変化や家族の事情に合わせて二世帯や三世帯の同居に対応する改築も増えていくことは間違いないだろう。
 昨年末に決定した16年度税制改正大綱では、住宅を三世代同居のために改修工事をすると所得税が軽くなる特例が登場した。16年4月1日~19年6月30日までに台所や浴室、トイレ、玄関などを増設して、工事費用(相当額)の合計額が50万円を超える工事が対象となる。
 所得税額から控除される額は、住宅ローンを利用した工事費用(250万円限度)に相当する住宅借入金等の年末残高の2%と、それ以外の住宅借入金等の残高の1%の合計額だ。控除期間は5年で、最大控除額は62・5万円となる。
 また税額控除は住宅ローンを利用しなくても受けることができる。現金一括払いで、三世代同居改修工事をすると、工事費用相当額(250万円限度)の10%に相当する額がその年の所得税額から控除される。該当年の合計所得金額が3000万円を超えるときには控除制度が適用されないので注意したい。


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2016年1月15日 金曜日

Vol.0337

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国税庁16年度予算  国際化と消費税対策に新ポスト

 国税庁は12月24日に、2016年度の予算と機構についての概要を発表した。それによると、16年度の国税庁の予算は7034億6900万円で、15年度当初予算の7073億5100万から38億8100万円少なく、0・5%減った。15年度より金額が増加したのは、情報化経費、納税者利便向上経費、国際化対策経費などだった。
 また人員面では、海外取引の多様化や国際租税回避行為に対応するため、国税庁に「国際企画調整官(仮称)」の新ポストを増設する。また役職は新たに作らないものの、17年4月の消費増税と軽減税率導入への対策として、庁課税部課税総括課に「消費税軽減税率制度対応室(仮称)」を新設する。そのほかにも各地の国税局や税務署に国際税務専門官、主任国際情報審理官、国際情報審理官を増員するなど、国際化への対応を重要テーマとしてみていることが分かる。
 国税組織全体の定員は5万5666人となり、前年度より24人のマイナスとなった。


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<タックスワンポイント>

生産性向上設備税制  2016年度が税優遇ラストイヤー

 生産性を一定以上向上させる設備を新たに購入したときに税優遇を認める「生産性向上設備投資促進税制」が、2016年度を最後に廃止される。適用のハードルが低いことから多くの中小企業に利用されてきたが、15年末に決定した16年度税制改正大綱に、もともと設定されていた期限である17年3月末日をもって終了することが盛り込まれた。設備投資を考えている企業は、16年が税優遇のラストイヤーとなることを踏まえ、投資計画を立てていきたい。
 生産性向上設備投資促進税制は、業種や企業規模にかかわらず、機械装置から建物、ソフトウエアまで幅広い設備への投資を対象に税優遇を認めるものだ。設備ごとに申請できるA類型と、生産ラインやオペレーション全体を対象とするB類型の2種類があり、A類型は「機械装置」、一定の「工具」、「器具備品」、「建物」、「建物附属設備」、「ソフトウエア」のうち、(1)最新モデル、(2)年平均1%以上の生産性向上――を満たすものが対象となる。一方B類型は、「機械装置」、「工具」、「器具備品」、「建物」、「建物附属設備」、「ソフトウエア」のうち、投資計画における投資利益率が年平均15%以上(中小企業は5%以上)を満たすものが対象だ。
 A類型なら工業会、B類型なら経済産業局に申請して確認を受ければ適用を受けられる。優遇内容は、16年3月末までなら即時償却または取得価額の5%のまたは取得価額の5%の税額控除、ラストイヤーとなる16年4月から17年3月末までは50%の特別償却または取得価格の4%の税額控除が可能となる。中小企業はさらに「中小企業投資促進税制」による上乗せ措置が認められ、資本金3千万円超1億円以下の企業なら取得価格の7%、資本金3千万円以下の企業なら10%まで税額控除の対象となる。
 経産省の発表によると、制度開始から1年で同税制はA類型が11万5470件、B類型が4767件利用された。対象者となるための条件が「青色申告をしている法人・個人」のみで業種や企業規模に制限はなく、適用のハードルが低いことが理由だ。中小企業にも多く利用され、製造業を中心に、さまざまな業種で幅広く使われていることが特徴だ。
 同税制は、産業競争力強化法の一環として、企業の最先端設備や生産ラインへの投資を促進するための時限措置として創設されたもの。減税効果の高い制度は延長されることも多いが、同税制については「企業の投資判断の前倒しを促す」ためとして、期限通りに終了することとなった。


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2016年1月 8日 金曜日

Vol.0336

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財産債務調書スタート  狙われる富裕層の資産

 新年はさまざまな税制改正の内容が適用されるタイミングでもあり、前日までとは大きく制度が変わることもあるので気を付けたい。2016年1月1日から始まる新制度といえばマイナンバーが代表格だが、ここでは富裕層に大きく関係する「財産債務調書」制度について、内容をチェックしておきたい。
 一定以上の所得や財産を持つ人が提出を求められる保有資産の目録「財産債務明細書」が、16年から「財産債務調書」と名を変えて再出発する。国税庁が近年の重点施策として掲げる富裕層対策の一環として15年度税制改正に盛り込まれた。これまでの「明細書」より記載内容や提出の強制力を一層高めたものだ。
 従来の「明細書」では、年間の所得が2千万円超の人を対象として、10万円以上の財産や債務の細目や価額などを目録にして確定申告書に添付させるものだった。
 新たな「調書」では、これまで「所得2千万円以上」だった提出対象者が、「所得2千万円以上かつ、財産の価額が3億円以上か金融資産の価額が1億円以上」と狭まることになる。これまでは提出対象となっていても、今後は提出不要となるケースもあり得るわけだ。ただし提出対象者となったときには、「明細書」より、さらに具体的な資産の内容を記載せねばならない。これまでは「財産の種類、数量および金額」を記載すればよかったが、調書では、不動産、現金、預貯金、有価証券、貸付金などに加え、書画骨とうなどの美術品や貴金属類、リゾート施設の会員権なども対象となる。それぞれの財産について、事業用か否か、不動産の面積や戸数、有価証券の銘柄、価額、所在、などを詳細に記載しなければならない。株式や有価証券など利益がまだ実現していない財産については、見積価額として12月31日に決済したものとみなして算出する。その際に含み損があれば、ほかの財産との通算額から差し引くことができるという。記載を求められる内容がより詳しくなることで、これまでよりも具体的に、国が富裕層の資産状況を把握するようになるわけだ。
 またこれまでの「明細書」は誤記載や未提出に対しての罰則規定などがないことから、対象となっていても「提出したことがない」という人が多かった。そこで「調書」では提出率を高めるため、記載した財産について過少申告があった時に過少申告加算税を5%軽減し、逆に提出していなかった場合や記載されていなかった場合には5%加算するという特例措置が盛り込まれている。「アメとムチ」で提出率をアップさせようというのが狙いだ。
 財産債務調書の初回の提出期限は16年の3月15日だ。きたる確定申告期には、15年12月31日時点での財産状況について報告を求められることになるので注意したい。
 国税庁は近年、「富裕層」と「国外財産」を課題として挙げている。新たに始まる国外財産調書制度もその一つで、14年から始まった海外に保有する資産についての報告を義務付ける「国外財産調書」制度や、国外への資産移動を捕捉する「国外送金等調書」などと合わせて、富裕層の持つ資産への監視が強まっているのは明らかだ。こうした富裕層包囲網は16年から始まるマイナンバー制度なども組み合わせ、今後さらに厳しいものとなっていくことも予想される。新たな税制に対応した資産計画を立てる重要性がより増していくことは間違いない。


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ジュニアNISAが4月開始  18歳前の払い出し条件とは?

 NISA(ニーサ=少額投資非課税制度)の拡充とジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)の開始を踏まえ、国税庁はホームページ上に解説パンフレットや「Q&A」を掲載し、制度内容の周知を図っている。
 ジュニアNISAのQ&Aには、全30項目の質疑応答が掲載されている。
 ジュニアNISA口座には、18歳まで原則として株式・金銭の払い出しを受けられない「払出制限」が設けられているが、その例外をQ&Aで紹介。口座開設者が住んでいる家屋が災害で全壊、流失、半壊、床上浸水といった損害を受けたときや、口座開設者を扶養親族にしている人が親族のために支払った医療費が200万円を超えたとき、扶養者が配偶者と死別・離婚して12月31日に寡婦(夫)になったときなど全6項目のいずれかに当てはまるケースでは、非課税で払い戻しを受けられるとしている。
 ジュニアNISAは、0歳?19歳の人を対象に、年間80万円までの投資についての配当を非課税とする制度。非課税期間は通常のNISAと同じ5年間で、本人が未成年であるため、親や祖父母などが運用管理する。投資人口をさらに増やすとともに、高齢層が抱える資産を若年層に移転させるのが国の狙いだ。非課税措置の開始日は平成28年4月1日で、口座開設の申請手続きは同年1月にスタートする。
 また、NISAは、年間の投資上限枠が平成28年以降、100万円から120万円に引き上げられる。非課税口座開設のために金融機関に対して非課税適用確認書、住所証明書類、非課税口座開設届出書などの文書を提出するときに、これまで同様に氏名、生年月日、住所の提示に加え、マイナンバーを示さなければならなくなっている。政府はマイナンバーを利用した預貯金口座情報の捕捉を進める方針で、27年9月には預貯金口座と個人番号を紐付ける改正マイナンバー法が成立している。
 日本証券業協会が7千人を対象に行ったアンケート(27年11月発表)によると、NISAを「口座開設済み」「内容理解済み」「聞いたことがある」と答えた人は全体の51・4%だった。認知度はまだ低い状態で、国はNISA拡充とジュニアNISA開始に合わせて制度普及を加速させたい思惑がある。資産運用会社の野村アセットマネジメントは、ジュニアNISAの初年度の利用は約150万口座になると見込んでいる。


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