タックスニュース

2016年2月26日 金曜日

Vol.0343

<タックスニュース>

GPIFのバクチが大負け  安倍首相「利益出なければ年金減額も」

 「想定の利益が出ないなら当然支払いに影響してくる。その場合は給付額で調整するしか道はない」安倍首相は2月15日に開かれた衆院予算委員会で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が損失を出した際には、国民に支払われる年金額を減らすことで調整するという考えを明らかにした。
 GPIFは2014年、それまでの国債など比較的安全性の高い投資に重心を置いていた方針から、より高い収益性が見込める株式への配分を増やす方針へと転換した。少子高齢化が進むなか、これまでどおりの運用方針では将来の給付額を確保できなくなったことに加え、GPIFが持つ130兆円の巨大資産の一部を市場に回し、株高を誘導しようという意図もあったといわれる。
 しかしリターンの高い投資には、その分高いリスクが付いて回る。方針変更してしばらくは安定して収益を出していたものの、15年7~9月期には初めて損失を出した。損失額は7・9兆円に上り、方針見直し以降積み上げた12兆円のうち6割以上を失ったことになる。
 さらに16年の年明けからの世界的な市場の動揺で、株価はますます下落傾向にある。正確な額は発表を待たねばならないが、一説には直近3カ月で資産を10兆円近く減らしたとの見方もあるという。
 冒頭の首相の答弁は、民主党の玉木雄一郎議員が発した「GPIFで想定された運用益が出ないときには、年金が減額されることは否定しないか」という質問を受けてのものだ。首相は「利益が出ないなら支払いに影響してくる」と答えた。原資がなければ予定通りの給付ができないのは当たり前だが、首相の口から改めてはっきり言われることは相応の反響を呼んだ。
 首相はその後、「利益が出るかは非常に長いスパンで見るものなので、その時々の損益が直ちに年金に反映されるわけではない」と続けた。その言葉通り、運用のマイナスはあくまで短期的な結果に過ぎない。長いスパンで見れば、利益が出ることもあるし損失が出ることもあるだろう。事実、今回の約10兆円と見込まれる損失を含めても、運用方針を改めてからGPIFの累計運用益はプラスとなっているのだ。だがそれでも、国民から預かった年金積立金の運用姿勢として正しいのかは疑問が残る。
 今のままでは近い将来に社会保障制度が立ちゆかなくなるのは避けられない事実だ。これまでの人口増、経済成長に依拠したシステムである以上、今後同じ考え方で維持することに無理があるのかもしれない。しかし、だとすれば最優先でやるべきはリスクを抱えた一か八かのギャンブルに賭けることではなく、社会保障制度そのもののあり方を根本から見直すことではないだろうか。政府が株式投資というギャンブルに負けたとき、傷を負うのは他でもない国民だ。


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<タックスワンポイント>

私立幼稚園の保育料は公立の3倍!  1人最大30万円を補助

 幼稚園の事情は地域によって違いがあるが、いまや公立の幼稚園に子どもを入園させるのは至難の業といっていい。文部科学省の統計によると、全体の8割は私立の幼稚園に通っているという。財政難を理由に、さらに公立幼稚園を廃止する方向で検討している自治体もある。大阪市は市内約60ある市立幼稚園を2020年までに全廃する方針を示している。福岡市も「民間が担うことができるものは民間に委ねる」という考えに立ち、市立幼稚園を廃園する方向だという。東京都でも大田区や世田谷区が廃止の方向で動いている。
 私立幼稚園は公立幼稚園より保育料がはるかに高額だ。幼稚園は満3歳から小学校就学までの幼児を教育する施設のことを指すが、文部科学省の「平成24年度子どもの学習費調査」によると、公立幼稚園3年間の保育料が約69万円であるのに対し、私立幼稚園は約146万円となっている。私立幼稚園は公立の約2倍の費用が必要だということだ。私立のなかには入園料だけで10万円以上かかる幼稚園もあり、公立とくらべて3倍以上にのぼることも考えられる。
 そこで利用したいのが「私立幼稚園就園奨励費補助金」という制度だ。年間最大で約30万円補助され、所得や子どもの数によって金額が変わってくる。東京・練馬区を例に見てみたい。階層区分が4で、3人とも私立幼稚園に通っていたとすると、長男が6万2200円、次男が18万5000円、3男が30万8000円で、総額55万5200円補助されることになる。
 自治体によって支給基準が違っているので、各自治体に問い合わせることをお勧めしたい。


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2016年2月19日 金曜日

Vol.0342

<タックスニュース>

GPIF、株式の自家運用見送りへ  国家の企業支配に懸念

 厚生労働省の社会保障審議会年金部会は2月8日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による株式の自家運用を認めないことで意見が一致した。公的機関が企業の株式を取得して議決権を得ることに対して、国家の企業支配につながるとの懸念が払拭されなかった。
 現在GPIFは、資産運用会社などの仲介を通して投資運用を行っている。これに対し、ワンクッションを挟むことで機動性に欠けるとの観点から、規定を見直し、GPIFが直接投資運用を行えるようにすべきとの声が挙がっていた。自家運用に踏み切れば委託料を抑えることができ、収益性も上がるとの考えもあった。
 賛成派は、銘柄を選んで投資する「アクティブ運用」については認めず、日経平均株価などに連動した「パッシブ運用」での自家運用を解禁することを主張したが、大多数の委員は否定的な見方にとどまった。140兆円を抱える巨大ファンドであるGPIFは、それ自体がすでに株価そのものに影響を与えてしまう市場の"クジラ"であることから、影響力の大きさを懸念したかたちだ。
 またGPIFは2015年秋に株式運用によって3カ月で8兆円の年金積立金を失っており、16年1月からの世界的な株式市場の混乱もあいまって、株式を運用すること自体への不安も解禁賛成派の主張を鈍らせた。


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<タックスワンポイント>

高額な不妊治療  保険商品で負担軽減

 金融庁が不妊治療にかかる費用をカバーする保険商品を2016年春にも解禁する方針を固めた。政府の1億総活躍国民会議は15年11月、不妊治療支援の拡充を提言したことから、保険商品の販売を容認することになった。病気やけがの治療に備える医療保険の特約として付加し、加入後に不妊症と判明すれば保険金を支払う形が想定されるという。
 とかく不妊治療は高額で、30代の夫婦の平均で130万~140万円、40代の夫婦の平均では300万円を超えるというデータもある。健康保険は「疾病・負傷」について給付を行うことから、これに該当しない不妊治療には適用されず、高額となる体外受精なども含めて全額自己負担となるからだ。
 今回の金融庁の解禁は医療保険の特約であることから、どうしても事前に保険に入ることができる経済的余裕のある人のみが対象になることが予想される。経済力によって不妊治療を受けられるかどうかが決まるようになれば、新しい命が貧富の差で選別されることにもつながりかねない。憲法14条の「法の下の平等」に抵触することも考えられる。不妊治療について、国は民間任せにせず、しっかり公平にカバーできる制度の構築に着手すべきだ。


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2016年2月12日 金曜日

Vol.0341

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どこまでが外食?  社員食堂は軽減に含まれず

 政府は2017年4月の消費税率10%への引き上げ時に導入する軽減税率制度について、適用対象外となる「外食」の線引きルールを決めた。ルールにのっとり、学校給食は外食には含めず、軽減対象とする一方、社員食堂や学生食堂は通常のレストランなどと同様、対象から除外される。
 政府・与党は昨年末にまとめた税制改正大綱で、酒類と外食を除く食品全般に軽減税率を適用し、税率を現行の8%に据え置く方針を決めた。しかし、外食については、既存の法律に定義がなく、その線引きが課題となっていた。
線引きルールは2月から国会で審議入りする16年度税制改正関連法案に盛り込まれた。
 法案では、定義があいまいな「外食」の用語の使用を回避。そのうえで、食品が軽減税率の対象外となるケースについて、(1)飲食店業などを営む者が行う食事の提供、(2)客が指定した場所で行う加熱、調理または給仕などの役務を伴う飲食料品の提供――とした。
 (1)については注釈で「テーブルや椅子など飲食用の設備のある場所で飲食料品を飲食させる役務の提供」と補足説明し、「持ち帰り」は含まないと付記した。つまり持ち帰りには軽減税率が適用される。(2)についても例外となる軽減対象を挙げたが、法案で示されたのは老人ホームのみ。財務省は与党に対し「学校給食」も該当すると説明した。
 老人ホームや学校給食を軽減対象とした理由に関し、財務省は「生活を営む場所において他の形態で食事をとることが困難と考えられる」と説明している。社食や学食が対象外なのは弁当を持参したり、外出して食事したりすることも可能なためだ。
 法案では、老人ホーム以外の軽減対象について「生活を営む場所として政令で定める施設において行う政令で定める飲食料品の提供」と抽象的に表現された。「政令」は法案が成立する見通しの今春ごろに改めて出される予定。外食の線引きが紛らわしい事例は1千件を超えるとされており、線引きをめぐる論争は今後も続きそうだ。


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<タックスワンポイント>

確定申告シーズン到来!  損益通算をお忘れなく

 確定申告のシーズンがやってきた。確定申告期に自分の所得がはっきりする人は多い。
 ひと口に「所得」といっても10種類あり、それぞれ計算方法が異なる。人によっては「不動産所得は黒字だけど、事業所得は赤字」というように損益にばらつきが出るが、それに一喜一憂するのではなく、余計に税金を納めることのないよう、ひとつの所得の赤字をほかの所得の黒字と相殺できる「損益通算」をしておく必要がある。
 赤字が出たときに損益通算できるのは、(1)事業所得、(2)不動産所得、(3)総合課税の譲渡所得、(4)山林所得――の4種類。一定の順序で損益通算が可能となる。不動産所得の金額を計算したときに生じた損失額のうち、生活に通常必要とされない別荘などの資産の貸付に関する損失や、土地取得のための負債の利子相当額などは、損失がなかったとみなされてほかの所得からの控除はできない。
 所得金額の計算は暦年計算で、その年の損失金額は翌年以後の所得金額の計算に影響しないのが原則だ。しかし、例外的に損益通算した後の各所得の合計が赤字だったときに、翌年以後3年は赤字を繰り越して所得から差し引くことが認められている。白色申告では翌年以降の所得から控除できないので注意したい。
 繰越控除が利用できる損失には、損益通算後の所得合計が赤字だった「純損失」と、雑損控除が原因でその年の所得が赤字だった「雑損失」がある。これらが認められるためには損失用の確定申告書を期限内に提出し、損失が生じた年から毎年継続して確定申告する必要がある。


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2016年2月 5日 金曜日

Vol.0340

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金融機関への監督強化  適切な評価に基づく融資促す

 金融庁は2015年12月に立ち上げた「金融仲介の改善に向けた検討会議」(座長=村本孜・成城大学社会イノベーション学部教授)の初会合の議事要旨をこのほど公表した。地域金融機関と融資先との意識のズレなどを指摘する厳しい意見が続出。金融庁は、企業の事業内容や成長性への適切な評価に基づく融資を促して地域を活性化するため、金融機関への監督を強化する方針だ。
 会議は、増田寛也・東京大学公共政策大学院客員教授や、冨山和彦・経営共創基盤代表取締役CEO、鹿児島銀行や山陰合同銀行で社外取締役を務める多胡秀人氏、国有化当時の足利銀行頭取を務めた池田憲人氏らで構成。初会合の議題は、地方創生や一億総活躍社会の実現に向けた金融機関の課題、金融行政の在り方などだった。
 委員らは「地域密着型金融のビジネスモデルを標榜しながら、矛盾する行動をとっている」「質の高い経営アドバイスより貸出増や商品販売に汲々としている」などの問題点を指摘。「融資先のオーナーから経営課題を聞いて答えられないと困るのであえて聞かないという地方銀行もある」との意見も出た。
 一方、会議では全国の地域金融機関の融資先1000社に対する金融庁ヒアリングの中間報告(318社)も示され、過半数の企業が担保や保証に頼った融資姿勢に「改善が見られない」と回答していることが報告された。銀行には自社や取引先の業界動向に関する情報を求めているのに、実際に提供されるのは世界経済や地域の情勢、金融商品の紹介などが多く、企業のニーズと乖離していることも示された。
 人口減少で将来的に収益基盤の先細りが懸念される地銀が少なくない中、金融庁は融資の金利競争に走る各行の姿勢を問題視。より事業の成長性を重視した柔軟な金融仲介への取り組み度合いを測るための数値指標を新たに作るなどし、融資姿勢の抜本的な転換を迫っていく考えだ。
 ただ、地域金融機関の中には「『かつてリスクを取って貸した銀行が不良債権問題で苦しんだ』という考えが染みついているところも少なくない」(金融庁幹部)。意識改革がどこまで進むかは予断を許さない。


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高額介護サービス費  所得に応じて負担の上限を設定

 総務省統計局の2015年9月末のデータによると、65歳以上の人口は3384万人、総人口に占める割合は26・7%で、人数、割合ともに過去最高を記録した。また80歳以上の人口が初めて1000万人を超えた。そして65歳以上のうち約550万人が、公的な介護保険の要介護(要支援)認定を受けている。
 認知症患者の医療や介護の費用、家族らによる日常的なケアなど、認知症に関わる社会全体の負担(社会的コスト)は年間約14・5兆円に上り、その4割は家族の介護負担が占めていると、厚生労働省研究班では推計している。
 そこで、介護サービス利用者の費用負担を少しでも軽減するために知っておきたいのが「高額介護サービス費支給制度」だ。介護保険を利用すると誰もが定率1割の費用を負担しなければならないが、この負担額が一定額を超えた時、申請により自治体から払い戻される制度である。ただし、住宅改修費や福祉用具購入費、ショートステイを含む介護保険施設での食費や居住費などは対象外となる。
 計算方法は、1人単位ではなく世帯単位で計算されるので、世帯に複数の要介護者がいる場合は合算することができる。支給額は収入の多い順に区分され、「負担の上限額」を超える介護費が支給される。


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