タックスニュース

2016年9月30日 金曜日

Vol.0371

<タックスニュース>

三菱自の追加税額7億円  「故意・重過失」で異例の代理納税

 燃費データ不正の露見が相次ぐ三菱自動車。燃費性能の訂正でエコカー減税の区分変更が生じ、財務省や総務省から自動車取得税などの追加納税を迫られているが、8月末に行った軽自動車より大きな普通車8車種の燃費訂正に伴う追加納税額は7億円程度になる見通しだ。
 高市早苗総務相が9月6日の閣議後の記者会見で明らかにした。三菱自などによると、今回の燃費訂正によりエコカー区分が変更になるのは小型車「ミラージュ」、多目的スポーツ車(SUV)「RVR」とSUV型ミニバン「デリカD:5」のガソリン仕様車の計3車種で、対象台数は計約2万5000台。総務省によると自動車取得税で5億円、自動車税で2億円程度の納税不足が見込まれる。納税不足分の支払いは通常なら対象車を購入した顧客に義務が生じるが、今回は「三菱自による故意・重過失の違反」(国交省幹部)という特殊事例であることから、三菱自が顧客の手間を最小化する形で代理納税する方針。
 三菱自は追加納税負担とは別に、8車種の所有者に1台当たり3万~10万円の賠償金も支払う方針。追加納税分を含む三菱自の8車種関連損失は70億円規模に上る見通し。
 三菱自は、一連の燃費不正問題の発端となった「eKワゴン」など軽自動車4車種(「デイズ」など日産自動車への供給分を含む)計62万5000台の所有者に対しても、保証金の支払いやエコカー減税追加納税分の代理納税を行う方針を打ち出している。軽と普通車を合計した保証・賠償金額やエコカー減税追加納税額は総額600億~700億円規模の巨費となる見通しだが、三菱自にとってそれらの負担額よりも痛いのは、8月末の追加訂正により自社で生産・販売中の全11車種のうち、正しい燃費だったのはガソリン仕様のアウトランダー1車種のみとなったことに伴うブランド価値の失墜だ。
 全国の三菱系販売店は「割安な特別装備車を用意しても顧客に見向きもしてもらえない」(関東地方の販売店員)状況に陥っており、「今買いに来るのは強行に値引きを求めてくる顧客か、三菱グループの従業員か取引先」(同)くらいしかいない。販売不振が続いた場合、結果的に国庫や地方地自体に入る自動車取得税や重量税、自動車税といった自動車関連税収が、かえって目減りする懸念も出ている。


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<タックスワンポイント>

売上や原価が確定していない!  見積金額により節税になることも

 商取引上、取引先に商品を引き渡した時点ではまだ販売価額が確定していないことがある。決算を迎えて売価が確定していないのであれば、その時点での売価を適正に見積って、売上に計上しなければならない。その後、確定した売価と見積りの売価が異なってしまったときは、確定した時点の事業年度に差額を修正する。見積売価を低めに設定して売上が計上されていれば、結果的に収益の一部を翌期に繰り延べることになる。
 一方で、売価は確定していても、売上の原価となる費用が決算日までに確定していないこともある。この場合も原価を適正に見積って売上原価を計上しなければならない。確定した原価と見積りの原価が異なるときは、その確定した事業年度に差額を修正する。見積原価の設定によっては結果的に節税につながることもある。ただし、見積りがあまりにも現実とかけ離れていると利益調整とみなされてしまうこともあるので、注意が必要だ。


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2016年9月23日 金曜日

Vol.0370

<タックスニュース>

訪日外国人の酒税免除へ  酒蔵ツアーなど地方振興を後押し

 国税庁と観光庁は、訪日外国人観光客が酒蔵やワイナリーなどで酒類を購入する際に酒税を免税する制度を設けるよう2017年度税制改正要望に盛り込んだ。免税して買い求めやすくすることで、酒蔵巡りなど地方の観光振興につなげるなど、日本の酒類に対する認知度を高めるのが狙い。
 訪日外国人観光客向けに消費税抜きで商品を販売できる現行の免税店制度を活用し、免税店制度を使える酒蔵などでは消費税に加えて酒税も抜いて買い物ができるようにする。地方の観光振興が主目的のため、ドラッグストアなどで酒類を購入しても酒税は免税されない。対象の酒蔵などでは客はパスポートの提示や、購入した商品の内容などを記した書類へのサインなどが必要。買った酒類は出国するまで飲んではいけない。
 日本酒だけでなく焼酎やワイン、ウイスキー、ビールなども対象にする見込み。日本酒の酒税は4合瓶(720ミリリットル)が86・4円、一升瓶(1・8リットル)は216円と低めだが、一升瓶で酒税が450円の芋や麦などの焼酎や301円(700ミリリットル)のウイスキーなどはお得感がありそうだ。
 16年度の日本産酒類の輸出額は前年度比33%増の約390億円になり、4年連続で過去最高を更新するなど人気は上昇中だ。訪日外国人観光客も15年度は初めて2000万人を突破。政府の成長戦略でも酒蔵を巡る「酒蔵ツーリズム」を推進する方針が示されている。ただし、訪日外国人観光客を対象に酒税を免税すると約5000万円の減収になるとみられるため、政府・与党は年末に向けて免税によって訪日外国人観光客の消費促進が見込まれるかどうかなどの議論を進めるとみられる。


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<タックスワンポイント>

配偶者はほかの相続人より相続税がオトク  申告期限までの遺産分割が必要

 被相続人の配偶者には、「法定相続分相当額」と「1億6千万円」のうち、どちらか高い金額までは相続税の対象にならない軽減措置がある。
 相続税の申告書に、遺言書の写しや遺産分割協議書の写しといった、配偶者の取得した財産が分かる書類を添えて提出する。相続税の申告後に行われた遺産分割に基づいて税額軽減を受けるときは、分割成立日から4カ月以内に更正の請求をする。
 なお、相続税の申告期限までに分割されていない財産は原則として税額軽減の対象にならないが、申告期限から3年以内に分割するのであれば、事前に「申告期限後3年以内の分割見込書」を申告書に添付すればよい。
 配偶者の取り分をほかの相続人より大幅に増やしたうえで軽減措置を使えば、その時点で納める相続税額を減らすことができる。しかし、その配偶者が死亡したとき(第二次相続発生時)に掛かる相続税額が高額になってしまうことには注意しなければならない。


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2016年9月16日 金曜日

Vol.0369

<タックスニュース>

政府が導入を検討  夫婦控除で"壁"は破られるのか

 配偶者の収入が一定以下の場合に控除を認める配偶者控除の見直しをめぐり、政府は夫婦合算の所得から一定額を控除する「夫婦控除」の創設を検討していることが分かった。配偶者の収入が103万円を超えると逆に手取りが減るという"壁"を解消しようとするものだが、世帯によっては今よりも税負担が増すことや、内縁関係の夫婦にどう対応するかなど課題も多い。長く続いてきた配偶者控除見直しの議論に答えは出るのだろうか。
 配偶者控除は、配偶者(ここでは妻とする)の収入が38万円以下であれば、夫の所得から控除を受けられるという制度だ。この38万円に給与所得者が全員受けられる控除65万円を足した103万円を年収が超えなければ、夫の所得から38万円を差し引ける。この103万円を超えないようあえて働く時間を減らす人が多いことが「103万円の壁」と呼ばれるゆえんだ。政府はこの壁が女性の社会進出を阻害する要因になっているとして制度の見直し議論をこれまで続けてきた経緯がある。
 政府が検討する「夫婦控除」は、現行の配偶者控除を廃止し、その代わりに夫婦の所得を合算した上で一定の額を控除するというもの。具体的な控除額などはまだ示されていないが、所得には上限を定めて一定以下の収入の夫婦に限るという。経済財政諮問会議では民間議員から年内に改革の方向性を示すよう希望があり、安倍首相は「多様な働き方実現に向けて、年度内をめどに実行計画を策定する」と答えた。
 新制度のメリットとして、政府は103万円の壁を気にせずに働く配偶者が増えるという点を挙げる。だが夫婦控除は確かに配偶者に課せられた壁を取り払うかのようにも見えるが、結局夫婦合算での所得を計算する際に、控除が受けられるよう所得調整が行われることに変わりはない。
 また配偶者の就労を阻害している要因の一つには、収入が130万円を超えたら社会保険料が自己負担となる「130万円の壁」もあり、配偶者控除だけを見直しても自由な働き方の選択につながるかは甚だ不透明だ。他にも、結婚せずにいる内縁関係の夫婦への対応をどうするかという問題もある。
 さらには現行の103万円基準をもとに多くの企業が「配偶者手当」の給付条件を103万円としていることもある。税制面だけでなく、民間の協調した取り組みがなければ、103万円の壁解消は単なる「絵に描いた餅」で終わってしまう可能性が高いだろう。
 政府は配偶者控除見直しの理由を「自由な働き方を選択できるように」とは言うものの、夫婦控除の対象が専業主婦や年収を低く抑えているパート主婦であることからも分かるように、安倍政権の掲げる「一億総活躍社会」実現に向けた政策の一環と言える。
 「夫婦控除」という名前からは、一見すれば共働き世帯全体を応援するものに見えそうだが、適用に当たっては所得上限が求められていることから分かるように、すでに103万円の壁を気にせず働いている共働き世帯にとっては何の負担減にもならない。また具体的な上限は分からないものの、現在配偶者控除を適用している多くの世帯にとって実質的な増税となる可能性も十分にあるだろう。夫婦控除が「最適解」なのか議論が尽くされるべきだ。


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<タックスワンポイント>

マイホームの売却時に3千万円の所得控除  別荘や仮住まいは特例の対象外

 不動産の売却で得た金銭には譲渡所得として所得税が掛かるが、それまで生活していたマイホームを売ったときには、譲渡所得から最高で3千万円を控除できる。その時点で住んでいなくても、住まなくなった日から3年目の年末までに売れば控除可能だ。
 夫婦共有のマイホームであれば、それぞれの共有持分に応じて譲渡所得を計算して控除する。このとき、夫婦それぞれにつき3千万円の枠を使うことができる。
 マイホームといっても、別荘のように主に趣味、娯楽、保養のために持っている家屋を売ったときには特例は利用できない。また、控除を受けることを目的に入居したと税務署に判断されたときも特例の対象外。居住用家屋の新築期間中の仮住まいの家屋など一時的な目的で入居した家屋を売ったときも適用できない。
 確定申告のときに特例の適用を申請する。確定申告書には、譲渡所得の内訳書と、マイホームを売却した2カ月後に交付を受ける除票住民票または住民票の写しを添えて提出する。
 なお、震災で滅失した家屋で適用する場合、原則は住まなくなった日から3年目の年末までに売ることが適用条件だが、東日本大震災の被災者は、「災害があった日」から7年後の年末までに売れば特例を使うことができる。


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2016年9月 9日 金曜日

Vol.0368

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相続時の上場株式  金融庁が9割評価を要望

 金融庁が2017年度の税制改正要望で上場株式の相続税評価の見直しを求めた。相続してからの価格変動リスクを考慮して、相続時の時価の90%程度に割り引いて評価することを適当としている。不動産など他の資産と比べて不利になっている現状を解消して、株式投資への資産の流れを促したい考えだ。
 現行制度では、上場株式は原則として相続時点の時価で評価されている。一方で、土地は公示地価の80%程度、建物は建築費の50~70%程度が相続税の評価額となっている。実際の取引価格にばらつきがあり、路線価などの算出頻度も少ないことから、価格変動リスクがあると判断されているためだ。
 ただ、上場株式も、相続時から遺産分割協議などを経るまでの一定期間譲渡できないのにもかかわらず、市場の急激な変動で価格変動リスクにさらされるケースも多い。上場株価は、リーマン・ショック時は約22%、東日本大震災時は約17%下がったとし、金融庁は10%程度割り引いて評価することが適当と試算している。
 相対的に株式の相続税負担が重いため、世間には上場株式を売って不動産を購入するなどの事例もあり「投資家の株式離れが助長されている」という声もある。政府が「貯蓄から投資」への流れを政策対応で加速する中で、税制面でも環境を整えて上場株式への投資を増やしたい考えだ。
 ただ、金融庁は16年度税制改正要望でも上場株式の評価額を時価の70%まで下げるよう求めたが導入を見送られた経緯がある。政府・与党には「株式は時価評価があくまで基本」との意見も根強いからだ。金融庁は引き下げ幅を圧縮して理解を得たい考えだが、年末の税制改正大綱の策定に向けてはなお曲折がありそうだ。


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廃車時には自動車重量税の還付手続きを  解体届出と同時に申請

 解体届出と同時に申請自動車の適正なリサイクルを促進するための法律「自動車リサイクル法」に基づき、マイカーを廃車にしたときには、自動車重量税の還付を受けられる。
 還付申請は、ディーラーなどの引き取り業者から自動車が解体された旨の連絡を受けた後に行う。還付申請書は「永久抹消登録申請」または「解体届出」といった書類と一体になっており、納税者は運輸支局にそれらの書類を一括で提出することで、税務署に改めて申請する必要がなくなる。所轄税務署は還付申請書を運輸局から引き継ぎ、2カ月半ほどの審査の後、自動車ユーザーは重量税の還付を受けられる。
 自動車重量税は車両の「重量」に応じて課税額が決まり、同じ重量でもエコカーであれば減税される税金で、還付額は車検の残存期間に応じて決定され、その期間が1カ月未満だと還付を受けられない。
 なお、自動車リサイクル法では、解体後に残るごみ(シュレッダーダスト)、エアバッグ、フロン類の引き取りやリサイクルを自動車メーカーや輸入業者に義務付けている。そのための費用を実質的に負担しているのは車のユーザーで、購入時点で「リサイクル料金」として支払わされ、廃車になるまで資金管理団体(自動車リサイクル促進センター)に預けていることになる。
 自動車は鉄やアルミなどの金属が多く使われていることもあり、リサイクル率が比較的高く、総重量の8割は加工によって再び使うことができる。しかし、1年あたり300万台以上が廃車になっているなかで、残り2割のシュレッダーダストの量は非常に多く、ごみの適正な処分は国や自治体にとって大きな課題となっている。


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2016年9月 2日 金曜日

Vol.0367

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NISAの長期積立枠を新設へ  コツコツ型の若者を狙い

 政府はNISA(少額投資非課税制度)について非課税期間を大幅に延ばした新たな積立枠を設立する検討に入った。利用が伸び悩んでいるNISAをテコ入れすることで貯蓄から投資への流れを進めて、経済成長につなげたい考えだ。金融庁が月末の税制改正要望で公表する方針だが、政府内には慎重意見も根強く具体化に向けては調整が難航する可能性もある。
 2014年1月に始まったNISAは、年間120万円を上限として株式や投資信託の売却や配当での利益が5年間非課税となる制度。個人資産を預金から投資に促して経済を活性化させる狙いがある。ただ、利用者の半数以上を60代以上が占めるなど若年層への浸透が課題となっていた。
 このため、金融庁は現行の5年間を大幅に延長した新たな枠を新設する方針。非課税期間は20年程度とすることで調整している。その代わり、1年間に利用できる金額は60万円以下とする。利用者は現行制度か新設する枠かのいずれかを選択することになる。「少額でもこつこつ長期的に積み立てたい若年の新規利用者を掘り起こす」(政府関係者)のが狙いだ。
 政府は8月2日に閣議決定した経済対策で、NISAについても「少額からの積立・分散投資の促進のためのNISAの更なる改善・普及」と明記しており、制度設計の具体化を進めていた。ただNISAの拡大は税収減にもつながりかねず、財務省などには慎重意見もある。年末の税制改正に向けて金融庁と財務省、与党の議論の行方が注目される。


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取引先への祝い金支出は寄付金? 交際費?  金銭の贈与は実態で判断

 取引先の業務拡大や新店舗のオープンといった慶事に伴い、お祝い金を贈るときがある。この祝い金は、税務上では「寄付金」ではなく、「交際費」として処理する。
 交際費は、得意先への接待、供応、慰安、贈答などの行為のための支出をいう。一方の寄付金は、金銭、物品などの経済的利益の贈与、あるいは無償の供与のことだ。この原則を基に、具体的な支出目的や事業との関連性の具合に照らし合わせて判断する。冒頭のケースでは、現金を贈与する行為ではあるが、事業上の付き合いのための取引先への支出であることから、税務上は寄付金ではなく交際費として処理する。
 寄付金と交際費には損金算入限度額がそれぞれに定められていて、控除制度も異なる。その区別を誤ると税額が本来と違ったものになってしまい、税務調査で問題点を指摘されるおそれも出てくる。しかし、このふたつの項目は間違えやすい。そのため、国税庁はウェブサイト上に「交際等と寄附金との区分」といったコーナーを設けてその区別の仕方を解説している。
 なお、社会事業団体や政治団体に対する拠出金、神社の祭礼の寄贈金など、事業と関連がない相手への金品の贈与は原則、寄付金となる。


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