タックスニュース

2016年11月25日 金曜日

Vol.0379

<タックスニュース>

所得拡大促進税制  前年比2%賃上げで優遇2倍

 政府は、従業員の賃金を上げた企業に税優遇を認める所得拡大促進税制で、前年度から2%以上賃上げした中小企業に限って税優遇を現行の2倍に引き上げる方針であることが明らかとなった。中小企業に賃上げを促すため、政府はこれまで同税制の優遇内容を現行の2倍に引き上げることを検討していたが、税収減などを考慮し、大きく賃金を引き上げた企業とそうでない企業に差を付けることとした。
 所得拡大促進税制は、従業員への賃金を増額した企業が、その支給増加額の10 %について法人税から税額控除できるものだ。2018年3月末までの時限措置で、(1)給与の増加率が2012年度と比較して3%以上であること、(2)増額した年の給与支給額が前年度の給与支給額を上回っていること、(3)増額した年の1カ月あたりの平均給与支給額が前年度の平均給与支給額を上回っていること――を要件に、税額の2割を上限として税負担を軽減させることができる。
 政府が検討しているのは、上記3条件を満たした上で、さらに「従業員1人当たりの平均給与額が前年度から2%以上増加していること」を満たせば、税額控除額を支給増加額の20%に引き上げるというもの。税優遇が2倍に増えることになる。見直しは年末にまとめる17年度税制改正大綱に盛り込まれる見通しだ。


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<タックスワンポイント>

国外居住親族の確認  今年の年末調整から手間が増大

 今年の年末調整事務では、社員が適用する扶養控除、配偶者控除、障害者控除、配偶者特別控除の対象親族が国外居住者(日本の非居住者)であるなら、「親族関係書類」や「送金関係書類」を社員から受け取る必要がある。本来は控除対象でない人を対象親族として報告するケースが相次いでいたため、海外に住んでいる親族の確認方法が厳格化されたものだ。
 「親族関係書類」と「送金関係書類」は、親族が本当に社員(国内居住者)と同じ家計で生活し、送金がされているのかを確認するためのもの。親族関係書類は、戸籍の附票の写しや親族のパスポート、親族の氏名・住所・生年月日が記載された、外国の政府や公共団体が発行した証明書類を指す。送金関係書類は、金融機関が行う為替取引で社員から親族へ支払いが行われたことを示す書類か、クレジットカード会社が発行する、親族が商品を購入し、購入代金に当たる額を居住者から受け取ったことを示す書類などが該当する。
 海外に扶養親族を持つ人が扶養控除や配偶者控除を受けるには、確定申告や源泉徴収、年末調整のときにこれらの書類をそろえて提出しなければならない。書類が外国語で作成されているのなら、訳文を用意して提出する。書類をそろえる手間は本人が負うが、源泉徴収や年末調整をするのは会社だ。内容に不備や虚偽記載があると、本人だけでなく会社も提出者としての責任を問われるおそれがある。
 会計検査院の調査によると、扶養控除額が年間300万円以上と多額だった人のうち、海外で扶養している親族も扶養控除の対象としていた人は全体の9割を超え、また7割近くの人が所得を上回る控除を受けて所得税を納めていなかった。
 扶養控除は、(1)配偶者以外の親族、(2)納税者と同じ家計で生活していること、(3)年間の合計所得金額が38万円以下、(4)16歳以上――の要件を満たす人が被扶養者になる。このうち(2)については、一緒に住んでいなくても、生活費などの送金記録があれば同じ家計で生活しているものと判断される。だが検査院の調査では、続柄証明書や送金証明書が税務署に提出されていなかったり、提出されていても控除対象扶養親族の生存の有無や住所が確認できなかったりする事例が多く見つかったため、平成27年度税制改正で、海外に住んでいる親族の有無を確認する方法が厳格化された。


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2016年11月18日 金曜日

Vol.0378

<タックスニュース>

マイナンバーを年金に紐付けてホントに大丈夫か?  昨年に情報漏えいしたばかり

 国民一人ひとりに付与された個人番号(マイナンバー)を、2017年1月から日本年金機構の持つ年金情報に紐付けることが決まった。11月8日に政府が閣議決定した。本来は16年1月の制度運用開始と同時に紐付けられる予定だったが、15年発生した年金機構からの大規模な個人情報流出に伴い、凍結されていたものだ。
 政府は閣議で、日本年金機構が流出問題以降に進めていたサイバー攻撃への対策や、個人情報管理の体制が整ったとして、同機構がマイナンバー情報を利用することを認める政令を決定した。今後、機構は基礎年金番号とマイナンバーを紐付けるための作業を進め、17年1月から運用を開始する。マイナンバーが紐付けられると、年金に関する手続きの際にこれまでのように年金手帳を持参する必要がなくなるという。
 マイナンバー制度を所管する高市早苗総務大臣は閣議後の会見で、「機構は昨年来、厚生労働省の指導のもとで業務改善の取り組みを行ってきた。個人情報保護委員会や内閣サイバーセキュリティセンターも監査を行い、対策が取られていることを確認して、今回の政令決定に至った」と胸を張った。
 しかし閣議では、年金情報とマイナンバーの紐付けにゴーサインを出す一方で、他の行政機関との情報連携については引き続き延期との判断を維持している。情報連携が解禁されればさまざまな行政手続が簡便になるが、政府はあくまで慎重姿勢を崩さなかった。かねてより"脇の甘い"年金機構との情報連携には他省庁が消極的になっているとの話もあり、そうした懸念を認めながらも重要な個人情報の運用を託した政府の決定には疑問の声も上がりそうだ。
 日本年金機構は15年、大規模なサイバー攻撃によって、基礎年金番号、氏名、生年月日、住所などの個人情報101万人分を流出させた。


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<タックスワンポイント>

セルフメディケーション税制  スイッチOTC薬は領収書に星印

 厚生労働省は、セルフメディケーション税制(スイッチOTC薬控除)の適用を受ける際に必要となる証明書類(レシートなど)の記載事項を、このほど薬局関係事業者に連絡した。2017年1月から同税制の運用が始まることに伴い、控除の対象となるスイッチOTC医薬品であることを証明する書類(領収書)が必要になる。
 この税制は17年1月1日から21年12月31日までの5年間に、自分や自分と生活している配偶者などがスイッチOTC医薬品を購入すると、年間1万2000円を超える部分(その金額が8万8000円を超える場合には、8万8000円)を限度にその年分の総所得金額等から控除できる。
 厚労省医政局経済課では、証明書類には(1)商品名、(2)金額、(3)その商品がセルフメディケーション税制対象商品である旨、(4)販売店名、(5)購入日――の明記が必要としている。
 またセルフメディケーション税制対象商品である旨の明記について、キャッシュレジスターが発行するレシートで対応する場合は、「★」などのマークを商品名の前に付け、対象の商品の合計額を分けて記載する。なお、必要事項が明記されていれば、キャッシュレジスター領収書か手書き領収書かは問わないという。


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2016年11月11日 金曜日

Vol.0377

<タックスニュース>

富裕層の海外資産3・2兆円  財調の罰則効果あるも氷山の一角

 富裕層が海外に持つ資産が総額3兆円を超えることを、国税庁が10月31日に公表した。この数字は、一定以上の資産を持つ人に提出を義務付ける「国外財産調書」のデータによるもの。同調書は不提出や虚偽記載に罰則があることから提出件数は徐々に伸びてはいるものの、財産を持っているにもかかわらず調書を出していない人も相当いることから、3兆円は"氷山の一角"に過ぎないというのが大方の見方だ。
 国外財産調書は、富裕層の持つ海外資産の把握と適正な課税を目的として、合計5千万円超の資産を海外に有している人に提出が義務付けられているものだ。国税庁がまとめた2015年分の提出状況によると、調書の提出件数は8893件で、総財産額は3兆1643億円だった。件数で前年より8・6%、価額で1・5%それぞれ増加している。同制度では15年1月から正当な理由のない未提出、虚偽記載に対する罰則規定がスタートし、提出件数も大幅に増加していた。今年は罰則規定の周知が進んだことなどにより提出件数がさらに増えたものと言える。
 国税局の管轄ごとに見ると、東京が5792件で全体の65・1%を占めている。以下、大阪1223件、名古屋673件と続いた。また財産額では、東京が2兆3274億円で全体の73・6%を占め、富裕層の持つ資産の4分の3近くが東京に集中している現状が改めて浮き彫りとなっている。以下、大阪3927億円、名古屋1793億円となった。財産の構成比では有価証券が全体の48・4%と半数に近く、以下、預貯金、建物、貸付金の順で割合が高かった。
 調書の提出件数が伸びている理由には、昨年から新たに設けられた罰則規定がある。正当な理由なく期限内に提出がなかったり虚偽の記載があったりしたときには1年以下の懲役か50万円以下の罰金が課され、未提出であったり記載のない財産について申告漏れがあったりしたときには加算税に5%のペナルティーが上乗せされることとなった。同時に、記載のあった財産に申告漏れがあったときには加算税を5%軽減するインセンティブも設けられている。
 国税はそれでも未提出者が相当数いると見込んでおり、富裕層対策をまとめて10月25日に発表した「国際戦略トータルプラン」では、「提出義務があると見込まれながら、調書が未提出である者に対して、文書照会等を行っていく」と監視強化の姿勢を示したばかりだ。


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<タックスワンポイント>

教育資金を子や孫に一括贈与  業者への支払いで非課税になるのは?

 子や孫に一括贈与した教育資金は、その資金の支払い先が学校であれば1500万円、それ以外であれば500万円を上限に非課税となる(合計で1500万円まで)。贈与資金は子・孫名義の口座で管理し、その口座は子や孫が30歳に達する日に終了する。
 支払先が学校以外のときの費用とは、(1)学習塾、家庭教師、そろばん、キャンプ体験活動の費用、(2)スイミングや野球チームなどのスポーツ指導料、(3)ピアノ、絵画教室、バレエ教室などのスポーツ費用、(4)習字、茶道などの教育向上活動費用――を指す。月謝、謝礼、入会金、参加費といった指導の対価や、施設使用料、指導者を通じて購入する物品代が500万円まで非課税になる。塾や習い事の保護者会費や後援会費は非課税にならない。
 また、学校教育に必要な費用を業者に直接支払ったときも、学生全員もしくは大部分の人が支払うべきものと学校が認めたものであれば、500万円まで非課税になる。例えば、教科書、リコーダー、裁縫セット、学校指定の制服、体操着、ジャージ、上履き、卒業アルバム代、行事写真代、修学旅行・林間学校などの校外活動費、給食費が対象だ。これらの費用については、業者からの領収書に加え、年度初めに配布されるプリントや校則が書かれた書類などの学校からの書面も金融機関に提出することで非課税になる。このほか、通学定期券代や留学渡航費、入学・転入・編入のための転居交通費も対象となる。
 なお、一括贈与ではなく、教育資金が必要になるたびに支払う教育費用は上限なく非課税となっている。


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2016年11月 7日 月曜日

Vol.0376

<タックスニュース>

地方消費税の分配基準見直し  ネット通販を基準外に

 政府・与党は、消費税のうち地方の財源となる「地方消費税」を各都道府県に配分する際の基準を見直す検討に入った。地方消費税は消費に関連する統計を基にした基準を用いることでモノやサービスの最終的な消費地に税収を配分するようにしている。
 しかし、近年利用が増えているインターネット通販は販売会社のある地域と実際の消費地が異なる場合が多く、こういったケースでは会社がある首都圏など都市部に税収が配分されていた。このため、基準からインターネット通販やカタログ通販を外し、現状よりも地方に多く税収を配分できるように見直す方針だ。12月にまとめる税制改正大綱に盛り込み、2017年度から適用する。
 消費税率8%のうち、国税は6・3%、地方分である地方消費税は1・7%。14年度の地方消費税収は3・1兆円だった。これを各都道府県のモノやサービスの消費額▽人口▽従業者数に応じて割り振ることにしている。1人当たりの消費額には大きな地域差は生じないと思われるが、最も多い東京都と最も少ない沖縄県では1人当たりで1・7倍の税収差が発生しており、全国知事会も「最大2倍の格差が存在している」と自治体間の財政力格差の拡大を懸念していた。
 経済産業省の調査では、14年の小売業の年間商品販売額約120兆円のうちインターネット通販やカタログ通販は約5・6兆円を占める。高市早苗総務相は10月25日の閣議後会見でこれらの販売額について「基準に用いる数値から除外することを検討している」と表明し、税収の偏在是正に取り組む姿勢を示した。情報通信業や旅行業などサービス分野については15年度の税制改正で対応済みだ。


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<タックスワンポイント>

高額な出張旅費に当局の眼  営業日誌で実態を把握

 社員が会社から受け取る金銭のうち、「給与所得」として課税されるのは給料や賞与のほか、残業手当、休日出勤手当、職務手当、家族(扶養)手当、住宅手当といった手当がある。一方で、通勤手当、宿直手当、転勤・出張のための旅行手当は給与所得にならず、非課税となっている。
旅費が非課税になるのはあくまでもビジネスに必要な金額に限られ、その額を明らかにオーバーしていれば、税務署にその処理方法を否認される。社員は差額分を給与所得として課税され、会社も源泉徴収が必要になる。
 税務調査では、会社の旅費規程を調査官にチェックされる。旅行距離や役職に応じてどの程度の支給を規定しているのかを調査官は確認し、それぞれの出張旅費に不自然な個所がないかどうかを判別していく。世間一般の相場とかけ離れている規程であれば、非課税となる旅費ではないと判断される。さらに、渡し切りで概算旅費を支給する決まりであれば、その実状を確認するために出張報告書、営業日誌を点検し、精算額と比較する。


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