タックスニュース

2017年3月24日 金曜日

Vol.0395

<タックスニュース>

クレカ納税サイトから流出  問われる情報管理の安全性

 都税のクレジットカード納付サイトを運営するGMOペイメントゲートウェイ(PG)は、3月11日までにクレカ納付の決済代行を受け付けるウェブサイトに不正なアクセスがあり、同サイトを利用した納税者67万人超の個人情報が流出した恐れがあると発表した。同社は2017年1月にスタートした国税のクレジットカード納付サイトの運営会社でもある。サイトの脆弱性を突かれたものとみられ、同ウェブサイトは10日午前以降、無期限で運用を停止している。
 流出した可能性があるのは、15年4月から17年3月9日午前11時53分までにサイトを利用した人のクレジットカード番号、有効期限、メールアドレスの3種類の情報。流出規模は最大67万6290件に上るとみられる。
 不正アクセスの原因は、サイトを作成するために使用したソフトウエア「Apache Struts2」の脆弱性だ。これを狙った不正アクセスは3月7日頃から急増し、8日には情報処理推進機構(IPA)が注意喚起したばかりだった。
 被害を受けたのは、都税のクレカ納付サイトだけではない。同社が運営する住宅ローンの団体信用生命保険の特約料支払いサイトにも不正アクセスが加えられ、そちらでは4万件超の個人情報についてクレジットカード番号に加えてカードのセキュリティーコード、氏名、住所、電話番号、生年月日など、より多くの情報が流出した恐れがある。さらに運営会社は違うものの、同じソフトウエアを使用していた日本郵便の「国際郵便マイページサービス」でも、約3万件のメールアドレスが流出した。
 事態を重くみたGMO-PGでは、臨時取締役会で再発防止委員会の設置を決定した。相浦一成社長を委員長として、法務やセキュリティーの専門家などを招き、情報管理体制の検証と再発防止に向けた取り組みに当たるという。本件との関連は不明だが、すでに「あなたのクレジットカード情報が流出しました。対策をする必要があるのでカード番号とセキュリティーコードを教えてください」という不審な電話があったとの報告もあり、被害者への対応と再発防止策の実行は急務だ。
 16年度税制改正で導入された国税のクレカ納付は、17年1月に開始したばかり。都税では自動車税など一部の税目にしか認めていないが、国税では所得税、法人税、相続税など税目にほぼ制限がない。納付上限も1千万円と高額に設定されていて、納税者の母体数から言ってもクレカ納付の利用者数が将来的に都税を超えることは確実だ。代行決済を担うのは今回情報が流出した都税と同じGMO-PGだけに、もし同じことが起きれば、流出規模は都税の比ではないだろう。
 今回の流出は特定のソフトウエアの脆弱性を狙われたものだったが、セキュリティーの世界では常に不正アクセスと対策の"いたちごっこ"の面があることから、今後同様の事態が起きない保証はない。GMO-PGと行政がどのような対応を取るのか、情報管理に対する姿勢が問われそうだ。


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<タックスワンポイント>

eLTAX接続障害でシステム元が注意喚起  「未申告扱いかもしれません!」

 地方税の電子申告システムeLTAXで1月末から2月初頭にかけて接続できなくなるなどの不具合が起きた問題で、同システムを運用する一般社団法人地方税電子化協議会が利用者に対して注意喚起するメッセージを送付している。障害の発生していた期間中に税務関係書類をeLTAXで送信した人は、正常に受理されていない可能性があるという。
 eLTAXの接続障害は1月27日頃に発生し、申告ページにつながらなかったり、送信が完了できなかったりというという状態が2月1日午前まで断続的に続いた。想定外のアクセス過多と通信経路の設定が原因で、協議会によれば現在は通信経路の設定を変更したので不具合は起きなくなっているという。
 送られるメッセージの内容は、障害が発生していた期間中に電子申告を行ったにもかかわらず、「受付完了通知」が届いていない人は、受付処理が正常に行われていない可能性があるため再送信してほしいというものだ。
 メールが送られるのは、(1)個人住民税の給与支払報告書、固定資産税の償却資産の申告書、法人都道府県民税・法人事業税・地方法人特別税・法人市町村民税の申告書の提出義務者、(2)2015年度に電子申告をしているにもかかわらず、16年度はデータが地方自治体に届いていない、(3)2016年12月1日~17年1月31日に電子申告の利用届出を行ったにもかかわらず、データが地方自治体に届いていない―――のいずれかに当てはまる人。
 正常に申告できている人にも送られることがある一方、別途手段によって対応を行っていれば地方団体によってはメールが届かないこともあるという。また代理申告者として顧問税理士のメールアドレスを登録している時は、税理士のアドレスにメッセージが届く。
 障害を受けて各自治体ではそれぞれ申告期限の延長などの対応を取っているため、データの送信ができていなかったという人は、自治体の対応を確認の上で期限に間に合うよう申告を済ませたい。


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2017年3月17日 金曜日

Vol.0394

<タックスニュース>

マイナンバー法改正で発行機関の監督強化  "出足低調"の責任追及

 マイナンバー制度のシステム障害によって個人番号カードの交付に大幅な遅れが出た問題をめぐり、政府は3月7日、システム運用を担当する地方公共団体情報システム機構(J-LIS)に対する監督を強化する関連法を閣議決定した。
 法案は、J-LISに対して、マイナンバーを取り扱う事務の管理規程の策定を義務化するもの。策定、変更時には番号制度を所管する総務相が認可する。さらに問題発生時には経緯の記録も義務付け、総務相による監督命令や立入検査も可能となる。虚偽報告や検査の拒否に対しては役職員に30万円以下の罰金を科すという。
 高市早苗総務相は、カード交付の遅れを受けて昨年12月に、「ガバナンス強化が足りないのであれば、総務省が主体的にJ-LISの体制に関われるよう、法改正も必要になる」とコメントしていた。
 マイナンバー制度は昨年1月から申請に基づく個人番号カードの交付を開始したが、暗証番号を登録する際にJ-LISのシステム障害によって登録できないという事態が頻発した。このエラーによって一時期は約1千万枚の申請に対して交付できたのは計約230万枚と申請の3割にも満たない状況となっていた。その後、システム改修などを経て障害は解消されたものの、全国的な交付遅れを解消するには11月末までかかった。
 総務省はJ-LISに対する監督を強化するとともに、システム開発に関わった富士通、NTTデータ、NTTコミュニケーションズ、NEC、日立製作所の5社に対しても、計1億9450億円の損害賠償を求めることを決定している。
 個人番号カードは交付開始から1年を経過しても発行枚数が1千万枚足らずと、目標の3割程度にとどまる"出足低調"の状態となっている。J-LISの監督強化に向けた法改正からは、出はなをくじかれた政府の恨み言が聞こえてきそうだ。


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<タックスワンポイント>

消費税のみなし仕入率を複数適用  簡易課税制度の適用区分

 消費税は売上分の消費税額から仕入れ分の消費税額を引いた額を納める。ただし、前々事業年度の課税売上高が5千万円以下の会社は、業種ごとに第1種から第6種まで区分された税率(みなし仕入れ率)に基づいて納付税額を計算する「簡易課税制度」を使うこともできる。
 どの事業区分になるかは、原則としてその事業者が行う譲渡の内容ごとに判断する。例えば、小売業は第2種事業であり、商品の売上に対するみなし仕入れ率はその区分で計算するが、社用車などの資産の売却に対する率は「事業に関する固定資産の売却」として第4種の区分で計算する必要がある。
 なお、雑貨店にカフェを併設するなど複数の事業を組み合わせたビジネスモデルでは、基本的にそれぞれの業種に応じたみなし仕入れ率を適用する。しかし、ひとつの事業の課税売上高が全体の75%以上を占めるなら、その事業のみなし仕入率を全体に適用することが可能だ。


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2017年3月10日 金曜日

Vol.0393

<タックスニュース>

続々廃棄されるマイナンバー通知  知らなくても全然困らない?

 マイナンバー制度の個人番号を通知するカードをめぐり、神戸市は3月1日、手元に届いていない2万6千通あまりを廃棄することを発表した。1年以上を経過しても受け取り手が現れないため、保管を取りやめるという。未達の通知カードを廃棄する動きは全国的に広まりつつある。
 神戸市には昨年末時点で2万6631通の未達分が保管されていて、神戸市が送ったカードの3・6%に当たる。このうち3月末までに未達の通知カードについては破棄することを決定した。未達の理由としては、住民票の住所に不在となっているほか、継続して留守状態であったり、受け取りを拒否したりというケースもあるという。
 個人番号が記載された「個人番号通知カード」は、制度が開始する2016年1月に先立ち、15年10月から郵送で全国に配達された。引っ越しなどで宛先不明となったカードは一定期間を経た後、自治体に戻されて保管される。総務省によれば6千万通超が発送されたうち、16年11月末時点で自治体に戻されたカードは135万通に上るという。
 同省は各自治体になるべく未達のカードは保管するよう呼び掛けているものの、保管期間は明示していない。16年7月には、大阪市がすでに8万通弱を廃棄していて、今後も廃棄に踏み切る自治体は増えていくことが予想される。
 通知カードとは別に、申請に基づき発行されるマイナンバーカードについても、交付数も伸び悩んでいる。16年12月27日までに発行されたマイナンバーカードは982万枚で、総務省が掲げた制度開始3カ月で1千万枚、1年で3千万枚という目標とはかけ離れた数字だった。
 政府はマイナンバー導入の理由の一つに「国民の利便性向上」を挙げているものの、実際には逆で、確定申告やふるさと納税の特例申請の煩雑さが増しただけという声も出ている。通知カードの未達の多さから「自分の番号を知らなくても全然困らない」という納税者の本音が透けて見えるようだ。


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<タックスワンポイント>

貴金属の税金はどうなる?  長期所有と短期所有で大きな差

 金の価格相場の高騰が続いている。金価格の国際指標となるニューヨーク市場の先物は2月上旬に一時1トロイオンス1246ドルまで上昇した。2016年12月の安値に比べ1割強上がった。東京商品取引所の円建て金先物は、円安傾向もあって2月中旬に一時、約7カ月ぶりの高値をつけた。
 報道によると、一部の地金商では2月に入って店頭の持ち込みが16年12月の3倍に達しているという。トランプ米政権の誕生後、日経平均も不安定だ。そうであれば金を売買しようと考える人が多いということだろうか。また中東の緊張や欧州の混乱を警戒したリスク回避の買いで金価格が上がり、金製品の含み益が膨らんでいるという。
 では、街中にある金・プラチナ買取店で金を売った場合の税金はどうなるのだろうか。
 所得税の計算は、金を売却するものが金地金(インゴット・金塊)であるか、貴金属ジュエリー(指輪など)であるかで所得区分が分かれるので注意が必要だ。
まず金地金の売却では、売却の状況に応じて課税される所得区分が異なる。買取店での売却では、その場1回限りの売却とみなされ、「譲渡所得」に区分される。また事業として売買している場合には「事業所得」、営利を目的に定期的に売買をしている場合は「雑所得」として課税される。
 そして貴金属ジュエリーを売却すると、「生活用動産」の売却に該当することになり、「1個または1組の価格が30万円以下」では非課税となる。30万円を超えると、金地金の売却同様に取引状況に応じた所得区分で課税されることになる。
 金地金を店頭で売却し、譲渡所得として課税されるケースを考えてみたい。譲渡所得は他の譲渡所得とあわせて年間50万円の特別控除枠があり、特別控除枠を超えた部分が譲渡所得となる。その場合、他の所得と合算する総合課税の対象となる。さらに譲渡所得は所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」、5年以内の「短期譲渡所得」より2分の1に軽減される。
 5年以内に売却した場合は、「売却価額-(取得費+売却費用)-50万円(特別控除額)」で計算される。4年前に500万円で購入し、600万円で売却したとすると、譲渡所得は「600万円-500万円-50万円」で、50万円となる。
 購入後5年超で売却した場合は計算が変わり、「{売却価額-(取得費+売却費用)-50万円(特別控除額)}×1/2」で計算される。
 6年前に500万円で購入し、600万円で売却したとすると、譲渡所得は「(600万円-500万円-50万円)×1/2」で、25万円となる。


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2017年3月 3日 金曜日

Vol.0392

<タックスニュース>

脱税疑惑のスペイン王女が無罪  夫は有罪で禁錮6年3カ月

 夫と経営していた企業の脱税に関わったとして法廷に立たされていたスペインのクリスティーナ王女が、2月17日、無罪の判決を言い渡された。クリスティーナ王女は現国王フェリペ6世の姉にあたる。スペインの王族が法廷で裁かれたのは1975年に王制が復活して以来、初めてのことだ。
 スペイン東部マヨルカ島の地方裁判所は、王女夫婦が経営していた非営利団体に絡む脱税疑惑について、脱税を企てたのは夫のウルダンガリン被告で、王女は関わっていなかったと認定した。夫のウルダンガリン被告に公金横領などの罪で禁錮6年3カ月を言い渡す一方、王女については無罪とした。ただし夫が不正で得た利益の恩恵を受けたとして、王女にも26万5000ユーロ(約3200万円)の返却を命じた。
 スペインでは2000年代初頭に不動産バブルがはじけたことなどの影響で11年ごろから財政危機が深刻化。王女の脱税疑惑はその頃に浮上した。翌12年には前国王・フアン・カルロス1世がアフリカでゾウ狩り旅行をしたことが「ぜいたくだ」と批判を浴び、異例の生前退位に追い込まれた経緯がある。王女の無罪判決に対しても、「夫をいけにえにして自身は助かった」という声も出ているという。


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中小企業退職金の給付金  解約手当金は一時所得に

 中小企業退職金共済制度(中退共)は、中小企業や個人事業主が社員に支払う退職金の資金を確保することを目的に加入する制度だ。支払われる退職金や解約手当金は、従業員のものとなるので、会社は受取金を収益に計上しない。
 中退共を運営する「独立行政法人勤労者退職金共済機構」から受け取る「退職金」は社員への退職所得として取り扱う。退職所得の課税対象額の計算は、「(受取額-退職所得控除額)÷2」で求める。一方の解約手当金は一時所得として処理する。一時所得の金額は、「受取額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最高50万円)」。なお、従業員の死亡で遺族に支給される一時金は、みなし相続財産として相続税の課税対象になる。


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