タックスニュース

2019年1月25日 金曜日

Vol.0480

<タックスニュース>

税滞納への過酷な差し押さえで提訴  口座残高0円「生存権の侵害」

 税金の滞納に対する過度な差し押さえは生存権の侵害に当たるとして、宮城県大崎市の女性(63)が、県と市に220万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。
 女性は長男との二人暮らしで、世帯収入は女性のパートによる月収8万?11万円と隔月の年金約7700円のみだった。2008年ごろから国民健康保険税や市民税などを納められず、17年5月の時点で約140万円を滞納していたという。
 これに対し、同年から徴収業務を担当した宮城県地方税滞納整理機構は、分割納付の申し出に応じず、女性は母から借金をして100万円を納めたが、同機構は残額も納めるよう求め、同年9月に女性の口座に振り込まれた給与約8万8000円を差し押さえて納付に充てた。その結果、女性の口座残高は0円になった。
 原告側は、生活保護が必要なほど困窮している世帯の財産を差し押さえることは生存権の侵害だと主張している。さらに給料の支払い当日に給料を預金として差し押さえるのは「脱法行為」と訴えている。
 国税徴収法では滞納者と家族の最低限の生活を保障するため、給料などを「差押禁止債権」として差し押さえてよい金額の上限を厳格に定めている。しかし同法で差し押さえを禁止する財産はあくまで「給与債権」であり、それ以外の財産については触れていないことから、給与が口座に振り込まれた瞬間に給与債権ではなく「預金債権」に変わったとして、上限なく差し押さえる手法が全国で乱発されている。


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<タックスワンポイント>

お年玉は贈与税の対象外  高額過ぎなければOK

 ZOZOの前澤友作社長が私財から1億円を支出して100万円ずつ100人に配った「お年玉企画」は大きな話題となったが、この100万円は、税務上では贈与財産という扱いになる。そのため、100万円の当選者が当選金以外にどこからか10万円を超える贈与を受けていると、年間の非課税枠(110万円)を超えてしまうため贈与税の課税対象となる。
 前澤社長からの"お年玉"とは違い、年始の恒例として親戚から渡される一般的なお年玉であれば、合計額が110万円を超えても通常は課税されることはない。税法上、「個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品」は財産の性質や贈与の目的から課税対象外とされていて、お年玉は「年末年始の贈答」に該当するためだ。お年玉以外の贈与が110万円以下なら、お年玉を何人からもらっても贈与税はゼロとなる。
 ただし、お年玉が「社会通念上相当と認められるもの」の範囲内の金額でなければ贈与税が課税される。具体的な金額基準はないが、百万円単位のお年玉ともなれば税務署ににらまれるのは確実だ。


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2019年1月18日 金曜日

Vol.0479

<タックスニュース>

「何のための増税か...」  過剰な経済対策に漏れるため息

 政府が決定した2019年度予算案の一般会計総額101兆4564億円と、当初予算として初めて100兆円の大台を突破した。10月の消費税増税後の景気落ち込みを防ぐための2兆円の経済対策で予算規模が大きく膨れた。過剰な経対策に対し、政府・与党内では「何のための増税か...」とため息も漏れる。
 消費税率は10月に8%から10%に引き上げられる。政府は年間で家計の負担が2兆円程度増えると試算。19年度予算に加え自動車や住宅の税制優遇措置もとり、家計負担を上回る規模の経済対策を用意した。
 目玉となるのがキャッシュレス決済時のポイント還元制度だ。クレジットカードなどで決済した場合に購入額の最大5%分のポイントを消費者に還元する仕組みで、商店街の中小店舗などに加え、コンビニエンスストアや外食、サービス業のフランチャイズ店舗も補助対象とする。実施期間は今年10月から20年6月末までの9カ月間。住民税非課税(年収約250万円未満)の低所得世帯や0~2歳児を持つ子育て世帯にはプレミアム付き商品券を発行。2万円で2万5000円分の商品券を購入できる仕組みで、国が差額を補てんする。使用期間は原則今年10月から20年3月末までの半年間。
 住宅購入支援では、省エネ性能や耐震性の高い家を新築した場合に原則30万ポイントを付与する制度や、住宅ローン減税の恩恵を十分に受けられない所得層に向けた給付金を設ける。景気下支えのため、防災・減災を名目にした1・3兆円規模のインフラ整備事業も実施する。
 財務省は「増税対策は一時的な措置に過ぎない」と強調するが、政府は経済対策を20年度予算案にも計上する予定。大盤振る舞いが続けば、財政再建の道が一段と険しくなる。


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<タックスワンポイント>

ふるさと納税ワンストップ特例  6カ所以上の寄付は確定申告を

 ふるさと納税のワンストップ特例は、寄付先の自治体に特例利用の申請をすることで自治体が税優遇のための手続きを代行してくれる制度だ。もともと確定申告が不要なら「寄附金税額控除に係る申告特申請書」に住所や氏名、マイナンバーなどの必要事項を記入して自治体に送れば、ふるさと納税のためだけに確定申告をする必要がなくなる。申請の締切は1月上旬なので、特例を利用する人は手続きをすでに終えているだろう。
 ただしワンストップ特例を利用できる人であっても、6カ所以上に寄付をした人は、すべての寄付について改めて確定申告をしないと税優遇を適用できない。特例が使えなくなるのは5団体を超えた6団体目からではなく、寄付したすべての自治体だ。6自治体に寄付をしたなら、その6カ所への寄付すべてについて申告する必要がある。すでに特例の手続きを終えていても、特例申請の取り消し手続きなどは必要ないので、忘れずに申告をするようにしたい。
 同じ団体への寄付は何度行っても1回とカウントされるため、3つの自治体に合計6回の寄付をしたというケースなら特例を利用することができるが、同じ自治体であっても特例申請は寄付1回ごとにしなければならない。もし申請を忘れたのであれば、やはりすべての寄付について確定申告が必要となる。


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2019年1月11日 金曜日

Vol.0478

<タックスニュース>

税制改正大綱で調整難航  未婚ひとり親の対立再燃も

 12月14日にまとまった2019年度の与党税制改正大綱で、最後に自民、公明両党の間で調整が長引いたのが、未婚のひとり親への税優遇措置を行うかどうかだった。今回は折り合いを見せたものの、対立が再燃する可能性が高い。
 問題の前提には、もともと婚姻歴があり、離婚や死別によるひとり親については税制上「寡婦(寡夫)」と位置づけられ、所得税や住民税からの控除があるのに加え、住民税が非課税になる所得水準も通常の世帯よりも緩い現状がある。
 公明党は、未婚のひとり親も数が増えており、生活が苦しいケースも少なくないとして、既婚のひとり親同様にこうした税優遇が受けられるよう求めていた。だが自民党側では「婚姻に基づく家族観が損なわれる」との反対論が根強く、長年意見が一致しなかった。
 19年度税制改正大綱では、自民の宮沢洋一、公明の西田実仁の両税制調査会長が水面下で、住民税非課税の要件緩和で折り合うことで調整をしていた。ところが公明のベテラン税調メンバーが「控除も求めるべきだ」と強硬論を展開。これに自民側も「突然、主張が変わった」と硬化し、主張は平行線をたどり、大綱の取りまとめも一時が危ぶまれた。しかし結局、住民税非課税の要件緩和と児童扶養手当の増額、さらに20年度税制改正大綱で控除のあり方についても見直す方針を明記することで両党は合意した。
 自民には来年の参院選を見据えて公明の選挙協力を得たい思惑があり、公明内でも「軽減税率などに比べれば規模が小さい話で、けんかのメリットがよく分からない」と一部で厭戦論も出ていたことから、双方とも全面対決が避けたい考えが一致した末の妥結だった。
 ただ、19年末の税制改正では再び議論になることは必至で、根底には「哲学の違い」(与党税調幹部)が横たわるだけに、再び両党の対立が表面化する可能性がある。


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<タックスワンポイント>

研究開発税制が拡充  有効利用で会社の成長を促進

 2019年度税制改正大綱では、民間の研究開発を活性化させるため新たな税優遇策が盛り込まれた。新しいビジネスモデルで急成長を目指すベンチャー企業について、法人税額の控除枠を現在から1・6倍に引き上げる見通しで、連携する企業も優遇する。企業にとって、控除額が増えれば研究開発により多くの資金を投じることができる。
 研究開発に関する税制は現在、企業が法人税額から差し引くことができる控除額の上限を法人税額全体の25%と定めている。これを拡充し、設立10年以内の黒字企業で独自性の高い技術開発を進めるベンチャー企業を対象に、控除の上限を40%まで引き上げる。設立間もない企業は研究開発費とは別に、設立初期の赤字でたまった「繰越欠損金」を法人税から差し引くこともできる。
 ベンチャー企業との連携相手についても、負担を軽減し、共同研究を後押しする。共同研究や委託研究にかかった費用は、すでに通常の控除とは別に一定の割合を法人税額から控除されている。大企業が中小企業に研究を委託したり共同研究をしたりすれば、その費用の20%を法人税額から控除できる仕組みだが、今回の税制改正では相手が研究開発型の企業であれば、5%上乗せする。


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