タックスニュース

2019年5月31日 金曜日

Vol.0495

<タックスニュース>

国税庁長官が職員給与の改善を要望  「職員の負担は増大し続けている」

 国税庁の藤井健志長官は5月14日、人事院の一宮なほみ総裁と森永耕造事務総長に対し、国税職員の給与を改善するように求める要望書を提出した。改善を要望する理由として藤井氏は、税務行政を取り巻く環境の変化に伴う負担増に加え、国民のプレッシャーにさらされやすい職務の特殊性に伴う負担への考慮を挙げている。
 要望書では、国民の社会的・経済的な不満や公務員全体に対する批判が税務の執行の場であらわされることが多いとしたうえで、「税務調査に非協力的な納税者からいわれのない誹謗・中傷、脅迫的言動を受けることもある」と、職員がプレッシャーにさらされていることを強調している。さらに「税務職員の言動は報道の対象とされることが多く、私生活においても高いモラルが要請される」と職員の重責を強調し、給与水準の改善を求めた。また税務職員は頻繁に異動の対象となるため、転居や生活基盤の再構築といった負担が非常に大きいことも挙げている。
 このほか経済の国際化や広域化、またICT化の進展などによって「職員一人一人に掛かる負担は質・量とともに増大し続けている」として、環境変化に伴う負担増に見合う給与水準とするように求めた。
 なお税務署職員の平均年収は770万円。国家公務員の平均より50万円ほど高く、民間企業と比べると350万円高いことになる。


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<タックスワンポイント>

支払額が変化する振替休日と代休の違い  代替休暇の略称ではない

 本来なら休日である日に従業員を働かせて、あらかじめ決めておいた日にその分の休みを取らせることを「振替休日」というが、意外と「代休」と混同して使われていることが多い。単なる言葉の使い間違いでは済まされず、支払う賃金が変わってくることもあるので違いをしっかりと覚えておきたい。
 休みの日に働かせたとしても、その分の休みを与えればプラマイゼロと考えたくもなるが、法律はそう簡単ではない。まず休日に働かせるということは労働基準法上35%の割増賃金が必要となる。残業代や深夜手当と同じ考えだ。これを「普通の日」と対等に交換してしまおうというのが「振替休日」の制度だ。振替休日とすれば、出勤した休日は割増賃金が不要になる。だが、振替休日でなく、単に「代わりの日に休ませた」というだけの「代休」とすれば、労働日は休日出勤となり35%の割増が必要になるという違いだ。
 振替休日か代休かを判断するポイントは事前予告にある。あらかじめ労働日を休日と交換しておくことで「振替休日」として認められる。
 代休日は「休んでいる日」なので賃金の支払いは発生しないものの、会社側としては、振替休日と比べて休日手当が必要な分だけ「損」ということになる。
 なお、労働日と同じ週に振替休日を設定すればその週の総労働時間は変わらないが、別の週に振り替えると総労働時間が増えるので、時間外手当としての割増賃金の支払いが必要となることに注意が必要だ。
 振替休日と代休の違いに付随して、もうひとつ気を付けたいのが「代替休暇」という制度だ。振替休日を略して一般的に「振休」と呼ぶことがあるため、代休は代替休暇の略称だと思いがちだが、これは全く別の制度だ。
 2010年度に施行された改正労働基準法では、1カ月60時間を超える時間外労働に対する法定割増賃金率を従前の「25%以上」から上乗せして「50%以上」に引き上げた。この上乗せ部分の割増賃金に代えて有給休暇を付与する仕組みが「代替休暇制度」だ。残業60時間超分を「カネ」か「休み」か、どちらで受けるかは、基本的に従業員の判断による。
 言葉の使い方ひとつで支払い賃金が増えることもあり、また場合によっては未払い賃金で訴えられることもある。しっかりとガードを固めたいところだ。


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2019年5月24日 金曜日

Vol.0494

<タックスニュース>

白鵬が日本国籍取得へ  親方株の引き継ぎは非課税?

 大相撲の横綱白鵬が、モンゴル国籍からの離脱を申請していることが分かった。日本国籍を取得して親方になるためと見られている。
 親方になるために必要な「親方株」の取得について税金面で見ると、現状では引き継ぎ自体には課税されないという"建前"となっている。
 力士が引退後に親方になるには、日本相撲協会の目録に記載された「年寄」の名を襲名する必要がある。これを襲名する権利が「親方株(年寄株)」とされるもので、過去には数千万円から数億円単位の支払いで先代から受け取ることもあった。だが2013年に日本相撲協会が親方株に関する規定を見直し、取得に絡む金銭のやり取りを原則的に禁止したことで、売買は行われていないことになっている。
 しかし前親方に指導を受けた対価として「指導料」や「顧問料」を支払うことは認められているため、顧問料の支払いを前提に株を譲り受けるという約束をするケースもあるようだ。株の受け渡しでは金銭が発生していないという建前であるため、引き継ぎ自体には課税されないにせよ、顧問料などとして金銭のやり取りがあるなら、その所得は原則的に所得税の課税対象となる。
 なお白鵬は、現役時代に著しい功績を残した人が一代限りで認められる「一代年寄」になるとも見られている。一代年寄であれば他の人にとって資産価値があるわけではなく、親方株の引き継ぎも行われない。


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<タックスワンポイント>

太陽光発電の設備で異なる税務処理  ヘリで空撮して利用状況を確認

 買取価格が下がったことで一時期のバブルは去ったとはいえ、災害対策目的から売電目的まで、様々な理由で太陽光発電を始めようと考える人は少なくない。そして太陽光発電を導入する前には、それによって得られる利益などのメリットと、設置し続けていく上でかかるランニングコストなどの負担を検討する事が必須なのは言うまでもない。
 そこで重要となってくるのが税金だ。太陽光発電で一定の利益が出れば所得税や法人税を納める必要が出てくるのはもちろんのこと、設備を維持する上でも所有者には税負担が課される可能性がある。
 原則として、太陽光発電を行うために必要な装置には、償却資産税がかかる。これを申告していない人は意外に多く、理由として、そもそも太陽光発電の設備が償却資産に該当することを知らないようだ。個人事業主や法人は、設置した設備のワット数に関係なく全てが償却資産税の対象となるが、業務用だけでなく個人用であっても、電力が10キロワット以上になると売電事業用資産として扱われ、償却資産税を支払う義務が生じる。
 そして個人宅に太陽光発電設備を設置しているケースで注意したいのが、発電設備が家屋と一体化しているかどうかだ。一体化していれば「ソーラーパネル」と「架台」は家屋として固定資産税が課税される一方、その他の機器は償却資産として課税される。発電設備を架台に乗せて屋根に設置しているなら、ソーラーパネルを含めてすべてが償却資産と判定される。つまり、発電設備と家屋が一体化しているケースでのみ、発電設備に家屋として固定資産税を課される可能性が生じる。
 実は、固定資産税や償却資産税を課税する市区町村は、両税の賦課期日である1月1日時点での資産状態を確認するため、年末年始にヘリコプターや小型飛行機で空撮を行っている。空から航空写真を撮影し、それを基に土地の実際の利用状況を確認しているわけだ。そこでは土地と家屋だけでなく、屋根の上に設置されている太陽光発電や、野立てタイプの太陽光発電が設置されているかどうかも把握するという。もし太陽光発電設備を持っているにもかかわらず申告をしていなければ、役所から電話がかかってきて申告を促されることになり延滞金などの負担が生じてしまうため、太陽光発電を考えている人は申告の必要があるかを確認したい。


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2019年5月17日 金曜日

Vol.0493

<タックスニュース>

高須院長が空き巣被害  雑損控除の適用ならず?

 高須クリニックの高須克弥院長が、連休中の5月4日に空き巣被害に遭い、別荘から時価総額3400万円に上る金の延べ板とノートパソコンを盗まれていたことが分かった。玄関の鍵がバールで破壊され、侵入されたという。
 空き巣に入られてお金や物を盗まれた人は、被害金額を所得から控除できる所得税の特例「雑損控除」を適用できることがあるが、高須氏は特例を活用できない可能性が高い。
 雑損控除とは、「損失額-所得金額×10%」と「損失額のうち災害関連支出の金額-5万円」のうち多い方の金額を所得から差し引ける制度。控除しきれない分は3年間繰り越すこともできる。対象になる被害は盗難だけではなく、震災、風水害、冷害、雪害などの自然災害、火災や火薬類の爆発など人為による被害、害虫など生物による被害も含まれる。
 あくまでも災害や犯罪で資産に損害を受け、生活に支障が生じている人を救済する制度なので、生活に必要ない資産が被害を受けても対象にならない。高須氏が盗まれた金の延べ板は、生活に必要な資産とは言い難いので対象外となると見られる。また別荘の一部も破壊されたが、趣味や保養のための不動産なので、損害分を所得から控除することは難しい。
 対象になる可能性があるのはノートパソコンの盗難だが、高須氏の年収を「損失額-所得金額×10%」の計算式に当てはめて控除額が出るとは考えにくいところだ。


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<タックスワンポイント>

カード払いが得とは限らない自動車税  自治体ごとの手数料に注意

 4月1日時点で所有している自動車にかかる「自動車税」の納期限が迫っている。車を持っている人の元には納付書がすでに届けられているはずだ。納付書をコンビニエンスストアや金融機関に持参して支払う方法だけではなく、クレジットカード払いも可能なため、「カード会社からポイントがもらえるのでカード払いは得」と考える人もいるが必ずしもそうではない。
 自動車税は車の所有者が毎年5月末までに支払わなければならない地方税で、排気量に応じて2万9500円から11万1千円の税額が設定されている。ちなみに期限内納付率は約8割だそうだ。
 クレジットカード払いをすれば通常の買い物と同様にカード会社からポイント還元を受けることが可能だが、確認しておかなければならないのは決済手数料だ。自治体によって手数料は異なるものの300円以上は取られると考えて良い。すなわち、自動車税の下限金額である2万9500円をカード払いする場合、手数料はその1%以上となる。仮にカードの還元率が0・5%とすると148円(=2万9500円×0・5%)しか還元されず、決済手数料との差額の約150円が損となってしまう。ポイント分が得だからという理由だけでカード払いにしている人は改めて損か得かを確認するようにしたい。
 なお自動車税は、今年10月に「自動車税種別割」に名称が改められるとともに、それ以降に初回新規登録を受けた車の税額が現行から最大4500円引き下げられることとなっている。


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2019年5月10日 金曜日

Vol.0492

<タックスニュース>

南九州税理士会  災害税制基本法を要望

 地震や津波などの被災者に対する税制面からの支援を盛り込んだ「災害税制基本法」の制定などを盛り込んだ意見書を、南九州税理士会(戸田強会長)が作成して4月4日に発表した。年末に決定される2020年度税制改正に向けたもの。甚大な被害をもたらした16年4月の熊本地震以降、同会は災害税制の整備を強く訴え続けている。
 同会が作成した意見書では、20年度税制改正に向けて「最優先すべき事項」として災害関連税制の整備を掲げた。災害時の税制については、17年度改正で災害特例法の常設化が実現したが、意見書は「災害時の現場においては、所得税と地方税の取り扱いの違いによる混乱や、地方行政の対応にばらつきがみられる」として、いまだ被災者にとって分かりやすいものになっていないと指摘。納税者の混乱を避けるために、国税と地方税の垣根を超えた横断的な取り扱いを明確にしておくことが必要だとして、その礎となる「災害税制基本法」を制定すべきとした。
 個別の税目でも、税制面からの被災者のサポートを提案する要望が並んだ。所得税では、「災害のあった日が年始か年末かで所得への影響は大きく異なる」として、雑損控除や災害減免法の適用期間の拡大を求め、所得税・法人税共通では損金算入の申告調整や益金参入時期の緩和など、災害損失特別勘定の法制化を提案した。
 一方、今年からの新規要望としては、30年度改正に盛り込まれ来年分の所得から適用される「基礎控除」の縮減について反対している。


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離婚時の年金分割  裁判になれば大抵は半々に

 厚生労働省の人口動態総覧によると、2017年の婚姻件数は60万6866組だったのに対して離婚件数は21万2262組。70年前の1947年は婚姻93万4710組に対して離婚は7万9551組と、婚姻数は約6割に減り、一方の離婚数は2・7倍にまで増加するという結果となった。
 離婚にあたっては、夫婦で共に築いてきたとされる財産は基本的に半分に分けられるが、それは加入してきた年金についても同様だ。対象となるのは、夫婦で加入してきた厚生年金(共済年金)の報酬比例の部分。多い方から少ない方へ与えることになり、分割の方法には「合意分割」と「3号分割」の二種類がある。
 合意分割とは名前のとおり、双方の合意によって分割される制度で、割合は最大で50%とされている。仮に婚姻中の標準報酬額が夫7000万円、妻3000万円で、按分の割合を50%とすると、夫は妻に2000万円を割り当てることになる。もちろん、双方の合意によるものであり、50%はあくまでも最大値ということなので、50%未満とすることも可能だ。しかし、離婚裁判になれば50%以外の判断がされることは極めて稀だ。話し合いで決着がつかなければ半分ずつになると思っていたほうがいい。なお、2007年4月以降の離婚から有効で、被保険者の対象期間は全ての婚姻期間が対象となる。
 一方、3号分割は実際にはあまりないが、これは少ない方(大抵は妻)からのみ申し出ることが可能な制度で、多い方(大抵は夫)の同意は必要とせず、必ず50%で分割されるものだ。ただし、被保険者の期間は2008年以降に限られるため、多くの場合で合意分割のほうが得になる。


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