タックスニュース

2019年7月26日 金曜日

Vol.0503

<タックスニュース>

フェイスブックの仮想通貨「リブラ」  米国が脱税利用を懸念

 仮想通貨(暗号試算)について、米国が「脱税などを助長している」と問題視している姿勢を鮮明にしたことで日本の税務当局が焦りを募らせている。米フェイスブックは来年には仮想通貨「リブラ」の発行を目指しているが、これにつきムニューシン米財務長官は、犯罪に利用される懸念を指摘する中で既存の仮想通貨についても露骨に批判。交換業者への登録制採用や合法的な決済手段との認定に踏み切り、仮想通貨の規制で世界をリードしてきた日本にとって「大きな責任を負わされかねない展開」(財務省幹部)が見えてきたからだ。
 ムニューシン氏は7月15日の記者会見で、リブラについて「マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金調達に悪用される恐れがある」と指摘。「フェイスブックが規制に正しく従うことを証明するには相当の努力が必要だ」とも語り、米当局の認可に時間がかかるという認識を示した。さらに、ビットコインなど既存の仮想通貨を挙げながら「脱税や薬物売買に使われている。国家安全保障上の問題であり、仮想通貨に関わる団体には最も厳しい基準を適用した監督・検査を実施する」と明言した。
 一方、日本で監督にあたる金融庁は「リブラは電子マネーに近い印象で、仮想通貨ではなく送金取り扱い業者として登録すれば済むのではないか」(幹部)と楽観的な見立てを披露。しかし国税庁関係者は「仮想通貨の利用者は投機的な取引で億単位の収益を稼ぎながら税務署に申告せず、脱税しているケースが多い。リブラを甘く見て日本への進出を簡単に許し、もし脱税に利用される事態になれば、米国を中心に世界から仮想通貨全体の監視体制の不備を問われることになる」と頭を悩ませている。


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<タックスワンポイント>

社員の誕生会を損金にする3つのポイント  プライバシーの扱いにも注意を

 従業員のメンタルケアや社内のモチベーションアップの一環として、最近は社員のサプライズ誕生会を行う会社があるそうだ。誕生日を迎えた社員が何も知らされずに会議室に呼び出されると、「ハッピーバースデイ」と書かれたホワイトボードがあって部署のみんなが祝ってくれたり、また出社するとデスクに小さプレゼントがあったりと、それぞれ工夫を凝らしているようだ。
 サプライズ誕生会を企画した経営者の多くが、自身のブログで「大成功!」などと写真とともに報告しており、おおむね好評のようだが、誕生日を祝われた側としては微妙な思いが残ることが多いようだ。
 まず、部署の全員に誕生日が知られてしまうプライバシーの問題や、べたべたした関係への"気持ち悪さ"を挙げる人は多い。「社員は家族だから」などと社長が思っても、昭和の時代ならいざ知らず、現代は社員も同じ感覚とは限らない。また、同じ社内といえども誕生日の公表は個人情報保護の観点から問題になる。良かれと思って開催しても、損害賠償などに発展することもあるので注意したい。
 さらに、誕生会に要した費用を福利厚生費として損金にするためにも交際費と判断されないよう配慮が必要だ。交際費等との区分のポイントは3つあり、まずは支出の目的が文字通り「福利・厚生」にあるかどうかだ。交際費の要件である「接待・供応」に類すると見られれば、交際費とは認められず、損金化に一定限度以上は制限がかかる。
 ふたつ目は、支出する相手が従業員全般であるということだ。営業成績の良い一定の従業員に絞ったものであれば、給与としての側面が強くなり、誕生日を祝ってもらった従業員は所得課税の対象になる。
 そして最後は支出額が福利厚生のために通常必要とされる額であるかどうかということだ。誕生日プレゼントの額について線引きはないが、「社会通念上、通常必要とされる額」かどうかで判断される。
 社員に嫌がられ、そして損金にもできないとなれば切ないものだ。社内の空気と税法をよく読んで取り組むようにしたい。


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2019年7月19日 金曜日

Vol.0502

<タックスニュース>

日税連が訴え  軽減税率は免税事業者を圧迫する!

 日本税理士会連合会(神津信一会長)はこのほど、2020年度税制改正に関する建議書を決定した。建議書では特に強く主張する項目として、消費税の単一税率維持とインボイス(適格請求書)方式の見直しを訴えた。全事業者にインボイス方式が適用されると、税額控除ができない免税事業者は取引から排除される可能性が高く、「不当な値下げなどにより経営状態が圧迫される」と危機感を持って訴えている。
 日税連は複数税率導入の議論が始まった当初から軽減税率反対を重要項目に盛り込んでいる。建議書では、複数税率の区分経理により事業者負担が増すことや、逆進性対策として非効率であることなどを理由に、「早期の見直しを図り単一税率制度にすべきである」と主張している。逆進性への対応としては、あらかじめ国が一定額を入金したプリペイドカードを配布する方法や、一定額の簡素な給付措置など具体例を挙げて提案した。
 また一定の経過期間を経て導入される予定のインボイス制度については、「免税事業者が適格請求書等を発行できないことに伴い、不当な値下げ等により経営状態が圧迫されることのないよう対策を講じなければならない」として、抜本的な再検討を求めた。複数の税率ごとに詳細な記載が求められるインボイスは、事業者だけでなく「税務官公署にも多大な事務負担を課す」とした上で、税の専門家の立場から「現行の請求書に一定の記載事項を追加するだけで区分経理は十分可能」とインボイス方式の必要性を否定した。


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<タックスワンポイント>

高額介護費の還付忘れ見逃し注意  家族の負担が社会的コストの4割

 介護保険の要介護(要支援)認定を受けている人は今年4月現在で659万人。高齢者の介護に直接かかる費用のほか、家族らによる日常的なケアなど、認知症にかかわる社会全体の負担(社会的コスト)は、厚生労働省の推計によると年間約15兆円に上り、家族の介護負担がその4割を占めているという。
 介護をする家庭には大きな負担を強いる社会だが、その負担を少しでも軽減させるため、介護保険を利用して支払った負担額が一定額を超えると払い戻される「高額介護サービス費」という制度を知っておきたい。支給額は1人単位ではなく世帯単位で計算されるので、世帯に複数の要介護者がいる場合は合算することができる。
 収入の多い順に区分され、自治体によって差はあるが、現役並み所得者に相当する人がいる世帯は4万4400円、世帯内の誰かが市区町村民税を課税されていれば3万7200円、世帯の全員、市区町村民税が非課税であれば2万4600円、生活保護を受給していれば1万5000円――を超える介護費が還付される。
 住宅改修費や福祉用具購入費、介護保険施設での食費や居住費などは、高額介護サービス費支給制度の対象外となる。どれだけ高い介護費用を支払おうとも、支払った者が自ら申請しなければ支給は受けられない。つまり「知らない者が損をする」ということだ。総務省統計局のデータによると、2018年9月現在で65歳以上の人口は3557万人、総人口に占める割合は28・1%で過去最高を記録している。いまある制度はフルに活用してたくましく生き延びたい。


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2019年7月12日 金曜日

Vol.0501

<タックスニュース>

新たな相続ルールがスタート  配偶者優遇が鮮明に

 相続ルールの大幅な見直しを盛り込んだ改正民法が7月1日に施行された。相続ルールの見直しは約40年ぶりとなる。
 改正民法で鮮明になっているのは、配偶者の優遇だ。スタートした新ルールでは、結婚して20年以上の夫婦であれば、生前贈与か遺贈された自宅や居住用土地は、遺産分割の対象から外せるようになった。従来は原則として、生前贈与された住居は遺産分割や遺留分減殺請求の対象となっていたものを、完全に配偶者だけの取り分とする見直しだ。分割対象から外れるということは、配偶者は自宅を得た上で、残された財産について「2分の1」という法定相続分を取得できるようになる。
 仮に妻1人子1人で、夫が妻に2千万円の家を生前贈与し、預貯金2千万円が残ったとすると、以前は遺言などを残しておかない限り、妻は2千万円の家を贈与されているので預貯金は相続できないが、新制度では2千万円の家に加えて現金1千万円を相続できることになる。配偶者の取り分が大きく増加するわけで、税法では婚姻期間20年を超えた夫婦に対して2千万円までの不動産贈与を無税にする「おしどり特例」があるが、改正民法は民法版のおしどり特例と言えるだろう。
 配偶者の相続分を巡っては、来年4月に、家に住み続ける権利だけを分離して相続できる「配偶者居住権」がスタートする。一連の配偶者優遇の見直しの背景には、13年9月に下された、結婚していない男女の子(婚外子)の相続分を結婚した夫婦の子の半分とする民法規定を違憲と判断した最高裁判決がある。判決を受け民法改正が行われた一方で、正妻の権利拡大が必要との声も上がり、今回の相続民法の大改正につながった経緯がある。
 7月1日からは、遺産分割の結果に不満のある法定相続人が遺留分減殺請求をした時に、その対象を「相続財産そのもの」でなく「遺留分相当額の金銭」とする新ルールも始まった。今までは、自社株などが遺留分の対象になると全株式が共有化状態になってしまい、後継者が議決権などを自由に振るえず経営を阻害されるケースが生じていた。今後は先代から引き継いだ自社株が分散するリスクが減少するが、一方で遺留分に相当する金銭を他の相続人に支払わなければならず、まとまった現金を用意する必要となる。


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不要な設備は有姿除却でお得に経費計上  使ってしまうと否認の可能性も

 環境汚染問題を背景に、産業廃棄物の処理方法が厳重になっている。廃棄物処理法では、産業廃棄物の適正な処理方法を細かく定め、排出業者はこれに従い責任を持って処理する義務がある。収集運搬から中間処理、最終処分に至るまでの工程は極めて細かく決められ、処分にかかる費用は昔に比べ格段に上がっている。
 専門業者に委託しても各工程で費用が発生し、産業廃棄物管理票を発行するにも費用がかかる。仮に事業所内にあるすべての不要な固定資産を処分するとなれば、莫大な費用を要することになるだろう。
 業務スペースを縮小し、固定資産税を負担してでも不要資産を抱え込んでいるのは、ひとえに廃棄に莫大な費用がかかるからだ。
 こうした費用負担を避けるために業務用資産の処分を見合わせている会社の間で、「有姿除却」を適用するケースがある。これは、使わなくなった固定資産について廃棄、解体などを行っていなくても、対象資産の帳簿価額から現況のまま、その処分見込価額を控除した金額を「除却損」として計上できる制度だ。不要資産を抱え込んでいる会社にとってはなんともありがたい。


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2019年7月 5日 金曜日

Vol.0500

<タックスニュース>

納税者の反論  一部でも認められたのは6件

 国税の課税処分を不服とする納税者が起こした裁判のうち、主張が一部でも認められたのは3・4%にとどまるとのデータを国税庁が発表した。前年から6・6ポイントの減少。納税者の主張が認められるかは個々のケースによるものの、国税を相手取った裁判で勝つのは極めて"狭き門"であることが改めて表れたかたちだ。
 国税庁がこのほど公表したデータによれば、2018年度に終結した国税訴訟は177件あった。そのうち取り下げや棄却を含めて国税の主張が全面的に通ったのが171件だった。一方、納税者の主張が一部認められたもの(一部認容)は3件、全面的に認められたもの(全部認容)は3件あった。合わせて6件で、全体の3・4%に当たり、前年度の一部認容10件、全部認容11件から大きく減った。
 また18年度に新たに発生した訴訟は181件で、前年度より1割弱減っている。税目別に見ると最も多かったのは所得税を巡る60件で、次いで法人税53件、相続税・贈与税20件、消費税13件と続いた。徴収手続きなどに関するものも26件あった。国税を相手取る訴訟は全体的に減少傾向にあり、近年のピークだった11年には391件発生したが、そこから7年で半分以下に減っている。
 納税者が異議を申し立てる方法は三段階あり、訴訟はその最終段階となるものだ。その前の第二段階は、国税不服審判所への審査請求で、第一段階が再調査の請求となる。国税庁はこの再調査の請求についてもデータを発表していて、18年度には2150件の再調査請求が処理されている。こちらで納税者の請求が認められた割合は12・3%だった。認められた264件のうち、一部認容が237件、全部認容27件となっている。
 なお16年4月からは、再調査の請求を省略して不服審判所に審査請求ができるようになっている。その影響で、再調査請求の件数は15年の3200件から16年には1805件、17年には1726件と激減していたが、18年度には2150件と再び増えている。


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<タックスワンポイント>

共有の土地を分割すると税金かかる?  土地の交換は等価でも原則課税

 相続などをきっかけに共有状態になった土地を、後から「やはりそれぞれ自分で所有したい」と考えて分割したとする。その時、分割後の土地の価額の比率が、もともと共有状態だった時の両者の持ち分の差におおむね等しければ、どちらにも譲渡所得税が課されることはない。
 例えば持ち分1:1で共有していた土地を、そのまま半分に分けたケースなどがこれに当たる。両者の持ち分が対等である必要はなく、もともとの持ち分が4:1であれば、分割後のそれぞれの土地の価格が4:1であれば課税関係は生じないということだ。価額についても厳密に持ち分通りである必要はなく、「おおむね等しい」と言える割合であればよい。要件となっているのはあくまで「価額」であるため、「面積」に差があっても問題ない。なお、分割の際に必要となった測量費用などは原則として取得費に加算される。
 ひとつ気を付けたいのは、例えばAとBという2つの土地をそれぞれ1:1で2人が共有していた時に、「共有状態は不便なので、あなたの持つAの持ち分を私にください。私はBの持ち分をあなたにあげます」というようなケースだ。たとえ結果としてそれぞれ相手に渡した土地の価額が等しかったとしても、この場合には原則として譲渡所得税が課されてしまう。ただしこの場合でも、一定の要件を満たせば課税を免れる特例がある。特例を利用するための要件とは、(1)1年以上所有していた土地であること、(2)交換のためにわざわざ取得した土地でないこと、(3)交換後も元の用途と同じ使い方をすること、(4)両者の差額が2割を超えないこと――などだ。


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