タックスニュース

2019年8月30日 金曜日

Vol.0507

<タックスニュース>

軽減税率の被害者は子どもたち?  「一体資産」に駄菓子店は苦慮

 「#駄菓子屋泣かせ」。10月の消費増税に関し、駄菓子店がツイッターで悲鳴を上げている。食品は軽減税率が適用されて税率8%のままだが、一部の駄菓子は10%に上がるという。混乱を避けるため10%の商品の撤去を検討する小売店も出始めており、メーカーからは税率の一本化を求める声が出ている。
 国税庁によると、食品(外食と酒類を除く)は軽減税率が適用されるが、容器に食品を詰めるなど、食べた後も利用できる商品は「一体資産」とみなされ、(1)税抜き価格が1万円以上、(2)商品価格のうち食品の割合が3分の2以上----の条件を満たさないと軽減の対象にならない。
 食品とそうでない商品がセット販売されているケースで、厳密にそれぞれの税率を適用すると、流通現場で混乱する恐れがある。一方、一つの税をかける「一体資産」だからといって「10円の食品を100万円の陶器に詰めて税率8%にする」といった税逃れは防がなければいけないため、条件を設けた。
 ただ、弊害も出ている。大阪府の老舗メーカーの駄菓子は、食後の容器が笛などのおもちゃとして使えるため「一体資産」。さらに、容器は日本製で価格が高く、全体の価格に占める食品の割合が3分の2を下回って軽減税率の対象外となった。取締役は「子どもたちが少ないお小遣いで買えるように菓子の価格を抑え、食後も楽しめる商品を作ってきたのに、一部の駄菓子が10%になるのは、軽減税率の本来の趣旨とは違うと思う」と憤る。
 10円、20円の商品を並べる駄菓子屋で、10%の消費税はただでさえ逆風。店側にとっては、子どもたちにぱっと見て違いが分からない商品について税率が異なる理由を説明するのも大きな負担だろう。


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<タックスワンポイント>

増税対策のポイント還元  公金支払いは対象に含まれず

 10月に予定される消費増税に当たっては、個人消費の落ち込みを防ぐためにキャッシュレス決済を利用した経済対策が用意されている。それはクレジットカード、交通系ICカード、電子マネー、QRコードなどで決済を行った時に、通常のポイントに上乗せして2%または5%のポイントが還元されるというもの。
 このキャッシュレス決済につき、決済手段ごとに還元できる上限は定められているが、現時点ではクレジットカードの枚数に縛りをかける予定はないという。そうなれば、理論上はカードを持てば持つほど青天井で還元が受けられるということになる。複数枚のカードをお持ちの社長さんなら、なるべく高額な決済をしたほうが得だと言えるだろう。
 ただし、すべての支払いが還元対象となるわけではない。学費、病院への治療費、介護施設の利用料といった、もともと消費税のかからない支払いについては増税対策の意味がないため、対象外だ。またキャバレーや風俗店といった風営法情の風俗営業への支払いも対象外なので、接待に利用したいと思っているならあきらめよう。
 そして国税のクレジットカード納付もポイント還元制度の対象外となっている。2017年1月にスタートした国税のクレカ払いは、わざわざ金融機関などに足を運ばなくてもインターネット上で税金が納付でき、ダイレクト納付や振替納税といった他の方法に比べても手続きが簡単なことから利用が増えているが、残念ながら増税対策のキャッシュレス決済の対象とはなっていない。
 もっとも付与されないのは今回の増税対策の分だけで、通常のクレカのポイントはもちろん付いてくる。国税であれば税額1万円ごとに76円(1万円未満でも76円)の手数料が発生するため、0・76%超のポイント還元率の付いたカードならばポイント分の得をすることになる。もちろんいうまでもなく、分割払いやリボルビング払いは金利や別途手数料によって損をする可能性が高まる。増税対策のポイント欲しさに分割払いでカードを切るなどと、本末転倒なことはならさぬよう。


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2019年8月23日 金曜日

Vol.0506

<タックスニュース>

国税庁が軽減税率のQ&A発表  食べ歩きの消費税率は?

 東京ディズニーランドでミッキー型のワッフルを買い、歩きながら食べたら消費税はいくらになる――? こんな場面を想定したQ&A集を国税庁がせっせと作っている。8月1日にも拡充し、並んだ事例は224問になった。10月の消費増税で初めて導入される軽減税率の周知のためで、ホームページ上で公開中だ。
 軽減税率は、酒類を除く飲食料品や、定期購読の新聞の税率を現行と同じ8%に据え置く制度。飲食料品はスーパーなどから持ち帰る場合にのみ8%が適用され、店内で飲食すると外食扱いになり税率は10%となる。ただ、持ち帰りと店内飲食の線引きがあいまいで、税率に迷うケースもあるため、国税庁では事業者から寄せられた具体例をもとに、Q&A集で規定を解説している。
 今回は、遊園地内の売店で飲食料品を購入した人が、園内で食べ歩いたり、点在するベンチで飲食したりするケースを紹介した。各売店が管理するテーブルや椅子を使わなければ「持ち帰り」となり、軽減税率の対象となることを明記した。「遊園地の施設自体は『店内』に該当するのか」という事業者の問い合わせに答えた形だ。
 同様の考え方で、野球場などでも、売店前の椅子などを利用すれば10%だが、観客席で飲食する場合は軽減税率が適用される。一方、遊園地内のレストランで飲食したり、野球場や映画館にある個室で飲食メニューを注文したりすれば10%となるので注意が必要だ。
 また、ファストフード店などに多い食事とドリンクのセット商品は「一つの商品」とみなし、一部でも店内で飲食する場合は外食扱いとなって10%を適用する。ただ単品で購入すれば、持ち帰りのハンバーガーは8%、店内で飲むドリンクは10%といった支払いになる。
 低所得者の負担軽減をうたって導入される軽減税率だが、事業者や消費者の混乱は必至。「低所得者への支援は別の方法もあった」と国税庁内からもため息が漏れる。


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<タックスワンポイント>

決算月の変更で翌年度に利益を持ち越し  好業績なら節税につながる

 会社設立時に何となく決めてしまうことのひとつに決算期が挙げられる。実際に会社が軌道に乗り始めてから、決算のタイミングと繁忙期が重なって節税策に手が回らなくなるなど、決算期を変更したいと考える経営者も少なくない。負担が集中することを避けるためにも、決算期の変更は検討の余地がある。
 また、決算期を変更することで節税につながることもある。例えば、ある年の決算月に予想外の利益が出ることが決算期前に分かったとする。その会社が決算期を1カ月早めれば、元々の決算月に発生する利益を来期に持ち越すことができ、次の1年を掛けて節税対策をじっくり練ることが可能となる。
 ただし決算期を変更すると減価償却や法人税の軽減税率の計算に関する調整に手間が掛かる。また期の途中で変更すると事業年度は当然短くなるため、他の事業年度との業績比較が困難となる。納税期限が前倒しとなり、資金繰りに悪影響が出ることにも注意を払わなければならない。
 決算期はむやみやたらと変更するものではないが、会社の状況に応じて変更することは検討に値するだろう。その場合、株主総会の特別決議を経て定款の変更を行い、議事録のコピーを税務署や都道府県税事務所、また事業所を管轄する地域の市町村に、書類を提出することになる。



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2019年8月 9日 金曜日

Vol.0505

<タックスニュース>

国を出ていかないで!  ポーランドが若者の所得税を全額免除

 一定以下の所得の若者の所得税を全額免除するという思い切った税制改正を、ポーランド政府が8月1日行った。より良い労働条件を他国に求める若年層の流出に歯止めをかけるのが狙いで、免税の恩恵を受ける層は同国全土で200万人に上るとみられる。
 ポーランド政府が打ち出した「若者無税」法案は、7月4日の国会で成立し、8月1日に施行された。対象となるのは自営業者を除く26歳未満の就労者で、年間所得が8万5528ズロチ(約240万円)に満たなければ、税率18%の所得税が非課税となる。ポーランド人の年間平均給与は6万ズロチ(約171万円)のため、低所得者層だけでなく、多くの若者が非課税の対象となる。ポーランド政府によれば、制度が適用されて非課税となる若者は約200万人に上るという。
 ポーランドは2004年に欧州連合(EU)に加盟。就労ビザなどがなくてもEU域内のドイツやイギリスなどで働けるようになったことを受け、過去15年で約170万人がポーランドから国外に流出したという。モラウィエツキ首相は今回の税制改正について「西側に匹敵する機会を若者に与える」と述べ、「若者はポーランドにとどまるべきだ」と呼び掛けた。


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<タックスワンポイント>

高額な歯の詰め物も控除対象  お医者さんに要確認!

 歯の詰め物には金や銀の他にも、ジルコニアやセラミックなど高品質で見た目の美しいものが多く存在している。しかし高価な素材は原則として保険診療の対象にならず、全額が自己負担となってしまうのが難点だ。
 だが保険診療の対象とはならなくても、年間10万円を超えた医療費の超過分を所得から差し引ける「医療費控除」の対象にはなるかもしれない。医療費控除も保険診療も、「一般的に支出される水準を著しく超える治療費」は対象とならないと定められているものの、その境界線は必ずしも同じではないからだ。
 例えばポーセレンという陶材は、歯の詰め物や被せ物に使われる素材だが、これは保険診療にならず全額が自己負担となる。しかし医療費控除については「歯の治療材料として一般的に使用されていることから対象となる」ことが、国税庁のQ&Aで示されている。詰め物や義歯は一本数万円することも珍しくなく、医療費控除が使えるかどうかは大きな違いとなる。自由診療の対象だからといってあきらめず、歯医者さんに確認をするようにしたい。
 もっとも「高いものが良い」とは必ずしも言えないのが医療の世界だ。詰め物の素材には、それぞれ特色があり、人の持つ歯の悩みも様々。歯の状態や噛み合わせには個人差があり、人によっては詰め物に見た目よりも丈夫さが求められることもある。値段や税金にとらわれず、自分に最も合った素材を、信頼できる歯医者さんと相談の上で選ぶことが大事だ。そして何よりも、詰め物や義歯をしなくてもいいよう、日頃から丁寧な歯磨きを心掛けることが一番なのは言うまでもない。


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2019年8月 2日 金曜日

Vol.0504

<タックスニュース>

国税の滞納残高  19年連続で減少

 国税庁が、1年間の活動やその年のトピックについてまとめたレポートの最新版を発表した。滞納されたままとなっている国税の「残高」は、ピークだった1998年の2兆8149億円から19年連続で減少し、2017年度には8531億円となっていることが分かった。
 国税の滞納額は14年度までゆるやかな減少傾向にあったが、15年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたタイミングで3割増加した。しかしそれに合わせるように、未納分の徴収などの処理を終えた「整理済額」も伸び、未整理額は18年連続の減少を達成している。
 滞納整理で差し押さえられた財産を売却するインターネット公売は、18年度に6回実施された。高級車や宝飾品、不動産などが約800物件売却され約4億円を徴収したという。レポートは「ネット公売は利便性が高く、より多くの参加者を募ることができるため、差し押さえた財産の高価・有利な売却に役立っています」と成果を誇った。
 レポートでは適正・公平な課税徴収の課題として、国際的な取引への対応を挙げている。各国の税制の違いなどを利用した税逃れを防止するため、国外送金等調書や国外財産調書の提出など様々な施策を実施しているが、近年になって顕著な伸びを見せているのが、租税条約に基づく各国との情報交換制度だ。15年度までは情報交換件数は約300件で推移していたが、自動的にCRS(共通報告基準)に基づく情報交換を始めた16年度に738件へ一気に倍増すると、最新の17年度でもさらに増えて831件の交換が実施された。CRSについては、18年10月時点で100を超える国や地域が参加していて、今後ますます情報交換制度を活用した所得の捕捉が進むとみられる。


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税率は相続税より高いはずなのに...  どうして生前贈与はトクなのか?

 相続税対策には生前贈与が有効とよく言われる。しかし、仮に1千万円の財産を子どもに引き継ぐとして、控除などを抜きにするなら相続税の税率は10%だが、それに対して同じ額の生前贈与にかかる税率は30%だ。シンプルに税率だけを考えると相続で渡すほうが得のはずだが、なぜ生前贈与が相続対策に有効と言われるのだろうか。
 具体的な例を挙げて検証してみよう。例えば父親が亡くなって5億円の財産が残されたとする。法定相続人が子2人だけで、差し引けるのが「3千万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除だけだとすれば、2人が納めるべき相続税は計1億5210万円という計算になる。
 しかし仮に、父親が息子たちに1千万円を生前贈与していたとする。子への1千万円の贈与にかかる税率は30%で、基礎控除などを差し引いて税額は177万円だ。その一方で、1千万円減った遺産4億9千万円にかかる相続税額は1億4760万円と、なんと贈与前より450万円の節税になるのだ。新たに発生した贈与税の負担を差し引いても、1千万円を生前贈与したことで273万円の節税ができたわけだ。
 この謎を解くヒントは、相続税は亡くなった人の財産の総額に対して課されるという点にある。つまり同じ1千万円でも、課税対象となる財産の総額が1千万円であればそのまま相続税は10%だが、例に挙げたような5億円の財産を持つ人の1千万円にかかる相続税率は、実質的に45%に達している。その分が減るのだから、税率30%の生前贈与を行っても結果的に得をするというわけだ。
 さらに、生前贈与には様々な非課税ルールが設けられていることも大きい。そもそも毎年110万円までの贈与には税金がかからないし、1500万円までの一括贈与が非課税になる教育資金の贈与特例などもある。こうした優遇を活用することで、相続税対策としての生前贈与はますます効果を発揮するだろう。


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